革新的なビジネスモデルはどのような発想で生まれたのか?
2018年夏の一橋ビジネスレビューに面白い記事があったので共有したいと思います。
この号のメインテーマは「新しい働き方」の科学だったのですが、面白い感じた記事はメインテーマとは関係なく連載されている早稲田大学商学学術院教授の井上達彦先生の記事です。
井上先生といえば模倣の経営学のシリーズもとても面白かったのです。
革新的なビジネスモデルを生み出す発想法
連載の最終回となる今回の記事は科学者、芸術家、経営者の発言内容を分析し、それぞれがどのような発想、思考を行っているのかを明らかにするという内容です。
例えば、湯川秀樹と山中伸弥教授はオズボーンのチェックリストでいう「転用・応用」的発想・思考が多く、岡本太郎や村上隆は「逆転」的発想・思考が多いことが紹介されています。
ちなみに、オズボーンのチェックリストとは以下の9つからなる発想法のフレームワークです。
この分析を革新的なビジネスモデルを生み出した経営者たちで行ったところ、ヤマト運輸の小倉昌男氏や、ニトリの似鳥会長は科学者と同じく転用・応用が多く、元LINEの森川亮氏や、俺のフレンチなどの坂本孝氏は芸術家と同じく逆転の要素が多いといったことがわかりました。
転用・応用と逆転の発想が重要?
元セブンイレブンの鈴木敏文氏や、楽天の三木谷浩史氏は転用・応用と逆転のバランス型であることがわかりました。つまり、科学者タイプ、芸術家タイプ、バランスタイプの3つに分類されます。
と、ここまで見てきて、世界で活躍する科学者・芸術家・経営者は転用・応用、逆転的発想・思考が多いことがわかります。
記事の中で井上先生はこのように書かれています。
それぞれ「模倣」(模範教師からの学び)と
「逆転」(反面教師からの学び)として紹介してきた。
一橋ビジネスレビュー 2018 SUM P.188
ということで革新的なビジネスモデルを作りたいのであれば、strong>転用・応用と逆転という発想法を日常に取り入れてみるのはどうでしょうか。
詳細な記事は書籍をご覧ください。