ストレスチェックの義務化などメンタルヘルス対策の重要性が増す昨今ですが、燃え尽き症候群と呼ばれるバーンアウトも重大な問題です。
 
今回は、バーンアウト対策として有効なコーピング、特に、問題焦点型コーピングとそれを促進するとされているポジティブ感情についての論文をご紹介したいと思います。
 
なお、本記事は以下の論文を参考にしておりますので興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

バーンアウト傾向に及ぼすポジティブ感情の改善効果 – 問題焦点型コーピングを媒介変数として

なお、前提として、こちらの論文は大学生男性スポーツ選手を対象とした調査となっております。

バーンアウトと問題焦点型コーピングとは

バーンアウト 対策

まず、簡単にバーンアウト(燃え尽き症候群)と、問題焦点型コーピングについて書いておきたいと思います。

バーンアウト

バーンアウトとは、今まで普通に仕事をしていた人が、急に、まるで燃え尽きたように仕事への意欲を失い場合によっては休職、または、退職してしまうような状態を指します。

これまで、看護師や介護職、教師などヒューマンサービスと呼ばれる職種の方はバーンアウト傾向が高いとされていました。理由としては、失敗が許されず、かと言って、自分の努力だけではどうにもならないこともある職種であるためです。

問題焦点型コーピング

次に、問題焦点型コーピングですが、そもそもコーピングとは、対処法という意味で、メンタルヘルスの世界ではストレスコーピングと呼ばれるストレスに対する対処法の中の1つです。

問題焦点型コーピングとは、ストレスの原因となる要因を取り除く対処法のことで、作業量が多い場合は周囲に助けを求めたり、誤った思い込みを修正することなどが挙げられます。

バーンアウトと問題焦点型コーピングの関係性

バーンアウトと問題焦点型コーピング

上図は論文で紹介されているモデルに赤枠を追加したものです。前提として紹介したとおり、大学生男子スポーツ選手を対象にしていますので、バーンアウト傾向が高いと、競技に対する消耗感が高いことを表しています。

ビジネスマンとしては赤枠のところが重要になるかと思います。文字が小さくなってしまって恐縮ですが、問題焦点型コーピングによって、バーンアウト傾向を抑える(.57はマイナスの.57です)ことがわかります。

また、ポジティブ感情が問題焦点型コーピング、および、バーンアウト傾向に正の影響があることがわかります。なお、論文の考察ではこのように記述されています。

日常的にポジティブ感情の経験が多ければバーンアウト傾向は改善する。

さらに、日常的にポジティブな感情経験が多い選手ほど問題焦点型コーピングを採用する頻度は増加し、バーンアウト傾向は改善することが考えられる。

まとめ

この論文から企業内の人材育成において活用できそうな点は、バーンアウト対策として、ポジティブ感情、問題焦点型コーピングについての理解を深めてもらうための研修を実施することと言えます。

また、これらはメンタルヘルス対策の中のセルフケアに該当するかと思いますので、セルフケア研修の実施もオススメとなります。


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