アイスブレイクに使える交渉ゲーム「ハグル」
今回はタイトルの通り、アイスブレイクに使える交渉ゲーム「ハグル」についてご紹介したいと思います。
この記事にたどり着いた方はすでにご存知かと思いますが、まずはハグルの説明をさせていただきます。
ハグルとは
そもそも、ハグル(Haggle)とは、値切る,交渉するという英単語です。つまり、交渉系のゲームとなります。
1969年にボードゲーム作家シド・サクソンが「A Gamut of Games」で発表したゲームとなります。
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交渉系のゲームは、教育系で言えば貿易ゲームが最も有名かと思います。ボードゲームで言えば、交渉系のゲームではないですが、カタンなども交渉の要素が含まれています。
弊社ではベストチームというゲームが交渉系のゲームとなります。
ベストチームについてはこちら
ただし、ハグルはこれらとは全く違う特徴を持つ交渉系のゲームとなっています。
それが、ルールが不明であるということです。
ルールが不明なゲーム?そんなの成立するか?と思われると思いますが、仕掛けがあります。
実はルールが情報カードに分断されて記載されており、各チーム(または個人)は、ルールの一部が記載された情報カードを持っています。
つまり、ゲームの初期段階でわかるルールは一部のみ。そして、他のチームは自分のチームとは異なるルール情報を持っています。
ゲームは最低限のルールが説明されてすぐにスタート。参加者はルールがわからないので、まずは他のチームへ行って、ルール情報の交換からスタートします。
いくつかのチームを周り、ルールの大枠が掴めたら、得点が多くなるようなカードを集めたり、得点が高くなるような行動を取ります。
ハグルの具体的なイメージ
少しイメージが湧きづらいと思いますので、少しだけ具体的に書いてみたいと思います。
20名程度の研修/ワークショップで5チームに分け、20分程度のアイスブレイクとしてハグルを使うケースを想定したいと思います。
・各チームに10枚ずつのトランプを配ります(4枚は余り)
・各チームにトランプとは別のルールカードを配ります
※ルールカードについては後述
・「どのカードも他のチームと交換して構いません。必要であれば他のチームと交渉してください」
と伝えます。
・「20分の制限時間内により高得点となるようにカードを集めてください」
と伝えて、いきなりゲームスタートです
・制限時間が来たらゲームを終了し、すべてのルールを公開して
採点作業に入ります
・最も多くの得点を獲得したチームの勝利です
ルールカードについてはどのようなルールを作ってもよいのですが、例えば以下のようなルールを用意します。
・ジョーカーを持っていると1枚につき10点減点
・ジョーカーのカードは任意のカードの代わりに使用できます
・同じ数値のカードを3枚以上持っていると1枚につき5点獲得
・ゲーム終了時にカードを11枚以上持っていると
1枚につき20点減点
・任意のスート(マーク)で5枚以上の階段(2,3,4,5,6など)を作ると
1枚につき10点獲得
・同じのスート(マーク)で5枚以上の階段(♡の2,3,4,5,6など)を作ると
1枚につき20点獲得
このようなルールを10個ほど作って、ルール1つにつき2枚のルールカードを作ります。(合計20枚のルールカード)
ルールカードはできるだけバラバラになるように配布します。(同じチームに同じルールカードを2枚配布しない)
いかがでしょうか。少しイメージがつきましたか?減点のルールが入っているとより盛り上がります。
ハグルの2つのデメリット
やってみると非常に面白いハグルというゲームですが、大きく2つのデメリットがあります。
それが、
2.得点計算が複雑になる
1つめはゲーム開始時に参加者が混乱することで、それもそのはず、ルール自体が一部しかわかっていないのですから、何をしたら良いのか混乱してしまいます。
そういう意味では「もっとちゃんとルールを教えてくれ」という声が上がることもあるでしょう。
2つめは得点計算が複雑になる、ということで、先程ご紹介したルールだけでも、自分たちの手持ちのカードが得点の対象になっているか、1つずつ確認が必要になります。
ハグルには大きく2つのデメリットがありますが、それでも会場を歩き回って交渉して、新しいルールを知ったり、欲しいカードを手に入れたりと、楽しいゲームとなっています。
ぜひやってみてください。