社員研修を実施するにあたり、担当者の方はその研修効果の測定に悩まれるのではないでしょうか。

研修を選定するにあたり、「その研修やってどんな効果あるの?」と上長に言われるとなかなか答えづらいものです。

今回はカークパトリックの4段階評価、カークパトリックモデルと呼ばれている研修効果測定方法について書いていきたいと思います。

カークパトリックの4段階評価

カークパトリック 研修効果

米国の経営学者である、カークパトリック氏が1959年に提案した評価モデルで以下の4つのレベルで表される。

1:Reaction(反応)
研修に対する受講者の反応。満足度を取得するのが一般的である。

2:Learning(学習)
研修に対する受講者の学習到達度。筆記試験(確認テスト)を実施するのが一般的である。

3:Behavior(行動)
研修後の受講者の行動の変化。研修後、期間を置いて、受講者自身へのインタビューや、他者からの評価を取得するのが一般的である。

4:Results(業績)
研修後の受講者の成果・貢献。研修後、期間を置いて、受講者の成果が上がっているかどうかを数値(売上、生産性など)で測定するのが一般的である。

現実的な使い方について見て行きましょう。

1:Reaction(反応) = 満足度

満足度は5段階で取得するケースが多いと思いますが、以下の2つのパターンに分かれます。

パターン1. 非常に満足、やや満足、普通、やや不満足、非常に不満足
パターン2. 満足、やや満足、普通、やや不満足、不満足

「非常に」という言葉がつくか、つかないかで満足度は大きく変化すると思います。

また、10段階にすることでより詳細に把握する場合もあるかと思います。

2:Learning(学習) = 確認テスト

より詳細に学習到達度を把握したいのであれば、研修前に事前テストを実施し、研修実施後に確認テストを実施して、その差を取得するというのも良いでしょう。

ただし、テストが実施できるのは知識や情報の提供を行う研修の場合に限られ、体験型やワークショップ型の研修ではテストで測定することは不可能です。

この場合は、記述式で「この研修から何を学んだか」を書いてもらうのがよいでしょう。

3:Behavior(行動) = 実施後インタビュー

上記2段階までは実施しやすいのに対して、3,4は実施や、定量的な測定の難易度が高くなります

新入社員研修などでは半年後にフォローアップ研修を実施し、新入社員研修での学びを振り返ってもらう場合があります。

また、管理職研修などでは、メンバーに受講者の行動が変化したかアンケートを取るという方法もあります。

4:Results(業績) = 定量評価

研修を受講したことが業績にどのような影響を与えたかを、数値で測定するというものですが、例えば、営業研修でアポ獲得率を向上させることが目的であればアポ取得率がどれぐらい向上したか、ということになります。

しかし、現実には研修以外での個人の工夫・努力・業務への慣れなどが業績向上に影響している可能性もあるため、厳密な測定は難しいでしょう。

その他の研修効果測定法

最新のカークパトリックの4段階評価とは(ニューワールドカークパトリックモデル)

ジャック・フィリップスによる研修効果測定

まとめ

カークパトリックの4段階評価とは以下のとおりです。

1:Reaction(反応) = 満足度
研修に対する受講者の反応。満足度を取得するのが一般的である。

2:Learning(学習) = 確認テスト
研修に対する受講者の学習到達度。筆記試験(確認テスト)を実施するのが一般的である。

3:Behavior(行動) = 実施後インタビュー
研修後の受講者の行動の変化。研修後、期間を置いて、受講者自身へのインタビューや、他者からの評価を取得するのが一般的である。

4:Results(業績) = 定量評価
研修後の受講者の成果・貢献。研修後、期間を置いて、受講者の成果が上がっているかどうかを数値(売上、生産性など)で測定するのが一般的である。


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