レゴブロックを使った「レゴシリアスプレイ」という研修・ワークショップをご存知でしょうか。

レゴブロック

※レゴ®シリアスプレイ®とは、レゴ®社が開発した、LEGO®SERIOUS PLAY®の略称です。
以下、簡略化してレゴシリアスプレイと記述します。

米国ではNASAなどが導入した研修として有名ですが、日本でも徐々にその名前を聞くようになってきました。

レゴシリアスプレイとは

レゴシリアスプレイはレゴブロックを用いたワークショップで、チームビルディングや、ビジョン研修などで利用されています。

レゴシリアスプレイの具体的な進め方は以下の様になっています。

1.ファシリテーターがお題を出す

2.お題に対してレゴブロックで作品作り

3.作品を元にメンバー間で対話を行う

レゴシリアスプレイ

ポイントとしては作品を通して対話を行うことで、話し下手な技術職の方が話しやすくなったり、作品という「中間物」を置くことで、少し批判的な意見がでたとしてもメンバーへの直接的な意見ではないので、お互いのコミュニケーションがマイルドになります。

チームビルディング研修でのレゴシリアスプレイ

チームビルディング研修としてレゴシリアスプレイを実施する際には例えば、以下の様なお題を出します。

・チームメンバーの強みをレゴブロックで表現してみましょう
・理想のチーム像をレゴブロックで表現してみましょう
・チームが抱えている問題をレゴブロックで表現してみましょう

もちろん、いきなりこんなお題を出されても作品作りが難しいので、実際の研修ではアイスブレイクが実施され、レゴブロックを使って作品を作る練習が行われます。

作品を作った後、作品を作った背景を話し合うことで普段は語られないお互いの認識を共有することができます。

以下は実際の導入企業の感想です。

某IT企業での実施感想

レゴを使うことによって、普段面と向かって言いにくいことや、感謝の気持ちを率直に言い合うことができた。
以前よりもお互いのことが理解でき、チームとしての一体感が生まれた。

ビジョン作成研修でのレゴシリアスプレイ

レゴシリアスプレイ

次にビジョン作成研修でのレゴシリアスプレイでは以下の様なお題をだします。

・未来のオフィスをレゴブロックで表現してみましょう
・未来の街をレゴブロックで表現してみましょう
・サービス提供後のお客様の生活、業務の変化を表現してみましょう

グループに分かれて同じお題で作品を作ってもらい、制作後にそれを複数グループで共通点を見つけながら統合していきます。

ビジョンという見えないモノをレゴブロックを使って「見える化」することでイメージを共通していきます。

以下は実際の導入企業の感想です。

小売業の経営者の方の実施感想

これまでここまでクリアにビジョンを描いたこともなかった。
また私だけでなくみんなを一緒にビジョンが描けたことが収穫だった。
終始楽しそうに参加している社員の顔が印象的だった。

レゴシリアスプレイの歴史と開発背景

レゴシリアスプレイ(LSP: LEGO® SERIOUS PLAY®)は、1996年にスイスIMD(International Institute for Management Development)のJohan Roos教授とBart Victor教授が開発した「Serious Play」コンセプトが起点です。当時のLEGO社トップ300名のマネジャー向け戦略プログラムの設計を、IMDのプレジデントがJohan Roosに依頼したことをきっかけに、LEGO社との共同開発へと発展しました。

体系的な研究は2000年、スイスのThink Tank「Imagination Lab Foundation」でスタート。その後LEGO社自身が企業としての危機を乗り越える過程でLSPへの投資を続け、2002年1月にLEGO SERIOUS PLAYメソッドとして正式ローンチされました。

そして2010年、LEGO社はLSPメソッドを「Creative Commons (CC BY-SA)」ライセンスで公開し、オープンソース化。この動きによって世界中の認定ファシリテーターがメソッドを活用できるようになり、日本を含む各国で広がっていきました。

レゴシリアスプレイの理論的背景 — Hand Knowledge と Constructionism

レゴシリアスプレイは、MITのSeymour Papert教授が提唱したConstructionism(構成主義的学習論)から強い影響を受けています。これは「人は自分の手で何かを作ることで学びが深まる」という考え方で、単に説明を聞くのではなく「モノを作ること」を通じて思考が深まるとされています。

その中核概念が「Hand Knowledge(手の知)」です。

・手を動かすことで、言語化されていない思考が外在化する
・作品という「中間物」を介することで、内向的なメンバーも発言しやすい
・作品をメタファーとして語るため、抽象的な概念も共有しやすい

