イクボス研修で使えるカードゲーム「女性活躍推進フラグカード」
「管理職向けにイクボス研修を計画しているが、受け身の講義では行動変容につながらない…」
「男女間で認識のギャップがあることは分かっているが、それを安全に可視化する方法がない…」
「女性活躍推進の研修をやりたいけれど、座学だと当事者意識が生まれにくい…」
こうしたお悩みをお持ちの人事・研修ご担当者の方は少なくないのではないでしょうか。
本記事では、イクボス研修で活用できるカードゲーム型の対話ツール「女性活躍推進フラグカード」をご紹介します。

なぜ今、イクボス研修・女性活躍推進研修が求められるのか
2026年4月に改正女性活躍推進法が施行され、従業員101人以上の企業に対して「男女間賃金差異」や「女性管理職比率」の公表が義務化されます。数値の公表だけでなく、実質的な改善アクションが求められる時代に入りました。
また、厚生労働省が推進する「イクボス」とは、「部下や同僚等の育児や介護・ワークライフバランス等に配慮・理解のある上司」を指します。NPO法人ファザーリング・ジャパンが提唱した「イクボス10か条」では、部下のライフを尊重する理解力、ダイバーシティ経営、制度や法律の知識など、管理職に求められる姿勢が具体的に示されています。
1. 理解:部下の家族構成や状況を把握し、個々の事情を理解している。
2. ダイバーシティ:多様な働き方を認め、それをチームの強みに変えている。
3. 知識:社内の両立支援制度や労働法規を理解し、適切に運用している。
4. 組織浸透:ケア(介護・育児)を行う部下を特別視せず、組織全体にその文化を広めている。
5. 配慮:会議の時間や業務量など、時間的制約のある部下へ具体的に配慮している。
6. 業務効率:時間当たりの生産性を重視し、ダラダラ残業を許さない。自らも定時退社を心がける。
7. 不測の事態:部下の急な欠勤や早退にも、パニックにならずバックアップ体制を構築している。
8. 提言:経営層に対し、現場の両立支援の課題や改善策を積極的に提案している。
9. 有言実行:自らもワーク・ライフ・バランスを実践し、公私ともに充実させている。
10. 塊(塊より始めよ):まずは自分(ボス)が変わることで、周囲や社会を変えていく覚悟を持っている。
(引用元:NPO法人ファザーリング・ジャパン「イクボスプロジェクト」)
https://ikuboss.com/ikuboss-10rules.html
しかし、こうした知識を講義形式で伝えるだけでは、研修後の行動変容にはつながりにくいのが現実です。「知っている」と「実践できている」の間には大きなギャップがあり、そのギャップに気づくことが研修の第一歩ではないでしょうか。
女性活躍推進フラグカードとは
「女性活躍推進フラグカード」は、弊社が開発したカードゲーム型の対話ツールです。「誰もが働きやすい職場環境の実現」をテーマに、職場の現状についてメンバー同士の認識のズレを「見える化」します。

ゲームの特徴
・回答は「あるある」「ないない」「微妙」の3択で、誰でもすぐに参加可能
・「いっせーのせ」で一斉に回答を提示するため、同調圧力が生まれにくい
・男女混合・役職混合のグループで実施することで、認識のギャップがその場で可視化される
座学では「なるほど」で終わりがちなテーマも、自分たちのチームの中で意見が割れる体験をすることで、「自分ごと」として捉えることができます。
イクボス研修で特に効くカード5選
50枚の設問カードの中から、イクボス研修で特に議論が盛り上がりやすいカードを5枚ピックアップしてご紹介します。単なる紹介にとどまらず、なぜそのカードが管理職の意識変革につながるのかを合わせてお読みください。
「悪意のないNG行動」に気づかせるカード
カード42:「善意から『大変だろう』と、責任ある仕事から外される。」

