先日、とある企業様の新卒採用のグループ選考のお手伝いをさせて頂きました。

参加学生は9名。1時間程度のビジネスゲームを実施し、現場社員の方がその様子を見て、合否の判断を行うというものです。

ゲームの実施後、振り返りを実施するのですが、振り返りの中の1つのワークに、同じチームのメンバーを褒めるというワークがあります。

このワークを行っている学生を見ていると、他の人を上手く褒められない人が2名いるのを見つけました。

これはあくまで主観的な意見ですが「上手く褒められない」と感じたのは以下の様な発言があったからです。

AさんがBさんを褒めるというワーク中の発言

Aさん「わたし、全然貢献できてなくてすいません」
Bさん「いえいえ、そんなことないですよ」
Aさん「いやいや、全然ダメでした」

むしろBさんがAさんを褒める時間になってしまっています。

Aさんとしては恐らく「自分はダメで、あなたは凄い」という対比の中でBさんを褒めたかったのだと思います。

「褒める」と一言に言っても「相対的な褒め方」と「絶対的な褒め方」があり、相対的な褒め方は上記のように主役が「自分」になってしまうことがあります。

こうなってしまうと会話の中心が常にAさんとなってしまい、周りの人がコミュニケーションに気を使ってしまうように思います。

自己肯定感が高い、低いという表現がありますが、自己肯定感が低い人とコミュニケーション能力に相関があるのかどうか気になるところです。(現時点で未調査です)

また、もう1人の学生Cさんは、さきほどのAさんとは逆で自己肯定感が強く(と私は感じ)自分の方がメンバーよりも優秀であるという前提で他のメンバーを褒めていました。

周りのメンバーもCさんが最も優秀と思っていれば問題はないのかもしれませんが、そうでない場合、Cさんに対する嫌悪感のようなものが生まれるかもしれません。

ケースが少なく、思いつきのフェーズですが、「褒める」という行為の中にコミュニケーション能力との関係性を見ることが出来ました。

採用・研修担当者の方もぜひ、「褒める」というワークを入れた際にどのようなケースがでてくるか見て頂ければと思います。


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