新入社員研修で仕事における優先順位のつけ方として緊急・重要のマトリクスを教えている企業も多いと思います。

優先順位 マトリクス

まずは緊急かつ、重要な領域。2番目は緊急ではないが、重要な領域。
3番目は緊急だが、重要ではない領域。最後に緊急でもないし、重要でもない領域。
とてもシンプルでわかりやすい概念です。

名著「7つの習慣」ではこのように言っています。「大きな石から入れる


参考URL:https://www.franklinplanner.co.jp/c_fpl/selfstudy/ss-20.html

大きな石(=重要度の高い仕事)から入れていかないと、小さな石(=重要度の低い仕事)で埋まってしまうというというこちらもとてもわかりやすい例です。

優先順位のつけ方はシンプルでわかりやすいのに、なぜ新入社員たちは(他の社員も?)優先順位のつけ方を間違えてしまうのでしょうか。

今回は新入社員が優先順位のつけ方を間違える3つの理由ということで書いてみたいと思います。

新入社員が優先順位の付け方を間違える3つの理由

1.緊急度を定量化できていない

緊急度というものは比較的わかりやすいものです。「明日までにやっておいて」「今日の15時までにお願い」など、日付や時間で定量的に把握することができます。

しかし、中には「なるはやでお願い」、「ASAPで」など「今すぐ」という仕事が降ってくることがあります。
こういう仕事の依頼の際、優先順位のつけ方を間違えがちです。

こんな時は「最悪、何時までにできていればいいですか?」と依頼者に期限の定量化の依頼をすることが重要です。

「なるはやでお願い」の「なるはや」は個人の主観によるものが多く、新入社員は「1時間後までに」と思っているかもしれませんが、実は「明日まで」で良かったりします。

まずは「期限を定量化」すること。曖昧な指示を明確にすることが重要です。

2.機会損失リスクを伝えていない

この時代、1人1人が多くの仕事を抱えていることが多く、暇にしている人を見つけるほうが難しいでしょう。
しかし、どんなに忙しくても仕事はさらに降ってきます

「この資料、明日の15時までにまとめておいて」期限の定量化ができたとしても、すぐに「わかりました」と言ってしまうと優先順位のつけ方を誤ります

「今、明日の17時までに出す資料をまとめているのですが、それよりも優先したほうが良いですか?

このように、今やっている仕事との比較を求めることで依頼者に重要度の判断を行ってもらうことが重要です。

何を行うということは、他のことをしない(できない)ということですのでその仕事を受ければできないことが出てくる「機会損失リスク」を伝えることで「重要度の高い」仕事を行うことができます。

それをやれば、機会損失リスクがあることを伝えることが重要です。

3.重要度の基準がない

最後が最も重要で、「重要度の基準を持っていないこと」です。

緊急度は定量化しやすいことを先ほど書きましたが、重要度はどうでしょうか。
契約書の内容をチェックすることと、有給休暇の申請をすることのどちらが重要でしょうか。
(個人としては有給休暇の申請はとても重要ですね)

仕事の全体像、関連性を把握できていない新入社員はその仕事の重要度を測る「ものさし」を持っていません
従って、わかりやすい緊急度の高い仕事から取り組みがちです。

ただし、重要度を定量化することは現実的には難しいでしょう。
そこで、例えばこのような重要度の指標をつくるのが手でしょう。

1.それができないと訴えられる仕事
2.複数人(3人以上)に影響を与える仕事
3.利益改善、工数削減に繋がる仕事
4.その他

職種や、業界、社風によって重要度の指標は異なるかと思いますが、このように指標を作ることで優先順位を大きく外すことが少なくなります。

まとめ

新入社員が優先順位を間違えた時、その理由を問うことで、上記の3つのどれかに当てはまることがあるでしょう。

そんな時は自分なりの優先順位のつけ方と共に、以下の3つを実践するように伝えて頂ければと思います。

1.期限を定量化すること
2.それをやるとできなくなる仕事を伝えること
3.重要度の指標をつくること

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