アクティブ・ブック・ダイアログ(ABD)という新しい本の読み方
みなさん、こんにちは。HEART QUAKE 代表取締役の千葉です。
今週の土日を使って、アクティブ・ブック・ダイアログ(通称 ABD)という新しい本の読み方を使ったセミナーを東京で初めて開催しました。
この手法は今後、ワールド・カフェと同じぐらいの認知度まで高まっていくと感じています。
そこで、この記事ではアクティブ・ブック・ダイアログの概要をご紹介したいと思います。
アクティブ・ブック・ダイアログの概要
まず、アクティブ・ブック・ダイアログの起源は、京都にあるNPO法人場とつながりラボHOME’S VIの正会員でもある竹ノ内壮太郎氏によって開発されました。
その後、NPO法人場とつながりラボHOME’S VIの代表理事である嘉村 賢州氏らの活動によって普及しつつあります。
アクティブ・ブック・ダイアログのやり方を簡単にまとめると以下のようになります。
2.参加者に担当ページを割り振る
3.各自、担当ページを読む
4.担当ページをB5用紙で数枚に要約する
5.要約を1人3分程度でリレープレゼンする
6.参加者全員で感想や疑問について対話する
1.本をちぎる(裁断する)
最初のプロセスは本の裁断です。
最初は少しもったいない気もしますが、実際に行うと爽快な気分になります。
また、実際に行ってみると裁断する際のポイントがあることがわかります。
2&3.担当ページを割り振り、本を読む
続いて、裁断したページを章ごとや、ページ数に大きなばらつきが無いように分担し、参加者に割り振ります。
この時、自分が興味のある章を選んでもらったり、ページ数を記載しておき、読書スピードが遅い方の負担にならないように配慮します。
4&5.B5数枚で要約し、リレープレゼンする
自分が担当したページをB5用紙を数枚(4〜6枚)で要約していきます。
実際に行ってみると、要約を作ることで強制的にアウトプットを求められ、アウトプットを意識することで本を読む集中度が増していくことがわかります。
写真のように全員の要約が壁に張り出されたところで、自分のパートの要約を使って3分程度のリレープレゼンを行っていきます。リレープレゼンとは、本のスタートから順に発表者が変わっていく様子を表しています。
リレープレゼンを行うことで、自分のパートを他のメンバーにわかりやすく伝えるプレゼンの練習にもなっています。
6.参加者全員で対話する
全員のリレープレゼンが終了したら、参加者全員で疑問や感想について話し合う対話の時間に移っていきます。
この対話のプロセスがあることで本への理解が深まったり、自分だけでは思いつかない解釈を得ることができました。また、人からのフィードバックも得られることが大きいと感じています。
アクティブ・ブック・ダイアログのメリット
ここまで読んでいただいてアクティブ・ブック・ダイアログのメリットを感じていただいているかもしれませんが、一度メリットについてまとめてみたいと思います。
2.参加者同士で共通言語が生まれる
3.要約する能力がつく
4.プレゼンの練習ができる
5.インプット/アウトプット/フィードバックが一度に行える
1.分厚い本が手軽に読めるというのは、今回は1日目に8人で3冊を読破し、中にはLIFE SHIFTという400ページ超えの本も含まれていました。
この手の本は「読みたいなー」と思って買っていてもなかなか手を出せない、いわゆる「積ん読」になりがちです。
しかし、8人で分担すると1人あたりは50ページ程度で済むことがわかります。実際にLIFE SHIFTはリレープレゼン・ダイアログを含めても3時間程度で読み終わることができました。
2.参加者同士で共通言語が生まれるは、同じ本をみんなで読むことでそこに共通言語が生まれます。
特に、内定者や新入社員、新任管理職でABDを活用すると前提知識・認識を揃えることができるかと思いますのでとても有効な手法であると感じました。
また、担当ページを6枚にまとめるという作業を踏むことで要約する能力がつくと感じました。アウトプットを意識することでインプットの質も高まっているように感じます。
さらに、1人3分間という制約の中でプレゼンの練習ができるというのも良いと思います。
1日で3冊読めたということは1人3回はプレゼンの練習ができるということでもありますし、他の人のプレゼンを聞くことで自分の中でPDCAサイクルを回すことができました。
最後はABD全体を通してのメリットですが、ABDという手法は読書という方法を通してインプット/アウトプット/フィードバックが一度に行えるという秀逸な手法であると感じました。
アクティブ・ブック・ダイアログの公式サイト
最後に、アクティブ・ブック・ダイアログの公式サイトをご紹介したいと思います。