企業研修や労働組合の研修会でチームビルディング研修を初めて企画する担当者の方は、「何から考えればいいのか分からない」と悩むことが少なくありません。

そこで本記事では、研修企画に必要な検討項目を5W2H(Why・What・When・Where・Who・How・How much)の形式で整理しました。

この7つの項目を順番に埋めていけば、漏れのない研修企画書が完成します。記事の最後にはチェックリスト付きのまとめ表も用意していますので、ぜひご活用ください。

5W2Hとは

今回は以下の7項目で、チームビルディング研修の企画を考えていきます。

Why:チームビルディング研修の目的・ゴールは何か?
What:どんなワーク、コンテンツを実施するのか?
When:いつ実施するのか?
Where:どこで実施するのか?
Who:誰を対象に実施するのか?
How:どのような運営体制で実施するのか?
How much:予算はいくらか?

それでは、1つずつ考えていきましょう。

Why:チームビルディング研修の目的・ゴールは何か?

なぜチームビルディング研修を実施するのか?という問いも重要ですが、ここでは研修が終わった後にどのような状態になっていて欲しいか、つまり研修のゴールを明確にすることに焦点を当てます。

まず、弊社ではチームビルディングを以下のように定義しています。

チームメンバーが共通の目的に向かって、1+1が2より大きくなるようなチームワークを発揮している状態にすること

詳細は チームビルディングとは を御覧ください。

この定義を踏まえると、チームビルディング研修のゴールは大きく2つの軸に分かれます。

軸1:目標設定型

メンバーが納得できるボトムアップでの目標の設定をゴールとするパターンです。

具体的なゴール例:

・チームのビジョンや方針をメンバー全員で話し合い、合意する

・半期・年間の目標を現場の声を反映して策定する

・部署間の連携課題を洗い出し、解決の優先順位を決める

軸2:関係性構築型

チームワークを発揮できるような関係性の構築をゴールとするパターンです。

具体的なゴール例:

・メンバー同士の相互理解を深め、心理的安全性を高める

・部署や拠点を越えた横のつながりをつくる

・新メンバーの受け入れをスムーズにし、早期に馴染める環境をつくる

貴社の研修のゴールは上記の2つのうちどちらに近いでしょうか。まずはここを明確にすることが、研修企画の出発点になります。

なお、そもそもチームビルディング研修が本当に必要かどうかを確認しておくことも大切です。

あなたの会社にチームビルディング研修が不要な3つの理由

What:ワーク・コンテンツの選び方

研修のゴールが決まったら、次はどのようなワークやコンテンツを実施するかを考えます。目的によって最適なコンテンツは異なります

以下のテーブルで、目的別のおすすめコンテンツを整理しました。

研修の目的 おすすめコンテンツ 所要時間の目安
目標設定型 ワールドカフェ、ビジョン共有ワークショップなど対話型ワーク 2〜4時間
関係性構築型 NASAゲーム、コンセンサスゲームなどの協力型ゲーム 1〜2時間
両方 ゲーム(関係性構築)+対話ワーク(目標設定)の組み合わせ 3〜4時間

目標設定型の場合

メンバーが納得できるボトムアップでの目標の設定をゴールとする場合は、

メンバー同士がいま何を考えていて、今後どのようにしていきたいか?を話し合うワーク

を中心に研修コンテンツを考えるのがよいでしょう。

関係性構築型の場合

チームワークを発揮できるような関係性の構築をゴールとする場合は、

楽しみながら、共通の目標に向かってメンバー同士で協力して取り組むワーク

を中心に研修コンテンツを考えるのがよいでしょう。

関係性の構築をゴールとする場合はゲームを利用したワークが効果的です。ゲームには「楽しさ」があるため自然と参加者の心理的ハードルが下がり、普段は発言しないメンバーも積極的にコミュニケーションを取るようになります。

具体的なワークを知りたい方はこちらをご覧ください。

チームビルディングに効果的なゲーム10選+2

ゲームがチームビルディングに効果的な理由を知りたい方は下記をご覧ください。

ゲームがチームビルディングに効果的な3つの理由

When:実施時期・時間

チームビルディング研修を「いつやるか」を考える際には、以下のポイントを検討しましょう。

実施日:平日か休日か

実施時間:何時間・何日間の実施にするか

時間帯:午前か午後か

時期(季節):年間のどのタイミングで実施するか

実施日・時間・時間帯

弊社でお問い合わせが多いケースは以下のとおりです。

実施日は平日、もしくは土曜日

実施時間は2〜4時間

午後13〜15時、13〜17時(その後、懇親会)

ただし、午後からのスタートにすると業務に追われ参加できない社員が出てくることを懸念し、午前中に実施される企業様もあります。

また、1日研修として午前にゲーム(関係性構築)、午後に対話ワーク(目標設定)を行うケースも増えています。

時期(季節)の傾向

チームビルディング研修は1年を通じて実施されていますが、特にお問い合わせが多い時期があります。

時期 主な実施目的
4〜5月 新入社員研修、新チーム発足時の関係性構築
7〜8月 上期の振り返り・下期に向けた目標設定
9〜10月 下期スタートに合わせたチーム強化、人事異動後のチーム再構築
1〜2月 年度末の振り返り、次年度に向けたビジョン共有

