今回は、以前にホールシステムアプローチに関する記事で紹介した

はじめてのホールシステムアプローチ

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)について書いていきたいと思います。

以下、アプリシエイティブ・インクワイアリーをAIと略します。
AIというと人工知能を思い浮かべる方が多いと思いますが、人材育成、組織開発の分野ではAIというとアプリシエイティブ・インクワイアリーというイメージが強いかもしれません。

AIは組織開発のシーンで用いられることの多い、対話型組織開発の1つです。
組織開発(OD)は診断型ODと対話型ODに分けられますが、AIは対話型ODということになります。

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは何か?

まず、AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは具体的に何でしょうか。いくつかの書籍による定義を見てみましょう。

AIは組織の強みに光を当てて、個人や組織の活力の源を探求し、潜在力が発揮された将来とそれに向けての行動を計画していくアプローチです。
by 入門 組織開発
AIは人や組織の弱点や問題点に注目するのではなく、強みや可能性に着目して、未来を創造しようとするアプローチです。
by ワールド・カフェをやろう
AIとは機能していない部分ではなく、機能している部分を調査して組織を変革するプロセスだ
by スイッチ!

どれにも共通しているのが「強み/上手くいっている部分」に注目するアプローチだということです。

なお、Appreciative とは 「真価が分かる」、Inquiry とは 「探求」という意味です。
つまり、自分たちの持っている「真の価値」は何かを「探求」するアプローチと言えます。

通常と逆のアプローチ手法であるAI

AIの輪郭がぼやっと見えてきたところで、AIの特徴であるそのアプローチ法について書いていきたいと思います。

AIが注目されているのは通常のアプローチの「逆」だからと言えます。
何か「逆」なのかというと、通常、我々が組織をより良い方向に持って行こうと考える時、以下の様に考えます。

1.問題の特定
2.原因の分析
3.解決策を考える
4.実行プランの作成

しかし、AIでは、以下の様に考えます。

1.自分たちの強みを探す
2.(強みを活かした)望ましい未来を描く
3.実現方法を考える
4.実行プランの作成

簡単に書くと、前者はネガティブな側面にフォーカスしたアプローチで、AIはポジティブな側面にフォーカスしたアプローチとなります。

特にAIでは自分たちの強みを「ポジティブ・コア」と呼び、先ほどのアプローチを「4Dサイクル」とよんでいます。

4Dサイクルについては別途書きたいと思いますが、

Discovery→Dream→Design→Destiny

という4つのDから始まる英単語の流れとなります。

まとめ

今回はごく簡単にAIを紹介しました。
AIは組織や個人の「強み/上手くいっている部分」に焦点を当てた対話型の組織開発理論の1つです。

4Dサイクルと呼ばれる通常とは逆のアプローチを取ります。

1.自分たちの強みを探す
2.(強みを活かした)望ましい未来を描く
3.実現方法を考える
4.実行プランの作成

4Dサイクルや具体的なやり方は別途書いていきたいと思います。


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