新入社員研修でビジネスマナーを教える際、特につまずきやすいのが敬語の使い方です。

「了解しました」「おっしゃられる」「〜になります」……よく耳にする表現でも、実はビジネスシーンでは誤った敬語であるケースが少なくありません。

この記事では、間違いやすいビジネス敬語15選をクイズ形式で紹介するとともに、シーン別の正しい敬語例文や、研修で敬語を教えるコツを解説します。新入社員研修のご担当者様はぜひ参考にしてください。

敬語の基本:3つの種類

敬語の誤用を防ぐには、まず3種類の敬語の違いをしっかり理解しておくことが大切です。

1.尊敬語
⇒相手(目上の人・お客様など)の動作や状態に敬意を表す言葉
(例:いらっしゃる、お帰りになる、おっしゃる)

2.謙譲語
⇒自分や身内・社内の人の動作をへりくだって表現する言葉
(例:うかがう、申し上げる、いたす)

3.丁寧語
⇒言葉づかいを丁寧にすることで相手への敬意を示す言葉
(例:行きます、帰ります、〜でございます)

新入社員が特に間違えやすいのは、尊敬語と謙譲語の混同です。「自分の動作に尊敬語を使う」「相手の動作に謙譲語を使う」といったミスが頻発します。

以下に、ビジネスでよく使う動詞の敬語対応表をまとめました。

基本形 尊敬語(相手) 謙譲語(自分)
言う おっしゃる 申す・申し上げる
見る ご覧になる 拝見する
行く いらっしゃる・おいでになる うかがう・参る
来る いらっしゃる・お越しになる 参る
食べる 召し上がる いただく
する なさる いたす
いる いらっしゃる おる
知る ご存じ 存じ上げる
もらう お受け取りになる いただく・頂戴する
聞く お聞きになる うかがう・拝聴する

この表を新入社員研修の資料に加えておくと、受講者がいつでも振り返ることができます。

【クイズ】間違いやすいビジネス敬語15選

ここからは、実際にビジネスシーンでよく見かける敬語の間違いをクイズ形式で確認していきましょう。

まずは下の画像をご覧ください。左側が間違った文章です。右側に正しい文章を考えてみてください。

ビジネスマナー 敬語

いかがでしょうか? 答えはこちらです。

ビジネスマナー 敬語の使い方

特に自分の上司を社外の人に紹介する際に呼び捨てにするのは、新入社員が間違えやすいポイントです。社外の人に対しては、自社の人間(身内)に尊敬語を使わないのがビジネスマナーの基本です。

上の画像のクイズに加えて、さらに間違いやすいビジネス敬語を一覧でご紹介します。

No. ❌ よくある間違い ⭕ 正しい表現 解説
1 了解しました 承知しました・かしこまりました 「了解」は目上の人に使うと失礼にあたります
2 おっしゃられる おっしゃる 「おっしゃる」+「られる」の二重敬語です
3 〜になります 〜でございます 「なります」は変化を表す言葉。状態を示す場合は不適切です
4 とんでもございません とんでもないことです・恐れ入ります 「とんでもない」で1語のため、「ない」を「ございません」に変えるのは誤りです
5 ご苦労様です お疲れ様です 「ご苦労様」は目上から目下へ使う表現です
6 お体をご自愛ください ご自愛ください 「自愛」自体に「自分の体を大切にする」意味があり、「お体を」は重複です
7 参考になりました 勉強になりました 「参考」は「足しにする」程度の意味。目上の人には「勉強になりました」が適切です
8 すみませんが 恐れ入りますが・申し訳ございませんが 「すみません」はカジュアルな表現。ビジネスではより丁寧な言い回しを使います
9 なるほどですね おっしゃる通りです 「なるほど」は目上に対しては上から評価する印象を与えます
10 お名前を頂戴できますか お名前をうかがえますか 名前は「もらう」ものではなく「聞く」ものです
11 ご拝読ください お読みください・ご覧ください 「拝読」は謙譲語。相手の動作に使うのは誤りです
12 よろしかったでしょうか よろしいでしょうか 現在の確認に過去形を使う「バイト敬語」の典型です
13 お座りください おかけください 「お座り」は犬への命令を連想させるため不適切です
14 させていただきます いたします 相手の許可を得る場面以外での多用は回りくどい印象を与えます
15 拝見させていただきます 拝見します 「拝見」+「させていただく」の二重敬語です

