新入社員が優先順位を間違える3つの理由インフォグラフィック

新入社員研修で仕事における優先順位のつけ方を教えるときに、多くの企業が使うのが緊急・重要のマトリクスです。

リモートワークやハイブリッドワークが定着した2026年現在、新入社員も入社直後から複数タスクを並行して抱えるケースが増えています。目の前の通知やチャットに追われ、本当は重要な仕事が後回しになってしまう——そんな相談が研修現場でも年々増えています。

緊急・重要マトリクス

マトリクスでは、まず「緊急かつ重要」な領域、次に「緊急ではないが重要」な領域、3番目に「緊急だが重要ではない」領域、最後に「緊急でも重要でもない」領域、とタスクを4象限に分類します。とてもシンプルでわかりやすい概念です。

名著『7つの習慣』では「大きな石から入れる」という比喩でこの考え方を伝えています。大きな石(=重要度の高い仕事)から先に容器に入れていかないと、小さな石(=重要度の低い仕事)で容器が埋まってしまい、後から大きな石を入れる場所がなくなってしまう、という話です。

これだけシンプルな話なのに、なぜ新入社員(そして多くの中堅社員も)は優先順位のつけ方を間違えてしまうのでしょうか。今回は現場で見てきた新入社員が優先順位のつけ方を間違える3つの理由を整理します。

新入社員が優先順位の付け方を間違える3つの理由

1.緊急度を定量化できていない

緊急度は比較的わかりやすいものです。「明日までにやっておいて」「今日の15時までにお願い」など、日付や時間で定量的に把握できるからです。

しかし中には「なるはやでお願い」「ASAPで」のように、「今すぐ」としか言われない依頼があります。こうした曖昧な指示を受けると、新入社員は優先順位のつけ方を間違えがちです。

こんな時は「最悪、何時までにできていればいいですか?」と依頼者に確認し、期限を数字で定量化してもらうことが大切です。依頼者は「1時間後」ではなく「明日まで」で良いと思っているケースが実は少なくありません。

まずは曖昧な期限を数字に落とし込む——これが1つ目のポイントです。

2.機会損失リスクを伝えていない

現代のビジネスパーソンは誰もが複数のタスクを抱えています。そして、どんなに忙しくても新しい仕事は次々と降ってきます

「この資料、明日の15時までにまとめておいて」と依頼されたとき、即座に「わかりました」と答えてしまうのは典型的な失敗パターンです。今抱えている別の仕事との優先関係を整理しないまま引き受けてしまうと、結果的にどちらも中途半端になりかねません。

ここで必要なのは「今、明日の17時までに出す資料をまとめているのですが、そちらよりも優先したほうが良いですか?」と依頼者に判断を戻す一言です。

何かを引き受けるということは、別の何かを後回しにするということです。その「後回しにするもの」を依頼者と共有することで、機会損失リスクを見える化し、本当に優先すべき仕事を判断してもらうことができます。

3.重要度の基準がない

最後が最も本質的で、重要度を測るものさしを持っていないことです。

緊急度は時計で測れますが、重要度はどうでしょうか。契約書の内容をチェックすることと、有給休暇の申請をすること、どちらが「重要」か、新入社員にはすぐには判断できません(個人の生活という観点では有給の申請もとても重要ですね)。

仕事の全体像や部門のミッションとの関連性が見えていない新入社員には、その仕事の重要度を測るための基準がありません。結果として、判断しやすい緊急度の高い仕事から手をつけ、重要な仕事が後回しになります。

重要度を完全に定量化することは難しくても、自分なりの指標を持つことで大きな判断ミスは防げます。例えば次のような指標を事前に用意しておくと判断がぶれません。

1.それをやらないと関係者やお客様に損害が出る仕事
2.複数人(3人以上)のその後の動きに影響を与える仕事
3.会社の利益改善・工数削減に直結する仕事
4.その他

職種・業界・社風によって指標の中身は変わりますが、自分なりの「重要度のものさし」を一度言語化しておくだけで、優先順位判断の精度は大きく上がります。

新入社員に伝えたい3つの実践ポイント

新入社員が優先順位を間違えたと感じたら、その原因は多くの場合、上記の3つのどれかに当てはまります。そんなとき、マトリクスの図だけを再度見せるのではなく、以下の3つの実践行動をセットで伝えてあげてください。

1.曖昧な期限は「何時までに」と数字で確認する
2.新しい仕事を受けるときは「何を後回しにするか」を依頼者と共有する
3.自分なりの重要度の基準を一度言語化しておく

タイムマネジメントをゲームで体験的に学ぶ

チームクリップ

とはいえ、優先順位のつけ方は座学だけでは身につきにくいスキルでもあります。講義で理屈を理解しても、実際の業務現場では目の前のタスクに追われ、なかなか実践できないという声もよく耳にします。

そこで弊社では、タイムマネジメント・タスクマネジメントをボードゲームで体験的に学ぶ研修コンテンツ「チームクリップ」をご提供しています。時間制限のある中で複数タスクを並行処理し、どの仕事から先に片付けるかをチーム全員で議論しながら進めるビジネスゲームです。

実際にチームクリップを実施された企業様の参加者からは、次のような声をいただいています。

「最初のうちは時間制限とルールの理解に追われ、自分の作業に集中しすぎていました。しかし、どれだけ効率的に動いても全体の進行が思うように進んでいないことに気づき、チーム全体の動きを意識するようにしたところ、成果が倍増しました。焦ったときほど冷静に俯瞰して組み立て直すことの大切さを学びました。」

これはまさに「緊急度の高いタスクに集中しすぎて全体の重要度を見失う」という、本記事で取り上げた課題そのものを参加者自身がゲーム体験の中で気づいていくプロセスです。研修後にそのまま現場で思い出せる「身体感覚としての学び」になるのが、体験型研修の強みです。

新入社員研修で優先順位やタイムマネジメントを扱いたい研修担当者様は、ぜひ詳細ページからゲームの内容をご確認ください。

チームクリップの詳細ページはこちら

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