全5回に分けてESG研修で伝えたい10のトピックを書いています。

ESGSDGsともに注目されているキーワードで、一過性のブームではなく上場企業では特に押さえておきたい概念と言えます。

今回ご紹介する10のトピックは以下のようになっています。どれもESGについての研修を実施する際には押さえておきたいトピックだと思います。

1.ESGとは何か?
2.ESGとSDGsの違い
3.サーキュラーエコノミー
4.SASBマテリアリティマップ
5.ニュー資本主義
6.ESG投資とPRI
7.非財務情報
8.SASBスタンダード

9.エシカル消費
10.バックキャスティング

これらのトピックを1回につき2トピックずつ(今回は上のオレンジ色の部分)、全5回に分けてそれぞれ簡単にご紹介していきます。

なお、過去の記事はこちらをご覧ください。

1回目

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その1〜

2回目

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その2〜

3回目

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その3〜

7.非財務情報


画像引用:https://project.nikkeibp.co.jp/ESG/atcl/column/00005/111100024/

7つめのトピックは非財務情報です。「」というのがポイントで、非のつかない財務情報といえば、いわゆるBS、PL、CFといったものが挙げられます。

ESG(投資)では財務情報はもちろん、財務諸表には現れない非財務情報に注目する傾向があります。

非財務情報は財務諸表のようにこれを表示すれば良いというものが決まっているわけではないのですが、上画像は世界経済フォーラムの報告書で提示された21の指標が代表的なものとして挙げられます。

例えば、従業員の項目には雇用者と退職者の状況がありますが、これらは一般的な財務諸表には掲載されません

しかし、大量の退職者がいるとなると、企業内部になんらかの問題がありそうだということが想像できます。

日清食品グループでは、サステナビリティ報告書をホームページから閲覧できるようにされており(下記URL)、非財務情報を公開しています。
https://www.nissin.com/jp/sustainability/report/

8.SASBスタンダード


画像引用:https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/esgknowledgehub/disclosure-framework/03.html

8つめのトピックはSASBスタンダードです。SASBはサズビーと読みます。

SASBはSustainability Accounting Standards Boardの頭文字を取ったもので、(米国)サステナビリティ会計基準審議会と和訳されます。

SASBがつくる「SASBスタンダード」というものがESGにおける情報開示ルールのグローバルスタンダード(の1つ)と言われています。

SASBスタンダードについての詳細は日本取引所グループのホームページが参考になります。

日本取引所グループホームページ

SASBスタンダードがより有名となったのは世界最大の資産運用会社のブラックロックのCEOのラリー・フィンク氏が2020年の1月に「SASBスタンダードに従った情報開示」を世界中の企業に書簡で促した、ことです。

これはつまり、世界最大の投資会社にSASBスタンダードに従った情報開示をしないと、投資しないぞと言われているような気がします。

PRIの回でも書きましたが、ESGは国連のアナン氏、ブラックロックのラリー・フィンク氏によって投資対象という側面から、その実現を求められています。

まとめ

いかがでしょうか。今回は10のトピックのうちの7,8つめを紹介しました。
次が最後の回となります。引き続きどうぞよろしくお願いします。


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