(ファシリテーター向け)会議の振り返りチェックリスト
会議の質を高めるには、会議そのものを振り返ることが不可欠です。しかし多くの会社では「会議で何が決まったか(結果)」の振り返りはしても、「どうやって結論にたどり着いたか(プロセス)」の振り返りが行われていません。
本記事では、会議のプロセスを振り返るチェックリストを、事前準備〜決定事項の実行までの6プロセスに分けてご紹介します。ファシリテーター向けの実践チェック項目として、会議終了時の3分振り返りにそのまま使えます。
「結果の振り返り」と「プロセスの振り返り」
会議の振り返りには、大きく分けて2種類があります。
| 種類 | 対象 | 効果 |
|---|---|---|
| 結果の振り返り | 会議で出た結論・決定事項の評価 | 単発の会議の成否を判定できる |
| プロセスの振り返り | 結論にたどり着くまでの進め方の評価 | 会議の質を継続的に高められる(再現性) |
多くの会議では結果の振り返りしか行われていないため、良い結論が出た時の「再現性」がなく、会議全体の質がなかなか上がっていきません。
プロセスの振り返りチェックリスト(6プロセス)
会議を6つのプロセスに分け、それぞれのチェックポイントを整理します。
| プロセス | チェック項目 |
|---|---|
| 1. 事前準備 | □ 参加者が議題(テーマ)を理解していたか □ 目的・目標(完了要件)が明確だったか |
| 2. 会議の開始 | □ 時間通りに始まったか □ 役割(進行役・議事録係など)が明確だったか |
| 3. 議論の発散 | □ みんなが意見を言えていたか □ 多角的な意見が出たか(MECEの視点を含む) |
| 4. 議論の収束 | □ 明確な軸が提示されていたか □ 参加者の納得感があったか |
| 5. 議論への集中 | □ 会議中の離席が無かったか □ 話が脱線していなかったか |
| 6. 決定事項の実行 | □ アクションプランの期限・担当が明確か □ 議事録で共有されているか |
1. 事前準備のチェックポイント
□ 参加者が議題(テーマ)を理解していたか?
その場に集まってから「今日の会議のテーマは何だっけ?」という状態になっていなかったか、事前に読むべき資料が共有されていたかを振り返ります。
□ 目的・目標が明確だったか?
会議終了時に何が決まっていれば成功なのか、完了要件が事前に明確化されていたかを確認します。
2. 会議の開始のチェックポイント
□ 時間通りに始まったか?
会議は多くの人の時間を拘束します。1人ひとりの少しの遅刻が、組織としては大きなロスになるという認識が重要です。
□ 役割が明確だったか?
少なくとも進行役(ファシリテーター)と議事録係は事前に決めておくべきです。会議室設営や片付けの役割を明確にしておくのも効果的です。
3. 議論の発散のチェックポイント
□ みんなが意見を言えていたか?
声の大きな人の意見が通ったり、反対意見を言いづらい環境になっていないかを振り返ります。ヒエラルキーに関係なく、反対意見も含めて気軽に意見を言える環境をつくることが重要です。
□ 多角的な意見が出たか?
意見は多角的に、抜け漏れなく出ていたかを確認します。フレームワークやMECEを意識しながら、議論の抜け漏れを防ぐ工夫をします。
4. 議論の収束のチェックポイント
□ 明確な軸が提示されていたか?
発散した意見を収束する際、明確な評価軸を決めていたか。属人的に決めてしまうと納得感はありませんが、属人的であっても責任の所在が明確になっていればよしとします。
□ 参加者の納得感があったか?
参加者全員が納得感のある収束方法が取れていたか。納得感のない決定事項は「実施されない」「スピード感が遅い」といった結果を招きます。
5. 議論への集中のチェックポイント
□ 会議中の離席が無かったか?
電話や呼び出しで離席する参加者が多いと、当人にも周りのメンバーにも大きなロスになります。
□ 話が脱線していなかったか?
話が盛り上がることは良いことですが、目的達成のため、脱線した場合は盛り上がっていても軌道修正することが大切です。
6. 決定事項の実行のチェックポイント
□ アクションプランの期限・担当が明確か?
決定事項が期限・担当を含めてアクションプランに落とし込まれているか。これらを明確にしないと、決まったはずのことも実行されずに終わります。
□ 議事録で共有されているか?
議事録が参加者・関係者に共有されているか。決定事項を共有することで認識合わせをすることが大切です。
振り返りを習慣化するコツ
プロセスの振り返りを継続できている組織は多くありません。習慣化するためのコツを整理します。
・会議の最後3分を「プロセスレビュータイム」として固定:アジェンダの最後に必ず組み込む
・毎回全項目を見ない:2〜3項目ずつローテーションで回すと負担が小さくなる
・グランドルールに紐づける:改善点はチームのグランドルールに昇華し、次回以降の運用に組み込む
・ファシリテーター以外にも振り返らせる:参加者の体感評価を拾うことで、自分では気づけないバイアスを補正できる
・四半期ごとにまとめレビュー:日々のチェックに加え、四半期の会議運営全体を総括する時間を取る
できていない部分はグランドルールでカバーするのが効果的です。
会議にルールを設定しよう
ファシリテーションを学ぶ書籍
ファシリテーション・会議デザインを体系的に学ぶには下記書籍が参考になります。
まとめ
会議の質を高めるには、プロセスの振り返りが必須です。上記のチェックリストを参考に、毎回プロセス評価をする習慣をつけましょう。会議の最後に3分取るだけでも大きな効果を発揮します。
