在庫管理の研修に使えるビールゲーム
先日、とある企業様でビールゲームを用いた研修を実施した際に、アンケートに在庫管理についての気づきが多く記載されていました。
ビールゲームについてはこちらをご覧ください。
システム思考を学ぶゲーム型研修「ビールゲーム」

具体的にはこんなアンケートを頂きました。
お客様からのご感想
顧客からの発注は最終的には安定していることが分かったので、
発注の過去データを元に機械的に卸売へ発注をすればよかったが、
受注残になるリスクを控えたいという気持ちから
卸売への発注が安定しなかった。
少しの増減でも上流への反動が大きくなっていくため、
見込みの精度の重要性をより知れた。
結果チーム全体としてはマイナスとなってしまった。
途中経過のチームの利益確認の際に
小売り側で在庫が足りていないという事に気づけたらよかったと思った。
もちろん、他にもビールゲームが伝えている全体最適やシステム思考についてのアンケートもありました。
全体最適の視点から学びを得ました。
表面上の問題は、より深い構造的な原因に起因している可能性がある
という洞察を、今後の業務に活かしていきたいと思います。
ビールゲームによる在庫管理としての学びの要素
ということで、ビールゲームによる在庫管理としての学びの要素としては以下の要素が挙げられると思います。
2.情報共有の重要性
3.リードタイムの影響
4.在庫コストのバランス
5.システム全体の視点
1つずつ簡単に解説していきます。
まずはブルウィップ効果の理解ができる、というのが特徴の1つです。

画像引用:西濃運輸様ホームページ
ブルウィップ効果とは、小さな需要の変動がサプライチェーン全体で大きな注文変動として増幅される効果です。
西濃運輸様ホームページではブルウィップ効果についてとても詳しく解説されています。

画像引用:西濃運輸様ホームページ
まさに上画像と同じ行動がビールゲーム中に発生します。
2つめは情報共有の重要性を理解できることです。

ビールゲームの実施中は無言ということで、お互いの情報を共有することはできません。
特にビールゲームのオンライン版ではより顕著に情報共有できないことによるデメリットが露呈されています。詳しくはこちらをご覧ください。
ビールゲームオンラインを複数社で実施してみて気づいたリアルとの違い

3つめがリードタイムの影響を体験できることです。
ビールゲームでは、ビールを製造する工場側から、最終顧客に販売する小売店まで、ビールが届くまでにかなり長いリードタイムが必要となっています。

リードタイムを圧縮することの重要性をゲームを通して感じていただけると思います。
4つめは在庫コストのバランスです。
ゲームでは、在庫を抱えているとコストが発生します。現実でも在庫を抱えることで倉庫代、水道光熱費、運搬にかかる人件費などが高騰していくはずです。
さらに、在庫についての意識の違いについても体感できるでしょう。

具体的には最終顧客に近い小売店はできるだけ在庫を多く抱えたいと思う一方、製造側は在庫をできるだけ少なく持ちたいという心理が働きます。
ビールゲームを普段とは逆の役割で実施する(営業職が工場側、製造職が小売店側)することでお互いの役割による心理の違いを理解することができると思います。
最後がシステム全体の視点です。

ゲームとゲーム後のシステム思考の講義によって、自分が取った行動が他の人に何かしらの影響を与えていくということを理解することができます。
冒頭でご紹介した参加者のアンケートを再掲載しておきます。
全体最適の視点から学びを得ました。
表面上の問題は、より深い構造的な原因に起因している可能性がある
という洞察を、今後の業務に活かしていきたいと思います。
在庫管理をメイン業務として行っている担当者でも他部門のことを考慮しなければ、会社としてより良い在庫管理ができないということに気づいてもらえると思います。
まとめ と ビールゲーム提供について
いかがでしたでしょうか。今回は在庫管理の研修に使えるビールゲームということで、ビールゲームについてご紹介しました。
2025年8月現在、ビールゲームの弊社での導入社数は約80社、受講者満足度は4.74(5点満点)となっております。

最新の満足度はこちらからご覧いただけます。
ビールゲームの具体的な実施の流れについてはこちらをご覧ください。
ビールゲーム実施の流れ|システム思考研修
弊社ではビールゲームの実施にあたって、講師派遣はもちろん、上画像にあるビールゲームキットの貸し出し(カード、ボード、コマ、運営スライド、講師向け動画マニュアルなど)による社内講師での実施も可能となっております。

提供するパワーポイントには講師向けのトークスクリプトや解説が含まれています。
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物流や在庫バランスも考慮した
発注タイミングが難しく後半過剰に在庫を抱えてしまった。
また各所の在庫に対する考え方の違いを知ることができ、
実際の業務に置き換えてみて全体最適化をしようとすると
どうなるのかを考えるきっかけになりました。