研修で使う場合は、この表をそのままクイズとして活用できます。左側の「間違い」だけを見せて、正しい表現を考えさせる形式がおすすめです。

シーン別:正しい敬語の使い方

敬語のルールを知っていても、実際のビジネスシーンでとっさに使えないという新入社員は多いものです。ここでは、代表的な3つのシーンで使える例文をご紹介します。

■ 電話応対の敬語

・電話を受ける:「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇の△△でございます」

・担当者不在の場合:「申し訳ございません。あいにく△△は外出しております。戻りましたら折り返しご連絡いたしましょうか」

・聞き取れなかった場合:「恐れ入りますが、もう一度おっしゃっていただけますでしょうか」

・伝言を預かる場合:「かしこまりました。△△に申し伝えます」

電話応対では、自社の人間を呼び捨てにすることを忘れがちです。「部長の田中は席を外しております」が正しく、「田中部長は〜」と敬称をつけるのは誤りです。

■ メールの敬語

・依頼する:「お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認いただけますでしょうか」

・お礼を述べる:「ご多忙の中ご対応いただき、誠にありがとうございます」

・返信が遅れた場合:「ご返信が遅くなり、大変申し訳ございません」

・添付ファイルを送る:「資料を添付いたしましたので、ご査収くださいませ」

メールでは「取り急ぎ〜」「〜の方」「〜の件について」など、書き言葉特有の誤用にも注意が必要です。

■ 来客対応の敬語

・受付で迎える:「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。どうぞこちらへおかけください」

・担当者に取り次ぐ:「少々お待ちいただけますでしょうか。担当の△△に申し伝えます」

・お茶を出す:「こちらをどうぞ。お口に合いましたら幸いです」

・見送り:「本日はお越しいただきありがとうございました。お気をつけてお帰りくださいませ」

来客対応では動作(立つ・座る・歩く)を伴うため、言葉遣いと所作の両方をセットで練習することが効果的です。

新入社員研修で敬語を教えるコツ

研修担当者として敬語を教える際、単に「正しい表現を覚えなさい」と言うだけでは定着しません。以下のポイントを押さえると、実践で使える敬語力を効率的に身につけさせることができます。

1. クイズ形式で「気づき」を与える

最初から正解を教えるのではなく、まず間違いに気づかせることが重要です。本記事で紹介したクイズ画像や15選の表を使い、「普段何気なく使っている表現が実は間違いだった」という気づきを与えましょう。

2. ロールプレイで体験させる

電話応対・来客対応・上司への報告など、具体的な場面を設定してロールプレイを行います。頭で理解していても口に出すと間違えるケースが多いため、繰り返し声に出して練習させることが大切です。

3. 「なぜ敬語が必要か」を理解させる

「マナーだから」「ルールだから」では納得感が薄くなります。敬語は相手への配慮を言葉で表現する手段であり、信頼関係の構築やスムーズなコミュニケーションにつながることを伝えましょう。

4. 間違えやすいパターンを重点的に

敬語の間違いには「二重敬語」「尊敬語と謙譲語の混同」「バイト敬語」など、いくつかの典型パターンがあります。すべてを網羅的に教えるよりも、パターン別に分けて重点的に練習させる方が効果的です。

5. 継続的なフィードバック

研修当日だけで完璧に身につくものではありません。配属後も上司や先輩がその場で具体的にフィードバックする仕組みを作ると、定着率が格段に上がります。

ビジネスマナー研修で使えるゲーム「マナーストーリー」

敬語をはじめとするビジネスマナーを、楽しみながら学べるゲーム型研修もあります。

弊社が提供する「マナーストーリー」は、クイズ形式でビジネスマナーの基礎や必要性を学べるカードゲームです。

マナーストーリー カード画像 敬語クイズ

・参加人数:2名〜100名程度

・所要時間:〜2時間

・形式:レンタル可能

座学だけでは退屈しがちなビジネスマナー研修も、ゲーム形式にすることで受講者の主体的な参加を促すことができます。「なぜこのマナーが必要なのか」をチームで考えるプロセスを通じて、知識の定着と実践意欲の向上が期待できます。

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