イクボス研修で最も反応が大きい一枚です。育休明けの部下、時短勤務の社員に対して「負担をかけたくない」という善意から、重要なプロジェクトや出張の候補から外してしまう。本人の意思を確認しないまま、上司が勝手に「配慮」している――このカードは、「悪意のないNG行動」に気づかせる力を持っています。
管理職同士で「あるある」と「ないない」が割れたとき、「配慮」と「機会の剥奪」の境界線について深い対話が生まれます。「自分はイクボスを目指している」という自覚のある管理職ほど、「あ、やってしまっているかもしれない」という気づきが生まれやすいカードです。
カード23:「成果を褒める言葉に、『女性だから』という前提が透けて見える。」

「さすが女性ならではの視点だね」「女性なのにすごいね」――褒めているつもりが、無意識のバイアスを露呈しているケースです。こうした発言は「マイクロアグレッション(悪意のない小さな攻撃)」と呼ばれ、言った側には悪気がないぶん修正されにくいのが厄介な点です。このカードをきっかけに、自分の褒め方・声かけを振り返る対話が生まれます。
「制度ではなく、上司の行動」を問うカード
カード1:「子供の急な発熱に、上司が協力してくれる。」

イクボスの根幹ともいえる設問です。育児・介護休業法がどれだけ整備されても、上司一人の態度で制度の使いやすさは大きく変わります。注目すべきは、管理職と部下で回答が異なりやすい点です。管理職は「もちろん協力している」と「あるある」を出す一方、部下側は「言い出しにくい雰囲気がある」と「微妙」を出す。こうしたズレが可視化されることで、「自分の認識と部下の実感は違う」という気づきが生まれます。
「職場に潜む無意識の偏り」を浮き彫りにするカード
カード21:「お茶出しや幹事が、自然と女性に回りやすい。」

会議の議事録、歓送迎会の幹事、来客へのお茶出し――明文化されたルールはないのに、なぜか特定の性別に偏っていないか。日常業務の中に潜む「無意識の役割分担」を浮き彫りにする設問です。「そんなことはない」と思っている管理職ほど、部下の回答との差に驚くことが多いカードです。
カード36:「管理職候補に、女性の名前が挙がりにくいこと。」

2026年4月から公表義務化される「女性管理職比率」にも直結する設問です。「候補がいない」のか、「候補を見落としている」のか。この設問で回答が割れると、登用プロセスそのものを見直すきっかけになります。管理職だけでなく、候補となりうる女性社員も交えたグループで実施すると、双方の認識ギャップが鮮明に表れます。
実施の流れ
ゲームの進行はとてもシンプルで、特別なファシリテーションスキルは不要です。
STEP1:グループ分け
1チーム4〜6名でグループを組みます。可能であれば男女混合・役職混合が理想的です。各自に「あるある」「ないない」「微妙」の3枚の回答カードを配ります。
STEP2:設問カードをオープン
設問カードを1枚めくり、全員に見せます。

STEP3:個人で回答を選択

相談せずに、各自で3択から1枚を選びます。相談なし・個人判断がポイントです。
STEP4:一斉提示
「いっせーのせ」で全員が同時にカードをオープン。ここで回答のバラつきが一目で分かります。

STEP5:ミニディスカッション
30秒〜1分程度、なぜその回答を選んだか軽く意見交換します。「正解を決める」のではなく、認識の違いに気づくことが目的です。
STEP6:繰り返し
STEP2〜5を繰り返します。50枚すべてを使う必要はなく、研修の時間に合わせて枚数を調整できます。
STEP7:振り返り・解説

全設問終了後、グループ内で気づきを共有します。講師またはファシリテーターから、ジェンダー・ギャップ指数などの統計データや「影響の輪と関心の輪」を用いた自社でコントロール可能な施策の検討につなげるミニ講義を行います。

