ティール型組織
画像参照:https://nol-blog.com/what_is_teal_organization/

先日、今話題のティール型組織についてのイベントに参加してきました。参加したのは下記のイベント。


画像参照:http://www.eijipress.co.jp/blog/2018/05/08/24469/

イベントに参加して思ったことを一言で表すとこんな感じになります。

ティール型組織を目指してはいけない!

これについてはあとで書きたいと思いますが、まずはティール型組織について少しだけ触れておこうと思います。

ティール型組織とはなにか?

ティール型組織はこれまでの組織とは異なる全く新しい組織形態の1つといって良いと思います。

書籍はこちらです。

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

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下図はティール型組織とその他の組織形態との違いを表している図ですが、現在、多くの企業はオレンジの組織であるとされています。

ティール型組織
画像参照:https://nol-blog.com/what_is_teal_organization/

オレンジの組織がヒエラルキー型の組織で運営されているのに対して、ティール型組織はフラットな組織で、場合によっては上下関係だけでなく、売上目標も、予算もないといいます。

当然、そんな形態で会社がうまく回っていくのか?という疑問が生まれますが(社員はサボるんじゃないか?と)、そこには信頼や、共通の目的意識をベースに運営されていると言えます。

全く違う議論にはなりますが、ベーシックインカム(BI)が導入されたときに人は全く働かなくなるのではないか?という心配にも似ているかもしれません。

ティール型組織の3つのポイント

そんなティール型組織には3つのポイント(書籍の中ではブレークスルーと表現)があります。

ティール型組織 ブレークスルー
画像参照:https://nol-blog.com/what_is_teal_organization/

1.自主経営(セルフ・マネジメント)
⇒会社運営に主体的に参加できる仕組み
⇒意思決定権は個人に与えられる

2.全体性(ホールネス)
⇒個人の全体性(強みや弱み)が生かされる環境
⇒様々な仕事に取りくむ仕組み(兼務に近い)

3.存在目的(evolutionary purpose)
⇒会社の存在目的事態も進化(evolutionary)していく
⇒組織を生命体(変化していくもの)として捉える

この3つのポイントについての詳細な説明は別のブログに譲りたいと思います。

次世代型組織『ティール組織』の3つの特徴

なぜ、ティール型組織を目指してはいけない!のか?

最後に、イベントに参加して私が感じたこと

ティール型組織を目指してはいけない!

について書いていきたいと思います。

こんなに良さそうなティール型組織なのに、なぜティール型組織を目指してはいけないのか? それを2つのポイントから解説したいと思います。

1.ティール型組織を目指せるのは経営者だけである

まず、いち人事担当者がティール型組織を目指そうとしても現実的には難しいという話です。

書籍の中でも書かれていますが、ティール型組織を作るための必要条件として、経営トップと組織のオーダー(取締役会や株主)の理解が必要だということです。

例えば、自主経営を実施するにあたって、原則的にはお金の使い方についての意思決定権も現場の社員に委ねることになります。もちろん、助言プロセスと呼ばれる仕組みによって暴走を防ぐことはできますが、それでもこれまでどおりの管理はできません。

お金以外でも経営者の、取締役の、思い通りにはならない可能性があるというのがティール型組織といって良いでしょう。これを経営トップが受け入れなければならないため、ティール型組織を導入するには経営トップが意思決定する以外はありえません

2.組織の理想を描いた「結果」がティール型組織である

これはイベント中に登壇者の堀田先生が仰っていた事なのですが、書籍に出てくる企業で最も多くのページを割かれているオランダのBUURTZORGは、別にティール型組織を目指していたわけではなく、自分たちの仕事のやり方の理想形を考えたら、結果としてティール型組織と呼ばれるものになった、ということでした。(堀田先生については下記)


画像参照:http://www.eijipress.co.jp/blog/2018/05/08/24469/

つまり、ティール型組織がベストな組織形態であり、それを目指すべき、という考え方ではなく、重要なのは自分たちにとって、業務をスムーズに、生産的に、楽しみながら行うために理想的な組織とはなにか?をすべての社員(役員も含めて)が自主的に考え、会社の形態を変えていけることだと思います。

まとめ

いかがでしょうか。せっかく盛り上がっているティール型組織の流れに水を差すような記事になってしまいましたが、これは解説の嘉村賢州氏も指摘されているところでもあります。

ティール組織に取り組む前に知っておきたい、3つの誤解

もちろん、助言プロセスや、紛争解決の手続きなど導入できる部分は多いと思いますので一部を活用していくのは面白いと思います。

まだ、読まれてない方はぜひ!

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