ESG研修で伝えたい10のトピック〜その5〜エシカル消費とバックキャスティング
全5回に分けてESG研修で伝えたい10のトピックを書いています。
ESGはSDGsともに注目されているキーワードで、一過性のブームではなく、上場企業では特に押さえておきたい概念と言えます。
今回ご紹介する10のトピックは以下のようになっています。どれもESGについての研修を実施する際には押さえておきたいトピックだと思います。
2.ESGとSDGsの違い
3.サーキュラーエコノミー
4.SASBマテリアリティマップ
5.ニュー資本主義
6.ESG投資とPRI
7.非財務情報
8.SASBスタンダード
9.エシカル消費
10.バックキャスティング
これらのトピックを1回につき2トピックずつ(今回は上のオレンジ色の部分)、全5回に分けてそれぞれ簡単にご紹介していきます。
なお、過去の記事はこちらをご覧ください。
1回目
ESG研修で伝えたい10のトピック〜その1〜
2回目
ESG研修で伝えたい10のトピック〜その2〜
3回目
ESG研修で伝えたい10のトピック〜その3〜
4回目
ESG研修で伝えたい10のトピック〜その4〜
9.エシカル消費
画像引用:消費者庁より
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/material/
9つめのトピックはエシカル消費です。
エシカル(ethical)とは倫理的なという意味になります。
Wikipediaにはこのように書かれています。
その商品を購入することで環境や社会問題の解決に貢献できる商品を購入し、
そうでない商品は購入しないという消費活動を指す
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/エシカル
最近では東京の自由が丘に歌手の MISIA さんがエシカルショップをオープンされたことが話題になりました。
画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000082799.html
MISIAのエシカルショップ「MY CHOICE MY LIFE」が東京・自由が丘にオープン!
https://www.misia.jp/news/13116
では、エシカル消費とは具体的にどのような行動なのか?というと上図に記載されたような行動となります。
多くの人が聞いたことがある単語としてはフェアトレードではないでしょうか。コーヒーショップなどでフェアトレードコーヒーという単語を目にすることがあります。
つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、
立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す
「貿易のしくみ」をいいます。
引用:特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン
https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/course.php
また、弊社で最近SDGs関連のビジネスゲームを開発したのですが、その際に知ったのが上図にあるMSC認証です。
画像引用:https://www.mcdonalds.co.jp/sustainability/food/fish/
画像にあるようにマクドナルドはMSC認証を取得し、フィレオフィッシュ®︎は持続可能で環境に配慮した漁業で獲られた天然のアメリカ・ロシア産のスケソウダラを使用しているそうです。
なお、MSC認証について詳しく知りたい方ははこちらをご覧ください。
https://www.msc.org/jp
10.バックキャスティング
画像参照:https://www.kikakulabo.com/tpl-tm/
最後のトピックはバックキャスティングです。実はバックキャスティングには以前に少し触れたことがあります。
バックキャスティングをカードゲームで体験するワークショップ
バックキャスティングとは、今を出発点として未来を考えるのではなく、未来を出発点として、現在を考えるという考え方です。
正式な定義としては下記となります。
そこを起点に現在を振り返って今何をすべきかを考える方法で、
いわば未来からの発想法である。
5つめのトピックのニュー資本主義(下図)のときにも書きましたが、環境と社会への影響を考慮すると利益が減るという考え方を変えて、どのようにすれば環境と社会への影響を考慮した上で利益をあげられるかという思考をする必要があると思います。
画像引用:https://bizzine.jp/article/detail/6656
そこで、未来にそれが実現しているという前提で、逆算して考えるというバックキャスティングの思考が必要となるわけです。
関連ワードとしてはアウトサイド・インという社会・環境問題の解決を第一に考え、そのために自分たちは何をすべきか?と考える発想が求められます。
まとめ
いかがでしょうか。今回で10のトピックすべてをご紹介できました。
全体的にざっとの紹介となっておりますが、ESGを考えるための第一歩としてお役に立てれば幸いです。