社内でアイデアソンをやることの4つの効果
ハッカソン、アイデアソンという取り組みが流行っています。
ハッカソンとは 「ハック+マラソン」 の造語で、もともとはIT系のエンジニア達が集まり、数時間〜数日間ぐらいでマラソンのように新しいサービスを開発しようという、開発合宿のようなものです。
アイデアソンは 「アイデア+マラソン」 で、ハッカソンの前にどんなサービスを開発すべきか、というブレインストーミングのことを指します。
ただ、現在ではアイデアソンだけ単独で実施されるケースもあります。
ハッカソンやアイデアソンの多くは、個人向けのイベントとして行政や企業、任意の団体が実施しています。
世界的に有名なものとしてはスタートアップウィークエンドという3日間で、その場に集まったメンバーで、起業体験をしようというものです。
https://nposw.org/
しかし、最近では会社内でも部署内、部署をまたいだ社内のメンバーでアイデアソンを実施する企業もでてきています。
今回は社内でアイデアソンをやることで生まれる4つの効果について書いていきたいと思います。
社内でアイデアソンをやることで生まれる4つの効果
2.社員間のコミュニケーションが促進される
3.新しいことをやっていこうという風土が生まれる
4.新規事業・製品が生まれる
1.発想法を学ぶことができる
社内でアイデアソンを実施するのには色々なやり方がありますが、すぐにブレストを実施するのではなく、SCAMPERなどの発想法を講義形式で伝えることで、イベントとしてだけではなく、受講者の創造性を高めるための研修としての効果も得られます。
SCAMPER法
SCAMPER法はそれぞれの頭文字をとったアイデア発想法です。
C: Combine?(結合できないか?)
A: Adapt?(応用・適用できないか?
M: Magnify? or Modify?(拡大できないか? 修正できないか?)
P: Put to other uses? (ほかの使い道はないか?)
E: Eliminate?(削除できないか?)
R: Rearrange? or Reverse?(再編成できないか? 逆にできないか?)
※参考:http://image.slidesharecdn.com/scamper2015-150506082800-conversion-gate02/95/scamper-3-638.jpg?cb=1430901097
2.社員間のコミュニケーションが促進される
チームビルディングを行う際に重要なこととして、みんなで共通の目的に向かって何かをする(できれば遊びに近いこと)が挙げられます。
※子供たちが仲良くなっていくプロセスをイメージして頂ければと思います。
アイデアソンは遊びではありませんが、例えば、「新しい事業を考えよう」というテーマで、くだらないアイデアも含めて話し合うことで同じ部署でも違う仕事をしている人たちとも共通のテーマで話し合うことができます。
そういった意味でチームビルディングの効果も得られます。
3.新しいことをやっていこうという風土が生まれる
基本的にアイデアソンで話し合われるテーマは「新しいXX」や、「既存のXXの改善」など、ポジティブなテーマで、アウトプットとしてのアイデアも「これまで発想に無かった」新しいアイデアが多くなります。
成熟した産業や、硬直化した組織の中で部門や会社としてアイデアソンを実施すること自体が、「新しいことをやっていこう」というメッセージを送ることになります。
ただし、アイデアソンで出てきたアイデアを(全部ではないにせよ)実行するためのサポートが皆無では「やっぱり会社、部門は変わらない」となってしまい、逆効果になってしまいます。
4.新規事業・製品が生まれる
最後は「新規事業」や「既存の改善」案が生まれるということです。
くだらない着想の中から、普段は思いつかないようなアイデアが生まれたり、複数の部署をまたいで話し合うことで、当たり前と思っていた前提に気づき、ブレークスルーが起きることがあります。
ただし、通常、アイデアソンは「新規事業・製品」を生み出すことを目的として実施されるかと思いますが、個人的には上記3つの目的に対する副産物として「新規事業・製品」案が生まれる、程度に考えたほうが良い気がしています。
アイデアソンに対する高すぎる期待値は、出てきたアイデアを役員がフィードバックする、という設計にしていた場合に「実現可能性があるアイデアはほとんどなかったね」ということになってしまいかねません。
まとめ
社内でアイデアソンをやることで生まれる4つの効果には以下が挙げられます。
2.社員間のコミュニケーションが促進される
3.新しいことをやっていこうという風土が生まれる
4.新規事業・製品が生まれる