デザイン思考におけるキーワード「ダブルダイヤモンド・モデル」
今回はデザイン思考における1つのキーワードであるダブルダイヤモンド・モデルについて書いていきたいと思います。
そもそもデザイン思考について、というところは過去の記事でも書いていきましたので今回は下画像のみで省略したいと思います。これがデザイン思考の5つのステップと呼ばれています。
今回ご紹介するのはダブルダイヤモンド・モデルというもので、画像で見ていただくと下記となります。
画像参照:https://bizzine.jp/article/detail/2544
名前の通り、ダイヤモンド(ひし形)が2つ並んでいるのでダブルダイヤモンドです。
このモデルは2004年に英国のデザインカウンシル(協議会)によって発表されたもので、デザインプロセスを明確に、包括的に、そして視覚的に説明するものとされています。
※多くのサイトでは2005年と記載がありますが、本家のサイトでは2004年という記述があったため、2004年と記載しております。
ちなみに、上画像で紹介したダブルダイヤモンドモデルは最近アップデートされていて、本家の英国のデザインカウンシルのサイトでは最新版の画像が表示されています。
画像引用:https://www.designcouncil.org.uk/our-work/news-opinion/double-diamond-15-years/
ただし、今回は旧バージョンのダブルダイヤモンドモデルについて簡単に解説していきます。(あらためて、画像を掲載しておきます)
画像参照:https://bizzine.jp/article/detail/2544
そもそも、全体像としてはデザインプロセス全体が発散と収束を繰り返しながら進んでいくという構造になっています。ブレインストーミングなどのアイデア出しをやったことがあるかたは発散と収束のプロセスを体験したことがあると思います。
画像の縦軸は選択肢となっていますが、これは発散のフェーズでは選択肢が増え、収束のフェーズで選択肢が絞られることを意味しています。
見えている問題をすぐに解決してはいけない!?
ダブルダイヤモンド・モデルの一番のポイントはその名の通りダイヤモンドが2つ並んでいることで、左側のダイヤモンドは正しい問題を見つけるためのダイヤモンドで、右側のダイヤモンドは正しい解決策を見つけるためのダイヤモンドとなります。
中でもポイントは左側の正しい問題を見つけるためのダイヤモンドで、多くの人は問題にぶち当たったときに、すぐに右側の正しい解決策を探そうと考えようとします。
しかし、ちょっと考えてみてほしいのです。今は「課題」を見つけるフェーズなのか、「解決策」を見つけるフェーズなのか、を。
なお、デザイン思考では一度立ち止まって、正しい問題を見つけるために考えます。つまり、今、解決すべき問題は何なのか?ということです。
以前に読んだ山口 揚平さんの著書「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」にはこんな一文がありました。
仮にその場しのぎが必要だったとしても、目の前に見える
氷山の下にある大きな氷の固まりを常に意識しなければならない。
Discoverと記載されている課題の洗い出しのフェーズでは、問題の影響を受けている人々と話し、一緒に時間を過ごすことが必要とされています。周囲の人があまり関係しない個人的な問題だった場合でも、問題の本質を掴むために、問題自体が何なのかを考える必要があります。
まとめ
いかがでしょうか。今回はデザイン思考におけるキーワード「ダブルダイヤモンド・モデル」をご紹介しました。
ダブルダイヤモンド・モデルについては下記の書籍もおすすめです。