会議やワークショップで「発言の多い人に議論が偏る」「本音が出ない」といった課題を抱えている場合、手を動かすLSPの形式は有効な解決策になります。

レゴシリアスプレイの4つのApplication Types

レゴシリアスプレイには目的と時間に応じて4つのApplication Types(適用形態)が定められています。

Type 1: Individual Models(個人モデル)
各参加者が個別に作品を作り、自分の考えを外在化する。最低4時間程度。

Type 2: Shared Models(共有モデル)
個人モデルを統合して、チーム共通のモデルを構築する。Type 1と組み合わせて実施。

Type 3: Landscape Models(風景モデル)
複数の共有モデルを空間的に配置し、関係性を可視化。戦略策定ワークショップで使用、6〜8時間。

Type 4: System Dynamics Models(システムダイナミクスモデル)
システム間の結びつきや影響関係を構築し、組織全体の力学を可視化。1.5〜2日の長期ワークショップで実施。

「チームビルディング」「個人キャリアの棚卸し」であればType 1+2、「中期経営計画の策定」ならType 3、「複雑な組織変革」ならType 4、という使い分けになります。

レゴシリアスプレイの専用キット

LSPには3種類の公式キットが用意されており、ワークショップ形式に応じて使い分けます。

Starter Kit (2000414)
基礎キット。Type 1+2の短時間ワークショップに使用。最大10〜12名向け。

Identity and Landscape Kit (2000430)
Starter Kitと併用して3〜5時間以上のワークショップで使用。アイデンティティ・風景モデルの構築に必要な特殊ピース(ミニフィグ・動物・道具など)を含む。

Connections Kit (2000431)
Starter Kit + Identity and Landscape Kitと併用して、1〜2日の長期ワークショップで使用。Type 4のシステムダイナミクス構築に必要なチューブ・ロープなどの「つながり」を表現する部品を含む。

キットは公式LEGOショップから入手可能ですが、LSP経験のあるファシリテーターは代替ブロックを活用するノウハウも持っています。

認定ファシリテーター制度

レゴシリアスプレイを正式メソッドとして実施するには、認定トレーニングを修了したファシリテーターが必要です。認定プログラムを運営している代表的な組織が、2010年のオープンソース化を契機に設立された「Association of Master Trainers in LEGO SERIOUS PLAY」です。

・認定プログラムは4日間程度のトレーニング
・Master Trainerによる直接指導
・修了後はLSP認定ファシリテーターとしてメソッドを実施可能

日本国内にも複数の認定ファシリテーターが存在し、研修会社・独立コンサルタントの形で活動しています。LSPは公式メソッドであり、認定を受けていないファシリテーターが「LEGO SERIOUS PLAY」として実施することは商標・ライセンス上推奨されません。

レゴシリアスプレイの基本原則

LSPは「遊び」という体験形式を取りながら、厳格な方法論を持つメソッドです。その中核にあるのが以下の原則です。

① 答えは参加者の中にある
ファシリテーターは答えを教える人ではなく、参加者の思考を引き出す人。

② 全員が手で考え、話し、聞く
作品を作り(Hand)、作品について語り(Speak)、他者の語りに耳を傾ける(Listen)プロセスを全員が行う。

③ 100%の参加
誰一人傍観者にならない。全員が作品を作り、全員が発言する。これがLSPが他のワークショップと一線を画す特徴。

④ 作品はメタファーである
作ったものそのものではなく、作ったものが「何を表すか」を語ることで、抽象的な概念の共有が可能になる。

これらの原則が守られて初めて、LSPは単なる「ブロック遊び」ではなく、深い対話と合意形成のための方法論として機能します。

まとめと実施上の注意

レゴシリアスプレイはレゴブロックを用いて、メンバーの頭の中のイメージを「見える化」することで共有し、対話によって、共通点や違いを話し合いよりよい未来を考えるためのワークショップと言えます。

ただし、実施あたっての注意事項として実施時間が4時間程度掛かるようですので、短時間で実施したい方には向いていないかもしれません。

ブロックを使ったチームビルディング研修をお探しなら:モンスタービルディング

レゴシリアスプレイは4時間〜2日間の本格的なワークショップですが、より短時間・低コストでブロックを使ったコミュニケーション研修を実施したい場合、弊社ではブロックを用いたコミュニケーションゲーム「モンスタービルディング」を提供しています。

モンスタービルディング

モンスタービルディングは、チームで協力してブロックからオリジナルのモンスターを組み立てるゲーム型研修です。レゴシリアスプレイと共通する「作品を通じた対話」「内向的な参加者も発言しやすい場」という体験価値を、1〜2時間の短時間で提供できる設計になっています。

詳細はモンスタービルディング紹介記事もご覧ください。

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