今回は、リスクマネジメント研修でマネージャーに伝えるべき6つの要素というテーマで特にQCDSMEについて書いてみたいと思います。

なお、こちらの記事は東京商工会議所 編のビジネスマネジャー検定試験公式テキストの「マネージャーが実践すべきリスクマネジメント」という単元を参考にしております。

まずはマネージャーが考えるべきリスクマネジメントとしてQCDSMEとは一体何なのか?を説明していきたいと思います。

QCDSME

上画像の通り、QCDSMEはQuality、Cost、Delivery、Safety、Moral、Environmentの頭文字を取ったもので、マネージャーだけでなく、企業として考慮すべきリスクを表したものです。

企業が、と書くと、誰がやるべきか曖昧ですので、マネージャーになったならば少し視座を上げて6つの項目に注意していく必要があるかと思います。

QCDの話しはよく聞くと思いますが、SMEについてはあまり聞き馴染みが無いかもしれません。
SはSafety(安全性)ということで、職場の安全性が確保されているか(事故などが発生する可能性は低いか?)

MはMoral(モラル)で、社内で不正やハラスメントが発生していないか?

EはEnvironment(環境)で自然災害などへの対策が出来ているか?
という観点になります。

一般に、QCDが製品・サービスに関するリスクマネジメントなのに対して、SMEは職場環境に関するリスクマネジメントと言えると思います。

リスクを低減するための危機管理モデル

さて、ここまではリスクマネジメント研修でマネージャーに伝えるべき6つの要素ということでQCDSMEを紹介してきましたが、ここからはリスクを低減させるための危機管理モデルについてご紹介したいと思います。それが下記の画像です。

こちらの画像は下記の論文の 図表2 危機管理モデルの比較 を引用しています。

井上 邦夫(2015)
リスクマネジメントと危機管理
―コミュニケーションの視点から―
『東洋大学経営学部 経営論集』
No.86, pp.101-111

https://core.ac.uk/download/pdf/291354579.pdf

こちらの画像はFink、Mitroff、Coombsらの危機管理モデルを一元化したもので、危機が発生していない平時、危機が発生している有事、危機からの復旧にあたる事後に分けて考え、それぞれのステージでどのような対応を取るべきなのか?を表しています。

例えば、平時には前兆の発見が重要とされていますが、これは俗に言うヒヤリハットなどもここに当たります。


画像引用:https://www.cocofump.co.jp/articles/kaigo/63/

また、事後には学習が含まれており、緊急時対応のマニュアルはもちろん、危機を未然に防ぐ平時の取り組みなどを組織的に学習する必要があります。

まとめと関連製品紹介

いかがでしょうか。今回はリスクマネジメント研修でマネージャーに伝えるべき6つの要素(QCDSME)というテーマでQCDSMEとはなにか?また、危機管理モデルをご紹介しました。

参考になれば幸いです。

参考図書

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