なぜカードゲーム形式が効果的なのか
心理的安全性が確保される
女性活躍推進やジェンダーに関するテーマは、自由に発言しにくいテーマの1つです。「こんなことを言ったら評価に影響するのでは」という不安が、本音の対話を阻みます。
女性活躍推進フラグカードでは、以下の3つの仕組みで心理的安全性を確保しています。
・一斉提示:全員同時にオープンするため、最初に発言するプレッシャーがない
・3択のシンプルさ:「あるある」「ないない」「微妙」という軽い表現が、重いテーマを話しやすくする
[内部リンク候補: ハラスメントフラグの記事]
「認識のズレ」が自分ごとになる
講義で「男女間には認識のギャップがあります」と言われても、実感は薄いものです。しかし、隣の同僚と自分の回答が異なる体験をすれば、「ギャップは数字の話ではなく、自分のチームの話だ」と腹落ちします。
この体験を通じた気づきこそが、研修後の行動変容につながると考えています。
イクボス研修への組み込み方:3つの活用シナリオ
「研修のどこに組み込めばいいのか分からない」という声をいただくことがあります。ここでは、研修の目的や時間に合わせた3つの活用パターンをご紹介します。
シナリオA:講義の前に使う「現状認識ワーク」(30〜40分 / 10〜15枚)
研修の冒頭にカードゲームを実施するパターンです。
イクボス研修では、まず「自社の現状はどうか」という認識合わせから始めることが重要です。いきなり「イクボスとは何か」という講義から入っても、参加者の頭には「うちの職場は関係あるのか?」という疑問が残りがちです。
フラグカードを先に実施することで、「実は自分たちのチームにも認識のズレがある」ということを体感してから講義に入れます。カード1(子供の急な発熱への対応)・カード42(善意の仕事外し)・カード23(マイクロアグレッション)など、上司の行動に直結するカードを10〜15枚ピックアップして使うのがおすすめです。
ゲームを通じて問題意識が芽生えた状態で講義に入るため、「イクボス10か条」の内容が「他人事の話」ではなく「自分のチームに必要な話」として受け取られやすくなります。
シナリオB:講義の後に使う「行動変容ワーク」(60〜90分 / 20〜30枚)
イクボスの概念や事例を学んだ後、研修の後半にカードゲームで振り返るパターンです。
講義で「イクボスに必要な姿勢」を学んだ後にフラグカードを行うと、「自分のチームでは、この設問はどうだろう?」という具体的な振り返りにつながります。単なる知識の習得で終わらず、「明日から自分は何を変えるか」というアクションプランの検討まで深められます。
講義内容がまだ頭に残っている状態でワークに入れるため、学びの定着率が高いのが特徴です。ゲーム後に「研修後に変えたい行動」を1つ宣言するセッションと組み合わせると、さらに効果的です。
シナリオC:カードゲーム中心の「対話型ワークショップ」(2時間 / 30〜50枚)
講義を最小限にし、カードゲームと対話を中心に据えたプログラムです。
前半は設問カードで対話(60分)、後半はグループごとに「回答が割れた設問トップ3」を発表し、全体ディスカッション(30分)。最後に講師から統計データの解説を行い、自チームでのアクションプラン策定(30分)で締めくくります。
座学が苦手な層が多い場合や、すでにイクボスの基礎知識がある管理職向けのフォローアップ研修に適しています。初回のイクボス研修から半年後に「その後、職場はどう変わったか?」を確認する場としても活用できます。
実施要項
【対象人数】4名〜100名以上(1チーム4〜6名推奨)
【実施時間】1時間〜2時間程度
【実施方法】講師派遣 または カード購入(社内で実施)
・カード購入:3万円(税別)〜 / 運営用パワーポイント・講師向け動画マニュアル付き
カード購入プランでは、運営マニュアルが付属するため、社内のファシリテーターだけで繰り返し実施することが可能です。一度購入すれば追加費用なく何度でも使えるため、複数部署や拠点での展開にも適しています。
2026年4月 改正女性活躍推進法への対応として
2026年4月施行の改正女性活躍推進法では、従業員101人以上の企業に情報公表義務が拡大されます。数値を公表するだけでなく、実質的に職場環境を改善する取り組みが求められます。
女性活躍推進フラグカードは、現場の管理職や社員が「自社の現状」を自分たちの言葉で語り合うきっかけを提供します。制度を整えるだけでなく、一人ひとりの意識と行動を変えるための第一歩として、ぜひご検討ください。

お問い合わせ・無料サンプルのご請求
「まずはカードの内容を確認したい」「研修プログラムへの組み込み方を相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。無料サンプルの貸出にも対応しています。
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