前回から、全5回に分けてESG研修で伝えたい10のトピックを書いています。

ESGSDGsともに注目されているキーワードで、一過性のブームではなく上場企業では特に押さえておきたい概念と言えます。

今回ご紹介する10のトピックは以下のようになっています。どれもESGについての研修を実施する際には押さえておきたいトピックだと思います。

1.ESGとは何か?
2.ESGとSDGsの違い
3.サーキュラーエコノミー
4.SASBマテリアリティマップ

5.ニュー資本主義
6.ESG投資とPRI
7.非財務情報
8.SASBスタンダード
9.エシカル消費
10.バックキャスティング

これらのトピックを1回につき2トピックずつ(今回は上のオレンジ色の部分)、全5回に分けてそれぞれ簡単にご紹介していきます。

なお、1回目の記事はこちらをご覧ください。

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その1〜

3.サーキュラーエコノミー


画像引用:https://www.trans.co.jp/column/knowledge/about_circulareconomy/

3つめのトピックはサーキュラーエコノミーです。和訳すると循環型経済と言われます。

サーキュラーエコノミーは以下のように説明されています。

EUが2015年12月に政策パッケージを公表したことで世界的に広まった概念。

製品、素材、資源の価値を可能な限り長く保全・維持し、
廃棄物の発生を最小限化する経済システムを意味し、
これまでの一方通行でモノを使う「直線経済」からの脱却を目指す。
引用:wikipedia

つまり、サーキュラーエコノミーとは経済成長と環境負荷の低減の両立を目指すための概念といえます。

「あー、はいはい、リサイクル的なことね」と思う方も多いと思いますが、サーキュラーエコノミーはもう少し広い概念です。
具体的にはタイムズカーシェアのようなシェアリングサービスなどもサーキュラーエコノミーの要素の1つです。

他にもサーキュラーエコノミーを実現するための方法としてアクセンチュアは5つのビジネスモデルを取り上げています。

出典:「サーキュラー・エコノミー・ハンドブック 競争優位を実現する」ピーター・レイシー他 著より(日本経済新聞出版社 2020)

まずは自社の事業に上記の5つのビジネスモデルを当てはめて、どのようにサーキュラーエコノミーに寄せていくか考えることが求められていると思います。

4.SASBマテリアリティマップ


画像引用:https://www.businesslawyers.jp/articles/974

続いてはSASBマテリアリティマップです。まず、SASBの部分ですが、サズビーと読みます。

SASBはSustainability Accounting Standards Boardの頭文字を取ったもので、(米国)サステナビリティ会計基準審議会と和訳されます。

SASBがつくる「SASBスタンダード」というものがESGにおける情報開示ルールのグローバルスタンダード(の1つ)と言われています。

SASBスタンダードについての詳細は日本取引所グループのホームページが参考になります。

日本取引所グループホームページ

さて、SASBマテリアリティマップに話を戻すと、上画像にある通り、SASBではセクター(業界)ごとに重点的に取り組むべき課題をマッピングしています。

つまり、自社がどのセクター(さらに細分化された77の産業)に属するのかを確認し、ESGの実現(?)に向けてどの課題を重点的に取り組むべきなのかを把握することが重要となります。

まとめ

いかがでしょうか。今回は10のトピックのうちの3,4つめを紹介しました。
全5回という少し長いシリーズとなりますが、引き続きお付き合い頂ければと思います。
どうぞよろしくお願いします。


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