今回はややマニアックな記事です。主にソフトウェア開発企業や、製品開発プロセスの中にアジャイル開発を取り入れたいという企業の方向けかもしれません。

ちなみに、弊社代表の千葉、及び、取締役の室屋はもともと、大企業のバックオフィス向けのパッケージシステム開発企業に務め、千葉は会計システムの開発者でした。当時はまだアジャイル開発という言葉はなかったようです。

さて、今回はアジャイル開発の世界で有名?なカネヴィンフレームワーク (Cynefin Framework)を紹介します。また、どこかでカネヴィンフレームワークを疑似体験するカネヴィンゲームについても紹介したいと思います。

カネヴィンフレームワークとは?

カネヴィンフレームワーク

そもそも、カネヴィンとは、生息地を表すウェールズ語です。なお、日本語ではクネビンフレームワークと記載されることもあります。

カネヴィンフレームワークは1999年にIBM Global Servicesのデイブ・スノーデン(Dave Snowden)らが提唱したもので、状況・問題を大きく4つのドメインに分類するフレームワークです。(上画像)

1.Simple(シンプル):単純
⇒問題の因果関係・構造が明確

2.Complicated(コンプリケーティッド):煩雑
⇒少し分析すれば、因果関係・構造が明確

3.Complex(コンプレックス);複雑
⇒因果関係が複雑、調査・探索が必要

4.Chaotic(カオス):混乱
⇒因果関係が不明確で、状況や問題を理解することも難しい

その他.Disorder(ディスオーダー):無秩序
⇒直面する問題に適切な解決策がない

さらに、1のSimpleと、2のComplicatedを予測可能な問題、3のComplexと、Chaoticを予測不可能な問題と分類することもできます。

4つのドメインそれぞれの対処行動

カネヴィンフレームワークでは、前述の4つのドメインそれぞれに対して取るべき行動を提示しています。上図でいえば、Simpleといったドメインの下部に記載されているSenseなどが該当します。

まずは、Simpleについてです。
Simpleは直面している問題の因果関係が明確に定義されている状況で、誰もが対応できるような解決策で問題に対応します。

例えば、スマホが動かなくなった、その原因はバッテリーが無い、など誰でも気付く問題なので、対策も充電する、といった形で簡単です。

対応行動の順序は以下のように提示されています。

1.Sense:気づく
2.Categorize:分類する
3.Respond:対応する

次に、Complicatedについてです。
Complicatedな問題は、因果関係が一目では明確ではないため、分析や、専門家の知識もしくはアドバイスが必要となります。

例えば、ソフトウェア開発で何かしらの問題が発生したとします。原因を分析したところ、セキュリティに問題があると判明。その後、エキスパートが対応し無事に問題が解決できるということです。

ここでの対応方法は、事実を把握し、原因を分析し、対応するという流れになります

対応行動の順序は以下のように提示されています。Simpleとの違いはAnalyseです。

1.Sense:気づく
2.Analyse:分析する
3.Respond:対応する

次に、Complexについてです。
Complexな問題は、Complicated同様、因果関係では明確ではないうえ、分析では明らかにできない、いわゆるやってみないとわからない問題となります。

これはまさにアジャイル開発で、リーン・スタートアップで言うところの、MVPを開発し、顧客からのフィードバックを受けていくプロセスとなります。

ここでの対応方法は、まず調査・探索を行い、事実を把握し、対応するという流れになります

対応行動の順序は以下のように提示されています。Complicatedとの違いはProbeです。

1.Probe:調査する
2.Sense:気づく
3.Respond:対応する

最後は、Chaoticについてです。
Chaoticな問題は、原因と結果に因果関係が見えない、もしくは、突発的に発生した問題にすぐに対処しなくてはなりません。

例えば、原因不明のトラブルや、コロナウィルスの感染拡大により、大きな損害をうけたなど、想定外のことが起きてしまい、問題の原因究明もままらないような状況です。

そのため考えうるアクションを片っ端から実行し、小さな問題を片付けて一刻もはやく対応することが求められます。

対応行動の順序は以下のように提示されています。Complexとの違いはActです。

1.Act:行動する
2.Sense:気づく
3.Respond:対応する

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は複雑な世界を捉えるためのカネヴィンフレームワークを紹介してきました。
カネヴィンフレームワークを知った上で、自分たちが直面している問題はどのドメインの問題で、であれば、どのような対処行動を取るべきなのか、を組織で共有できると一致団結できるのではないか、と思います。

なお、カネヴィンフレームワークについてはこちらの書籍がオススメです。


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