全5回に分けてESG研修で伝えたい10のトピックを書いています。

ESGSDGsともに注目されているキーワードで、一過性のブームではなく上場企業では特に押さえておきたい概念と言えます。

今回ご紹介する10のトピックは以下のようになっています。どれもESGについての研修を実施する際には押さえておきたいトピックだと思います。

1.ESGとは何か?
2.ESGとSDGsの違い
3.サーキュラーエコノミー
4.SASBマテリアリティマップ
5.ニュー資本主義
6.ESG投資とPRI

7.非財務情報
8.SASBスタンダード
9.エシカル消費
10.バックキャスティング

これらのトピックを1回につき2トピックずつ(今回は上のオレンジ色の部分)、全5回に分けてそれぞれ簡単にご紹介していきます。

なお、1,2回目の記事はこちらをご覧ください。

1回目

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その1〜

2回目

ESG研修で伝えたい10のトピック〜その2〜

5.ニュー資本主義


画像引用:https://bizzine.jp/article/detail/6656

5つめはニュー資本主義です。岸田総理(2022年1月現在)の言う「新しい資本主義」とは違います。(政府の新しい資本主義については下記参照のこと)
内閣官房 新しい資本主義実現本部 HP

ESGにおけるニュー資本主義は上図のような2軸で表現される1象限のイメージです。その2軸とは「環境・社会への影響考慮」に賛成か反対か、そして、「環境と社会への影響を考慮すると利益が増えると思うか、減ると思うか」ということになります。

4つの象限で言えば、日本企業の多くは4のオールド資本主義に属していると言われています。特に環境と社会への影響を考慮すると利益が減るという考え方を変えて、どのようにすれば環境と社会への影響を考慮した上で利益をあげられるかという思考をする必要があると思います。

6.ESG投資とPRI


画像引用:https://ps.nikkei.com/irforum/special/vol9_page01.html

6つめはESG投資とPRIについてです。ESGというワードはESG投資と、「投資」というワードを付与して語られることが多いと思います。

これは2006年4月に当時の国連事務総長のアナン氏が機関投資家に対してPRIと呼ばれる6項目からなる責任投資原則を発表したことによります。

6つの原則は上表の通りです。アナン氏の発表のユニークなところは直接企業にESGへの取り組みを求めるのではなく機関投資家に対してESGを推進する企業に投資するように促すことだと思います。

投資というレバレッジを非常にうまく使っていると思います。これが間接的に企業へのESGへの取り組みを推進させることになります。

ざっくり書くと以下のような流れでしょうか。

1.ESGへの取り組みが遅れている企業への投資が減る

2.時価総額が競合に対して伸びない

3.CEOが退任に追い込まれる

投資を通して企業にESGを推進させるという方法はとてもクレバーな方法だと思います。では、ESG投資とはこれまでとどのように異なってくるのか、それはまた次のトピックの非財務情報のところで書いていければと思います。

まとめ

いかがでしょうか。今回は10のトピックのうちの5,6つめを紹介しました。
全5回という少し長いシリーズとなりますが、引き続きお付き合い頂ければと思います。
どうぞよろしくお願いします。


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