ゲームを用いた水平思考(ラテラルシンキング)研修のやり方
今回は水平思考研修でビジネスゲームを使う、ということについて書いてみたいと思います。
世の中にはXXシンキングと呼ばれるものがいくつかありますが、水平思考はラテラルシンキングとも呼ばれており、ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、デザインシンキングと並んでビジネスパーソンとして必要な4つ目の思考法と言えると思います。
水平思考とは
まずは簡単に水平思考について押さえておきたいと思います。
エドワード・デボノといえば、6色ハットの生みの親としてご存じの方も多いかもしれません。
6色ハットについては下記を御覧ください。
会議力の向上に使いたい「デボノの6色ハット」
水平思考ゲーム「ウミガメのスープ」
次に、今回のテーマはゲームを用いた水平思考研修ということですので、水平思考ゲームとして最も有名なゲームをご紹介したいと思います。それが、ウミガメのスープです。
しかし、彼はその「ウミガメのスープ」を一口飲んだところで止め、シェフを呼びました。
「すみません。これは本当にウミガメのスープですか?」
「はい・・・ ウミガメのスープに間違いございません。」
男は勘定を済ませ、帰宅した後、自殺をしました。
何故でしょう?
これを出題者と回答者に分かれてプレイします。出題者は答えを知っています。(答えを読んで理解する、という方が正しいかもしれません)
回答者は「はい」か「いいえ」で答えられるような質問を出題者にします。
例えば下記のようなやり取りとなります。


これを何度も繰り返し、制限時間内に正解にたどり着けるかどうか、というゲームです。
このゲームを行うと、色々な可能性を考える必要があります。ロジカルシンキングのように売上を上げるには単価と数量に分けて・・・というような分解・統合的な思考ではなく、思いつきにも近い発散的な思考が求められます。
そしてそれは、VUCAの時代に求められる思考法の1つと考えられます。
なお、ウミガメのスープは書籍にもなっていますので興味のある方はこちらを御覧ください。
ゲームを用いた水平思考(ラテラルシンキング)研修のやり方
少し前置きが長くなりましたが、じゃあ、どうやってこの水平思考研修にウミガメのスープのようなゲームを取り入れていくのか?という部分について書きたいと思います。
今回はアマゾンで販売されている水平思考のカードゲーム版を使う想定です。
https://amzn.to/3OIKoQL
やり方はこうです。
2.グループに分かれてウミガメのスープのような問題と答えを提示します。
※グループごとに違う問題を提示します
3.各グループで問題と答えを読み合わせ、想定される質問への対策を考えます。
※ウミガメのスープであれば、「ウミガメのスープを飲んで、病気になりましたか?」という
質問になんと答えるのかをグループメンバーみんなで考えます。
4.グループをシャッフルします。
5.新グループで1人が問題を出し、答えにたどり着いたら次の人が問題を出します
6.1問解けたごとに自分たちがどんなバイアスに囚われていたかを
話し合います
7.5〜6を制限時間の間、繰り返します
8.ゲーム終了後、バイアスやバイアスの外し方の解説を行います
9.バイアスを外して自分たちの新製品・新サービスを考えてみます
例えば25名での実施の場合、1グループ5名で5チーム作り、1つのグループに1つの問題を割り当てます。この時、答えも合わせて配布します。
そして、そのグループ内で問題と答えを読み合わせで、問題と答えについての理解度を高めます。また、問題に対して想定される質問とその解答を話し合います。
この後、彼らが問題の出題者となるため、この時間で問題や解答についての理解度を高めておく必要があります。
そして、グループをシャッフルし、お互いが準備してきた問題を1問ずつ出していきます。解けたら次の人が出題するのですが、その前に1つポイントがあります。
1問が終わるたびに、自分たちがどんなバイアスに囚われていたかを話し合う、ということです。
バイアスとは思い込みや偏りと言われる思考のクセのようなもので、一例をあげると下記のようなものがあります。
ゲーム終了後、よくあるバイアスや6色ハットを含むバイアスの外し方の解説を行うことで、水平思考を深く理解し、実践で使えるようにしていきます。
最後に、バイアスを外して自分たちの新製品・新サービスを考えてみるというワークを入れて実践してみましょう。
まとめ
いかがでしょうか。今回はゲームを用いた水平思考(ラテラルシンキング)研修のやり方というテーマで具体的なやり方をご紹介しました。
水平思考の問題や水平思考については下記のカードゲーム版、書籍がおすすです。