特に4〜5月の新入社員研修期9〜10月の下期スタート時期はお問い合わせが集中する傾向にあります。早めの企画・手配をおすすめします。

Where:実施場所

実施場所は大きく3つに分かれます。それぞれのメリット・デメリットを整理しました。

場所 メリット デメリット
自社の会議室 費用がかからない、移動が不要 非日常感が薄い、業務の延長になりやすい
会社近くの貸し会議室 移動の負担が少ない、適度な非日常感 会場費がかかる
会議室付き宿泊施設(合宿型) 非日常感が高く研修効果が出やすい、懇親会との連携がしやすい 費用・移動時間がかかる、日程調整が難しい

関係性構築が目的の場合は非日常感のある場所が効果的です。合宿型では熱海や千葉などの海の近くや温泉地を選択される企業様が多い印象があります。

一方、目標設定が目的の場合は自社会議室や貸し会議室で十分なことが多いです。重要なのは「集中して対話できる環境」であり、必ずしも遠方に移動する必要はありません。

なお、会場選びではレイアウトの自由度も重要なポイントです。島型(グループワーク用)に机を配置できるか、プロジェクターやスクリーンが使えるかなども事前に確認しておきましょう。

Who:対象者と人数

Whoに関しては対象社員と人数がポイントになります。

対象社員と研修目的の関係

対象社員によって、研修目的も変わってくることが多いです。以下のテーブルで整理しました。

対象 目標設定型 関係性構築型 よくある実施シーン
部署単位 期初のキックオフ、部署の方針共有
全社員 全社イベント、周年行事
階層別(新入社員、管理職など) 新入社員研修、管理職研修
複数の支部(労働組合様に多い) 支部合同の交流イベント

人数について

弊社では10〜250名までの実施実績があり、最も多いのは15〜30名です。

人数によって実施できるワークやコンテンツにも制限が出てきます。たとえば、対話型のワークは少人数(〜30名程度)が効果的ですが、ゲーム型のワークは100名以上の大人数でも同時に実施できるものがあります。

参加人数が多い場合は、グループ分けの方法(部署混合にするか、部署ごとにするか)も事前に決めておくとスムーズです。

How:どのような運営体制で実施するのか?

運営体制として考えられるのは以下の3つです。

1.外部の研修会社に研修の実施を依頼する場合
2.社員が研修内容を考え、実施する場合
3.研修会社のコンテンツを利用して社員が実施をする場合

3はイメージがわかないかもしれませんが、弊社を含めいくつかの研修会社では研修コンテンツのレンタルが可能となっています。

弊社では講師派遣以外の選択肢として、ゲームキットの貸し出しによる社内講師での実施も可能です。

社内講師が実施できるように動画でのマニュアルなどを用意しているため、品質が保証されているコンテンツを比較的低価格で実施できます。

2025年6月現在、弊社でのNASAゲームの導入社数は約550社、受講者満足度は4.81(5点満点)となっております。

最新の満足度はこちらからご覧いただけます。

How much:予算はいくらか?

研修にかかる費用には以下のようなものがあります。

・会場費

・交通費・宿泊費(合宿型の場合)

・研修講師料

・備品代(ポストイットや模造紙など)

・飲食料やお菓子等

運営体制によって費用感は大きく変わります。以下のテーブルで比較しました。

運営体制 費用の目安(講師料・コンテンツ費) 特徴
外部講師派遣 10万円〜 プロの講師が進行。準備の手間が少ない
コンテンツレンタル(社内講師) 3万円〜 品質の高いコンテンツを低コストで。マニュアル付き
自社企画(完全内製) 備品代のみ 最も低コストだが、企画・準備の工数がかかる

受講人数や実施時間にもよりますが、研修会社に研修の実施を依頼する場合、講師料として10万円から、というのが一般的です。

一方、先に紹介した研修コンテンツのレンタルの場合、安ければ3万円からという場合もあります。「予算は限られているが、質の高い研修を実施したい」という場合にはレンタルがおすすめです。

なお、上記の費用はあくまでコンテンツ・講師に関する費用です。合宿型で実施する場合は、会場費・交通費・宿泊費が別途かかるため、総予算は1人あたり1〜3万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

【チェックリスト】5W2Hまとめ表

最後に、チームビルディング研修を企画する際の5W2Hチェックリストを1つのテーブルにまとめました。企画書作成時にご活用ください。

項目 検討ポイント 代表的な選択肢
Why(目的) 研修後にどんな状態になっていて欲しいか? 目標設定型 / 関係性構築型
What(内容) 目的に合ったワーク・コンテンツは何か? 対話型ワーク / ゲーム型ワーク / 組み合わせ
When(時期) 実施日・時間帯・時期は? 平日 or 土曜 / 2〜4時間 / 午前 or 午後
Where(場所) 会場の非日常感・アクセス・レイアウトは? 自社会議室 / 貸し会議室 / 宿泊施設(合宿)
Who(対象) 対象者と人数は?グループ分けは? 部署単位 / 全社 / 階層別 / 15〜30名が多い
How(運営) 誰が講師・ファシリテーターを務めるか? 外部講師派遣 / コンテンツレンタル / 完全内製
How much(予算) 講師料・会場費・備品代などの総額は? 外部講師10万円〜 / レンタル3万円〜 / 内製は備品代のみ

まとめ

チームビルディング研修を企画する際は、本記事で紹介した5W2Hの7項目を1つずつ検討することで、漏れのない企画が可能になります。

特に重要なのは最初のWhy(目的・ゴール)の設定です。「目標設定型」なのか「関係性構築型」なのかによって、その後のWhat(コンテンツ)やHow(運営体制)の選択が変わってきます。

まずはゴールを明確にした上で、上記のチェックリストを活用しながら企画を進めてみてください。

チームビルディング研修で使えるゲーム型コンテンツについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

チームビルディングに効果的なゲーム10選+2


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