ここ半年間ほど、企業における「働き方改革」の文脈からか、業務効率化研修や段取り研修の依頼が多くなってきました。

これまでそういったテーマでの依頼は弊社には多くなかったのですが、これらのテーマでも座学だけでなく、体験型の研修が求められつつあるようです。

弊社の研修はゲームを使った体験型がメインですが、しかしながら、少なくとも知っておいたほうがよい知識というものは存在します。今回ご紹介するトヨタの7つのムダもその1つです。業務効率化研修や、段取り研修を行う際はぜひ伝えたい知識です。

トヨタの7つのムダ

日本で最も業務効率化に力を入れている会社は?と聞けば多くの方がトヨタ自動車の名前をあげるのではないでしょうか。カイゼンはもはやグローバルなワードですし、カンバン方式などもよく知られています。

今回は、トヨタの7つのムダというものをご紹介したいと思います。それがこちらです。

トヨタ 7つ ムダ

こうやって見てみると、製造業や工場内の話で、うちにはあんまり関係ないでしょ?と思われる方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません、もちろん、工場だからこその話もあると思いますが、オフィスワーカーでも十分活用できると思います。

以下に、それぞれの簡単な説明と、オフィスワーカーでの活用例を挙げてみたいと思います。

7つのムダの概要とオフィスワーカーの活用例

1.加工のムダ
まず始めは、加工のムダです。加工のムダは本来必要のない(または必要以上の)加工を行うムダのことです。

オフィスワーカーに置き換えれば、小さなところでは、社内用の資料をカラーコピーにする必要があるか?さらに言えば、印刷する必要があるか?ということになるかもしれません。

2.在庫のムダ
次は在庫のムダです。製造業では顕著ですが、在庫は売れなければキャッシュになりません。企業経営においてキャッシュフローはとても重要ですので在庫のムダは経営上の死活問題になりかねません。また、在庫が多すぎると、本来必要なものを見つけるのにも時間が掛かります

オフィスワーカーに置き換えれば、タスクや未読メールが溜まっていると本来やるべきタスクや、処理すべきメールが埋もれてしまいます。

3.造りすぎのムダ
3つめは造りすぎのムダです。一番悪いとされるムダで、このムダが、在庫のムダや、後に紹介する動作、運搬のムダにつながってくるといいます。

オフィスワーカーに置き換えれば、例えば、社内向けの資料なのに、デザインに凝ったパワーポイントを何ページも作ってしまうようなもので、A4で1枚におさめれば、印刷のコストも、手直しのコストも最小限に抑えられるはずです。

4.手待ちのムダ
4つめは手待ちのムダです。これはわかりやすいと思いますが、作業することがなく、手持ちぶさたな状態です。

オフィスワーカーで言えば、自分のタスクに必要な前工程の作業が滞っている(例えば、その担当者が休んでいる)ことで、タスクが進まないということが挙げられます。また、上司が多忙で捕まらないため、判断が仰げないというケースもあるでしょう。

5.動作のムダ
5つめは動作のムダです。これは付加価値を生んでいない動きのことを指します。

オフィスワーカーで言えば、細かいところで言えば、PCのショートカットキーを知らないために動作にムダが生じていたり、予約はされているが、実際は使われていない会議室を探すために会議室を見て回っているするのもムダですね。

6.運搬のムダ
6つめは運搬のムダです。この辺りは製造業ならではというところですが、必要以上のモノの移動や、積み直しのことです。

オフィスワーカーに置き換えれば、ゴミ箱や、会議室が遠いなどが挙げられます。ちょっとした会議であれば、イスを持ち寄って話し合う、または、執務室にちょっとしたテーブルとイスだけあればできるのに、わざわざ会議室へ移動するのもムダでしょう。

7.不良・手直しのムダ
最後は不良・手直しのムダです。製造業では検品作業によって不良品が弾かれますが、不良品は早い工程で見つかれば見つかるほどムダが少なくなります。

オフィスワーカーにおいても、タスクの目的をしっかりと把握していなかったために、上司の求めているものと全く違うアウトプットを出してしまって、やり直し!ということがあります。概要が出来上がった段階で一度確認しておけば失った時間はまだ少なかったでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。トヨタの7つのムダは製造業だけでなく、一般のオフィスワーカーにも適用できることがお分かりいただけたかと思います。ぜひ、社内の業務効率化研修や、段取り研修で紹介して下さい。


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