組織を管理する立場であれば、「良い組織」「強い組織」を作りたいと思うのは当然のことだと思います。

そしてそこには「良い組織とはどのような組織か?」という問いが立ちます。
この問いの答えは人それぞれですが、まずはチームとして共通認識を持つことが重要です。

しかしながら、良い組織にせよ、強い組織にせよ、「結果」が求められるのがビジネスです。

では、結果を出すための組織とはどのようにして作られ得るのか。
今回はマサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する組織の成功循環モデルについて書いていきたいと思います。

ダニエル・キムによる組織の成功循環モデル

成功循環モデルという名前の通り、以下の様なループ図で表されます。


画像引用:https://hanowa.net/blog-dc/archives/1284
(現在はページが削除されているようです)

常に結果を出す組織は行動の質が高い

ここでは、結果を出す組織を「結果の質が高い」と表します。
そして「結果の質の高い」組織は多くの場合「行動の質が高い」組織と言えます。

現実的には運や偶然によって良い結果がもたらされることがありますが、再現性を考慮すれば良い結果は良い行動によってもたらされます。

プロサッカーチームで考えればわかりやすいと思います。
常勝軍団は、1人1人の行動の質が高いから常に勝てるのです。

質の高い行動の背景には戦略がある

同様に、「行動の質が高い」組織は「思考の質が高い」組織です。
ポイントは「質」という言葉で表されている通り、「量」ではありません

「行動の量」によって良い結果がもたらされることは確かにあります。
しかし、よりよい結果を求めるのであれば「量」を追い求めていくことはいずれ限界を迎えます。

運動量だけが多いサッカーチームが勝てるというものではなく、しっかりとした戦略(=思考)のもと、行動ができるチームが勝利します。

従って「行動の質」を上げるには「思考の質」を上げる必要があります。
組織として戦略を考え、戦略に従って行動できるチームが勝利します。

例えば、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスはアマゾンの成長を下図のような因果ループ図を書いて表現しています。

因果ループ図についてはこちらを御覧ください。

システム思考における因果ループ図の読み書き入門

まずは関係性の構築から

ダニエル・キム教授によれば「思考の質」を上げるには「関係の質」を上げることが重要とされています。

関係の質が悪い例としてはサッカーチームで言えば、監督と選手の確執などが該当します。
また、途中で加入した選手がチームに溶け込めず、本来の力を出し切れていないということも報道などで取り上げられます。

組織としての戦略を考え、浸透させ、実行するためにはまずは人間同士の関係性が重要だということです。

最近のGoogleの調査でも成功のカギは「心理的安全性」ということで社員同士の関係の質の重要性について言及されています。


画像参照:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/foster-psychological-safety/

逆に関係性を壊す4つの毒素と呼ばれるものも存在しています。

詳しくはこちらを御覧ください。

関係の質を下げる4つの毒素

まとめ

成功循環モデルとは以下のループ図で表されるモデルである。


画像引用:https://hanowa.net/blog-dc/archives/1284
(現在はページが削除されているようです)

成功循環モデルに沿った具体的な取り組みの例は次回に書いていきたいと思います。

関係の質を上げる具体的な取り組みとは


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