デザイン思考を理解する3つのポイント
論理的思考、批判的思考、システム思考など、◯◯思考と名のつく思考法は多々ありますが、近年注目されている思考法の1つにデザイン思考があります。
デザイン思考は「デザイン」という言葉のイメージから私には関係のない話しだと思われがちですがそんなことはありません。
デザイン思考はいわゆるデザイナーや、アーティストのための思考法ではありません。
デザイン思考とは何か?
by Wikipedia
つまり、デザイン思考とはイノベーションを起こすための思考法(発想法)であるということです。
新製品の企画・開発や、新規事業の立ち上げはもちろん、既存製品の大幅な改善やいつまでも解決しない社内の問題の解決にデザイン思考が役に立ちます。
デザイン思考の3つのポイント
デザイン思考を理解する上で抑えておきたいのは以下の3つのポイントです。
2.ブレインストーミング
3.プロトタイプ開発
1.観察
世界最高のデザインファームとして有名なIDEOのCEOであるトム・ケリーの著書「発想する会社」にはこう書かれています。
日本でも「答えは現場にある」というフレーズをよく聞きますが、デザイン思考ではイノベーションを起こすには「観察」が重要としています。
先入観を捨て、現場でユーザーが製品やサービスを利用している場面を観察する。
すると、ユーザーは自分たちが想定もしていなかった使い方をしていたり、思いもよらぬところで使い方に戸惑っていたりします。
部下の育成という観点でも「観察」は有効です。
営業職であれば部下の営業訪問に付き添い、ただ部下が提案する様子を観察するだけで、多くの気付きが得られるでしょう。
2.ブレインストーミング
by ライナス・ボーリング
「観察」によって気づいた問題点の解決方法や、ビジネスチャンスの種を育てるアイデアを「ブレインストーミング」によってチームで考えていきます。
ちなみに、ブレインストーミングのルールとして以下の4つが挙げられます。
2.自由奔放・突飛な発想を歓迎
3.他の人のアイデアに便乗
4.批判禁止
なお、ブレインストーミングをサポートしてくれるカード型/ゲーム型のツールなどもありますので、参考にしてみてください。
3.プロトタイプ開発
「ブレインストーミング」で出てきたアイデアをデザイン思考では「プロトタイプ」=試作品として実際につくり、試すことを推奨しています。
前述のデザインファーム、IDEOではプロトタイプをこう表現しています。
プロトタイプを作成することで何がうまくいき、何がうまくいかないのか?を理解することができます。
そして、プロトタイプというとモノをつくるという発想が一般的だと思いますが例えば、先の例で部下の提案方法や、質問への回答に問題がある場合、プロトタイプとして開発職を営業に同行させるという方法も考えられます。
プロトタイプは正解ではなく、試作品ですから、当然ながら失敗もあるでしょう。
開発職の話が長すぎて顧客が飽きた、ということもあるでしょうが、開発職が顧客の問題を聞くことで新しい製品へのアイデアが生まれた!というメリットもあるかもしれません。
まとめ
デザイン思考はイノベーションを起こすための思考法である。
デザイン思考を理解するための3つのポイントは
2.ブレインストーミング
3.プロトタイプ開発
である。