ストレスマネジメント研修37問:効果測定と学習度チェック

今回はストレスマネジメント研修で使える37個の問題をご紹介したいと思います。
使い方としては、この問題を研修の「前後」で実施し、ストレスマネジメントの知識が身についたか?をチェックするために使う、または研修前の確認テストとして利用して興味付けを行い、設問と回答について研修内で紹介していくという形になるかと思います。
カークパトリック4段階評価で「学習」レベルを測定する
これによって研修効果の測定法として知られているカークパトリックの4段階評価のレベル2の「学習(Learning)」とされる、筆記試験(確認テスト)での受講者の学習到達度を測ることができます。
カークパトリックの4段階評価についてはこちら。

カークパトリックによる研修効果の測定(4段階評価)
ストレスマネジメント研修で使える37個の問題
それでは実際に37個の問題を見てみましょう。下画像を御覧ください。

この37個の問題に正解できたらストレスマネジメントの基礎について理解できていると言えると思います。
なお、この画像は下記の論文を参考しています。
大塚 泰正 鈴木 綾子 高田 未里
日本労働研究雑誌 49(1), 41-53, 2007-01
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2007/01/pdf/041-053.pdf
上画像では右側の回答の列にすでに答えが表示されていますが、実際には受講者に○or✕を選択してもらいます。
ストレスマネジメント研修で押さえる10領域(カテゴリー)
ちなみに、37個の問題は下表のような10個の領域(カテゴリー)に分類されています。
1. ストレッサーを明確にする
何が自分のストレス源(ストレッサー)になっているのかを言語化する領域です。「漠然と疲れている」状態から、人間関係・業務量・将来不安など具体的な対象として捉え直すことが、対処の出発点になります。
2. 一次的評価(有害性の評価)を見直す
ストレッサーが自分にとって本当に「脅威」「損失」なのかを見直す領域です。同じ出来事でも、人によって受け止め方は違うこと、過剰に脅威と評価していないかを点検します。
3. 二次的評価(対処方法の選択)を理解する
そのストレッサーに対し「自分は対処できるか」「どんな手段があるか」を見極める領域です。選択肢の幅を広げること自体がストレス耐性を高めます。
4. 実行している対処を再検討する
今やっている対処が効いているかを振り返って再評価する領域です。「とりあえず飲み会で発散」のような短期的対処に依存していないかを確認します。
5. 自分のストレス対処資源を開発する
頼れる人・場所・スキル・お金・健康など、自分が動員できるリソースを意識的に増やしていく領域です。「困った時の選択肢」を平時に育てる視点です。
6. ストレス対処の種類を知る
問題焦点型(原因に直接働きかける)/情動焦点型(感情を整える)/回避型/社会的支援の活用型など、対処戦略のレパートリーを体系的に知る領域です。
7. モデリングの方法を理解する
ストレス対処が上手な他者を観察・模倣して学ぶ「モデリング」の活用方法を学ぶ領域です。身近にいる「ストレス耐性の高い人」から戦略を吸収する視点です。
8. 認知の歪みの特徴を知る
「全か無か思考」「べき思考」「自己関連付け」など、ストレスを増幅させる典型的な思考パターンを知る領域です。気づくこと自体が対処の第一歩になります。
9. 日常的にストレスや健康を管理する
ストレスを「起きてから対処」ではなく、日常の睡眠・運動・食事・休息で予防的に管理する領域です。セルフケアの習慣化が再発防止の核心です。
10. 一般的に望ましいストレス対処の方法を知る
研究・実践で一般的に効果が確認されている対処方法を知る領域です。マインドフルネス、認知再構成、ソーシャルサポートの活用など、エビデンスのある王道を押さえます。

37個の問題は使わない場合でも、ストレスマネジメント研修で伝える内容として上記の10個の領域を含めた研修設計を行うというのも有効かと思います。
よくある質問(FAQ)
Q. ストレスマネジメント研修の効果はどう測定すればいいですか?
A. カークパトリックの4段階評価のうち、レベル2「学習(Learning)」は筆記試験(確認テスト)で受講者の知識習得度を測定します。本記事の37問を研修の前後で実施することで、知識の定着度を数値で可視化できます。
Q. 37問はどのように使えばいいですか?
A. 主に2通りの使い方があります。①研修前に実施して受講者の現状把握&興味付けを行い、研修中に正答を解説する/②研修の前後で実施して、知識の定着度を比較する。設問と回答を研修内で扱うことで学習効果が高まります。
Q. 37問はどのような領域をカバーしていますか?
A. ストレッサーの明確化、一次的評価・二次的評価、ストレス対処の選択・再検討、対処資源の開発、対処の種類、モデリング、認知の歪み、日常的な健康管理、望ましい対処方法など、10領域(カテゴリー)を網羅しています。研修内容を設計する際の網羅性チェックにも活用できます。
Q. この問題集の出典は?
A. 大塚泰正・鈴木綾子・高田未里「職場のメンタルヘルスに関する最近の動向とストレス対処に注目した職場ストレス対策の実際」(日本労働研究雑誌49(1), 41-53, 2007-01)を参考に作成されています。論文PDFから原典を確認できます。
まとめ と 弊社サービスについて
いかがでしょうか。自社のストレスマネジメント研修を設計する際の参考になれば幸いです。
また、詳しくは下記を御覧ください。
大塚 泰正 鈴木 綾子 高田 未里
日本労働研究雑誌 49(1), 41-53, 2007-01
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2007/01/pdf/041-053.pdf
なお弊社では、ビジネスゲームを用いて、グループワーク形式でのセルフケアやラインケア研修を提供しております。
詳しくはこちらをご覧ください。
