今回は新入社員や若手の離職防止につながる可能性のある取り組みについて紹介したいと思います。

というのも、直近、2つの媒体で偶然にも同じような内容を目にしたのでみなさんにもご紹介できればと思っています。

1つめがTBSラジオ様のウェブ記事です。

研修中の新人スタッフが運営する店。離職防止に効果あり?


画像引用先:https://www.tbsradio.jp/articles/83606/

こちらの記事ではまず、焼肉トラジさんのトレーニングセンター店について紹介されていました。

以下のように紹介されていました。

「焼肉トラジ・トレーニングセンター店」という店名で、
新入社員・新人スタッフが運営している店舗です。
この春から入社した新入社員が、8名、在籍しています。

・・

先輩社員も数名いるのですが、半分以上が、社会人経験ゼロ
中には高卒採用の10代の方もいて、こちらの店舗で
3ヶ月~1年ぐらい研修したあと、全国の店舗に配属先が決まっていく
そうです。

・・

ご迷惑をおかけする代わりではないんですが、
「ドリンクと、お食事すべて、20%オフ」になっております、全品です。

ということで、トレーニングセンター店では新人が運営する代わりに、料金が安く設定されているということです。

効果も上がっているようです。

お店側としても、新人を一同に集めることで、教育のムラがなくなります
この店舗を作ってから、新入社員の定着率が上がったという話もありました。

意味はわかるけど、それは飲食店だとやりやすいよね、と感じられた方もいるかと思います。

そこで、2つめの事例です。
こちらは『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか 〝ゆるい職場〟時代の人材育成の科学』という書籍からのご紹介です。

下図は管理職の方のメンバーの育成への成功実感率について調査したデータです。

書籍では以下のように記述されています。

調査では若手のキャリア形成を支援すると考えられている
代表的な人事施策を対象にしており、
全項目で「あり」が「なし」を上回っている

その中で、さらにこのように記述されています。

「あり」と「なし」の%ポイントの差が最も大きかったのは、
若手だけで行う企画・プロジェクトの実施」であった

若手だけで行う企画・プロジェクトの実施は「あり」の%自体も最も大きく、管理職の方が育成に成功したと思える施策だと言えます。

また、他の施策についてもこのように言及されています。

1%水準で有意だったほぼすべてが、管理職が抱える職場という単位を超えた
「横断的なつながりを生み出す」ような会社の制度であった

つまり、1人で学ぶというよりも、学び合う方が成果が上がっているということでしょうか。

さらに、飲食チェーン店の育成メソッドについても言及されています。

新入社員だけがいる店舗をそこにつくりそこに普通にお客さんを入れる。
すると、様々な日々のトラブル対応などが若手だけのチームで行わざるを得ず
また店舗運営では売上の増減など数字で具体的に
”自分たちがうまくっているかどうか”を確認できる。

ということで、ここでは離職防止については触れられてはいませんが、それでも育成成功率が高いことがわかります。

本書では他の章でも興味深いトピックが掲載されていますのでぜひ手にとってみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は新人だけのプロジェクトが離職を防止する?ということでトラジさんの事例と書籍によるデータの2つの観点からご紹介しました。
参考になれば幸いです。


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