アンガーマネジメントの6秒ルールとは?怒りを鎮める実践法

思考を止めるストップシンキングや100から逆算するカウントバック、スマホ等を観察するグラウンディングなど、意識を他に向ける方法を実践します。
コーピングマントラや呼吸リラクゼーション、その場を離れるタイムアウトを状況に応じて使い分け、怒りを上手にコントロールしましょう。
目次
1. 6秒の過ごし方の6つのテクニック
2. ストップシンキング
3. カウントバック
4. グラウンディング
5. コーピングマントラ
6. 呼吸リラクゼーション
7. タイムアウト
8. まとめ
アンガーマネジメントの6秒ルールとは、怒りを感じた直後に反射的な言動を避け、いったん間を置くための実践的な考え方です。この記事では、6秒間にできる6つの方法と、状況に応じた使い分けを紹介します。
ご存じの方も多いと思いますが、アンガーマネジメントは怒りをマネジメントするための手法です。
違いを受け入れ、人間関係を良くする心理トレーニングです。
引用先:日本アンガーマネジメント協会
https://www.angermanagement.co.jp/about
アンガーマネジメントでは、怒りのピークとされる6秒間をやり過ごすことが、行動を選び直すきっかけになると説明されます。ただし6秒数えれば怒りが必ず消えるという意味ではありません。目的は、怒りを否定することではなく、反射的な言動を防ぐための余白をつくることです。
そこで今回はその6秒の過ごし方として6種類のテクニックをご紹介したいと思います。
6秒の過ごし方の6つのテクニック
6つの方法は、意識を「怒りを生んだ相手や出来事」から一時的に別の対象へ移すための手段です。すべてを同時に行う必要はありません。会議中なら呼吸、一人ならカウントバックなど、その場で使える方法を1つ選びます。
2.カウントバック
3.グラウンディング
4.コーピングマントラ
5.呼吸リラクゼーション
6.タイムアウト
1.ストップシンキング
1つめがストップシンキングです。怒りの感情を抱いた時、冷静さを失い、怒りを感じた直接的な事象以外にも関連する事象についてあれこれと思考が膨らんでしまうことがあります。
ストップシンキングとは、怒りに関する思考が連鎖しそうなとき、心の中で「ストップ」と唱えて思考を一度中断する方法です。言葉は「いったん待とう」など、自分が反応しやすいもので構いません。
例えば、会議で意見を否定された瞬間に言い返すのではなく、心の中で合図を出してから、相手の言葉をもう一度確認します。この方法は、その場を離れにくい状況でも使えます。
2.カウントバック

2つめがカウントバックです。訳の通り、逆から数えるということなのですが、最も簡単なのは100から逆順に99,98,97・・・と数字を数えることです。
カウントバックは、数字へ意識を移して6秒間を過ごす方法です。まず100から99、98と逆に数え、簡単すぎると感じたら100から7ずつ引きます(100→93→86…)。
運転中や作業中など、計算に意識を向けると危険な場面では使わず、呼吸など安全を妨げない方法を選びます。
3.グラウンディング

3つめはグラウンディングです。「GROUND」が由来のようで、意味としては地に足をつける、土台を安定させるということになるようです。
アンガーマネジメントとしてのグラウンディングとは、目の前にある物を徹底的に観察するということになります。
例えば、手元のスマートフォンを見て「色は黒、右側にボタンが2つ、角に小さな傷がある」と、目に入る事実を心の中で言葉にします。目の前の物の形、色、質感の順に観察すると、何を見ればよいか迷いにくくなります。
4.コーピングマントラ
4つめはコーピングマントラです。コーピングはメンタルヘルス、ストレスマネジメントでもよく出てくるワードですが、対処法という意味で、マントラは呪文といった意味があります。
コーピングマントラでは、怒りを感じたときに唱える短い言葉を事前に決めておきます。例は「大丈夫」「落ち着こう」「まず確認しよう」などです。相手を攻撃する言葉ではなく、自分が次の行動を選ぶための言葉にするのがポイントです。
私が好きな映画で「きっと、うまくいく」というインド映画があるのですが、この映画では困難なことがあったときに「きっと、うまくいく」と唱えています。
5.呼吸リラクゼーション

5つめが呼吸リラクゼーションです。(リラクセーションとも言います)
人は怒りを感じた時、呼吸が浅くなるといいます。そこで、2〜3回の深呼吸を行うことが推奨されています。
やり方は、鼻から無理のない範囲で吸い、吸うときよりもゆっくり口から吐きます。呼吸の感覚に注意を向け、2〜3回繰り返します。周囲から気づかれにくいため、会議中や接客中など、その場を離れにくい状況に適しています。
6.タイムアウト

最後、6つめがタイムアウトです。
タイムアウトは、会話をいったん中断し、その場から少し離れる方法です。黙って立ち去ると相手に不安を与えるため、可能なら「5分後に戻って話したい」など、再開する意思と時間を伝えます。運転中や危険な作業中は、まず安全を確保してから行います。
そういえば、私の子供が3歳の時、リビングで嫌なことがあると、勝手に寝室に移動し、少し経ったら戻ってくるということが何度かありました。誰に教わったわけでもないのにタイムアウトして苛立ちを自分で押さえていたんですね。。。
そういう意味では人間の本能的に正しいのかもしれません。
まとめ
6秒ルールの目的は、怒りを無理に消すことではなく、反射的な言動の前に「選び直す時間」をつくることです。ストップシンキング、カウントバック、グラウンディング、コーピングマントラ、呼吸リラクゼーション、タイムアウトの中から、職場で実行しやすい方法を1つ決めておくと実践しやすくなります。
アンガーマネジメントを含む心理的トレーニングの位置づけは、レジリエンス、マインドフルネス、アンガーマネジメントが意味することで比較しています。また、研修でストレス対処を幅広く扱う場合は、ストレスマネジメント研修で10領域と確認テスト37問も参考にしてください。
カードを使ってセルフケアとストレス対処を学ぶ研修を検討している方は、セルフケアゲーム『攻略!きみのストレスを発見せよ!』をご覧ください。このゲームはアンガーマネジメント専用ではないため、怒りの6秒だけを学ぶ目的ではなく、ストレス対処全般を扱いたい場合の選択肢です。
なお、Youtubeでも動画として説明しております。
2.カウントバック
3.グラウンディング
4.コーピングマントラ
5.呼吸リラクゼーション
6.タイムアウト
アンガーマネジメントについて個人的にオススメな書籍は下記の[図解]アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニングです。ぜひ読んでみてください。


