組織の実行力を高めるための会議ファシリテーションスキル
組織の実行力を高めるために、ファシリテーションはどのように役立つのでしょうか。
例えば、会議をおこなっても実行力が上がらない場合、大きく2つの原因が考えられます。
2.会議で出た結論が実行されない
上記について、どうすれば解決できるのでしょうか。
それぞれの問題について考えてみましょう。
1.会議で結論が出ない
会議の大きな流れは以下の4つです。
・意見を発散し、アイデアを出す
・適切な判断軸の元に収束する
・決定事項とアクションプランを明確にする
結論が出ない場合、上記の各プロセスに問題を抱えていることがあります。
例えば、「目的・目標」が不明確だと、アイデアは出せたとしても「収束するための判断軸」が曖昧になってしまい、結局結論が出ない、または的外れになってしまいます。
目的とは「この会議は何のためにやるのか」であり、完了要件とは「何が明らかになっていれば(決まっていれば)目的を達成したといえるのか」です。
議論を始める前に、必ずこの2つを明らかにしてから始める習慣をつけましょう。
ホワイトボードにそれを記載し、全員がそれに向けて議論をする意識付けをすると効果的です。
また、アイデアが充分に発散されないと「判断軸」に照らしあわせた時にどのアイデアも採用されないという事態が起こりえます。
アイデアを発散するためのファシリテーションスキルはこちらを御覧ください。
アイデアを沢山出すためのファシリテーションスキル
決定事項やアクションプランを明確にするためには「意思決定」を行える人が会議に参加している必要があるでしょう。
従って、組織の実行力を上げたい場合、会議には「意思決定者」に参加してもらうようにしましょう。
ただし、意思決定者は多忙なことが多いため、会議の最後の10分だけ参加してもらい、そこで会議での結論を伝え、意思決定を仰ぐのも良いでしょう。
2.会議で出た結論が実行されない
会議で出た結論が実行されない問題として以下のことが考えられます。
・アクションプラン(誰が、いつまでに)が不明確
・人によってタスク量に偏りがあり、作業が進まない
特に、結論に納得感が得られていないという問題によって作業が実行されていない場合は大きな問題です。
以下のどちらかの問題であると言えるでしょう。
・「意見の収束」の仕方に納得感がない
自分の意見が反映されずに作業だけ振られるという仕事は自分ごと化されないため、積極性を損ないます。
アイデアの発散の際には全員に少ないとも1つ以上のアイデアを出してもらい、収束の際には納得感のある合意形成を目指しましょう。
そのためには、声の大きな人の一存で決めるのではなく、明確な判断軸を決めて絞り込むことが理想です。
もしくは、意思決定者による説明責任が求められます。
そういう意味でも会議に意思決定者が参加することによってその場で疑問を解決することができるでしょう。
まとめ
組織の実行力を上げるためにファシリテーターは以下のことに気をつける必要があります。
2.意見を発散し、全員が1つ以上のアイデアを出すこと
3.適切な判断軸の元に収束すること
4.結論に全員の納得感があること
5.決定事項とアクションプランを明確にすること
6.タスク量に大幅な偏りがないこと
7.意思決定者に参加してもらうこと