NASAゲーム実施の流れ|チームビルディング研修
NASAゲーム実施の流れ
今回は、チーム内での合意形成(コンセンサス)を学ぶNASAゲームの実施の流れをご紹介します。
実施時間:約50分〜2時間
(説明10分、個人ワーク10-15分、グループワーク15-30分、得点の算出・振り返り15-30分)
実施環境:プロジェクター、各チームに1つのテーブル
特徴:
・チームでの合意形成(コンセンサス)について学ぶゲームです。
・弊社提供のNASAゲームキット(カード、ボード、運営スライド)を利用することで
社内講師の方でも簡単に実施できます。
ストーリー(設定)
月面には母船が待っているのですが,機械の故障で母船から約200マイル(約320km)離れた所に不時着してしまいました。
不時着時の衝撃で宇宙船はほとんど壊れ使用不能となりました。
しかし、次の15アイテムは破損を免れて完全なまま残っていました。
「まずは、重要なアイテムを見極めよう」ある宇宙飛行士が言いました。
「冷静に判断するため、まずは各自で考え、最後は全員で話しあおう。」
母船に無事たどりつくため,15アイテムの中で必要なものから重要度の高い順に1番から15番までの順位をつけなさい。(最も優先度が高いものが1となります)
それでは、実施の流れのご紹介します。
NASAゲーム実施のタイムライン 60〜90分推奨
①ルール説明(約5分)
NASAゲームのルールについて説明します。
月に不時着した宇宙飛行士という設定で、320km離れた母船に戻るため、手元に残った15個のアイテムに対して優先順位をつけていくゲームです。
手元に残った15個のアイテムとは下記となります。
・宇宙食
・ナイロン製ロープ(15m)
・落下傘の布(パラシュート)
・ソーラー発電の携帯用暖房器
・45口径ピストル(2丁)
・粉ミルク(1箱)
・酸素ボンベ45kg(2本)
・月からみた星座表
・救命いかだ(救命ボート)
・磁石コンパス
・水(19リットル)
・信号用照明弾
・注射器入りの救急箱
・ソーラー発電式FM送受信機
②個人ワーク(約10-15分)
チーム内で話し合う前に、個人で各アイテムに優先順位をつけます。
例えば、このように考えていきます。
(ロープはこういう使い方もできるから、私の中では結構優先順位が上かも。)
(このアイテムは使いようがないから、優先順位は低いだろう)
というように、自分が宇宙飛行士で置かれた状況になったらというのをイメージして、15個のアイテムに優先順位をつけます。
※画像は弊社で提供しているNASAゲームキット(カード、ボード)となります。
③グループワーク(15-30分実施)
ここからが本番です。チーム内で話し合い、チームとしての回答を決めます。
15個もアイテムがあるので、チーム内でも必ず意見が分かれます。
自分が優先順位上位につけたアイテムが、誰かは優先順位を低くつけているかもしれません。
例えばこんな会話が生まれます。
このように具体的なアイテムの優先順位について話す人もいれば、こんな人も居ます。
さらにこんな人もいます。
チームでの話し合いの際にそれぞれの異なる意見をどのように集約していくかという合意形成が求められるゲームです。
制限時間内に、一つの回答を導き出してもらいます。
カードやボードがあることで、チームでの話し合いがしやすくなります。
④答え合わせ(約10分)
チームでの回答ができたら、答え合わせです。
NASAゲームには、NASAによる模範解答(正解)が存在します。
チームで決めた正解と、公式解答の優先順位の差を記録します。
例えば、
自分たちで優先順位7番をつけたアイテムが、公式解答で10番だった場合、差の3を記録します。
自分たちで優先順位7番をつけたアイテムが、公式解答で4番だった場合も、同様に差の3を記録します。
全ての解答の発表が終わった段階で、公式解答との差が一番小さいチームが優勝となります。
※実際の研修では、弊社提供の運営スライドを使ってプロジェクターに解答を写します
⑤振り返り(約10-15分)
ゲームが終了したら、振り返りシートを利用して、個人・チームで振り返りを行います。
振り返りを行わず、ゲームを行って、楽しかったね、だけでは非常にもったいないです。
このゲームの面白いところは、個人で出した答えより、チームで話し合って出した答えの方が、公式解答との差が小さいという傾向があります。
つまり、1人で考えるよりもみんなで考えたほうが多角的な視点を得ることができて、問題解決に近づく、ということが体感できます。
また、「合意形成の行い方」について、振り返りを通して学びを深めていきます。
上図のように、人と人は持っている情報の違い、情報の解釈違い、目的の違い、価値観の違いの大きく4点によって意見が異なり、だからこそ合意形成と必要になります。
この4つの要因のうち、上の2つの情報と解釈は話をする中で比較的共有されやすいのですが、下の2つの目的や価値観は他の人も自分と同じだろうというバイアス(思い込み)が働き、共有されづらい傾向があります。
弊社提供のゲームキットでは講師向けの動画マニュアルにて振り返りについても紹介しています。
NASAゲームで言えば、自分たちが母船に向かうのか?それとも留まって救助を待つのか?
というチームとしての目的が共有できていないと、各アイテムの優先順位は大きく異なってしまいます。
人との意見の違いが発生する要因を伝え、だからこそ合意形成が難しいこと、そして重要なことを理解していただきます。
では、結局、合意形成をするにはどうしたら良いのか?ということになりますが、最も重要なのは「目的に合意すること」であると考えています。
目的に合意すること、というのは現実では、組織としてはビジョンや企業理念の共有、部としての目標の共有、タスクの目的の共有ということになります。
このような振り返りを行うことで現実にも使える気づきを促していきます。
導入社数と受講者満足度
2024年2月現在、弊社でのNASAゲームの導入社数は約460社、受講者満足度は4.79(5点満点)となっており、人気のコンテンツとなっています。
最新の満足度はこちらからご覧いただけます。
経験者がいる可能性がある場合
NASAゲームは有名なゲームですので、中途社員の方を中心に過去にやったことがある人がいるのでは?と考えている方もいるかと思います。
このような懸念について3つの解決策が考えられます。
2.違う設定のコンセンサスゲームを使う
3.うろ覚えはチームに混乱を招きますよと伝える
1つめの解決策はNASAゲームの新バージョンであるNASA2025を使うという方法があります。カオナビ様ではNASA2025で実施させていただきました。
カオナビ様のクエスト研修の立ち上げに参加させていただきました
2つめの解決策は違う設定のコンセンサスゲームを使うというもので、弊社ではNASAゲームを含む4つのコンセンサスゲームを提供しています。
4つのコンセンサスゲーム(NASA、砂漠、雪山等)の違いとは?
3つめの解決策は、NASAゲームをやったことがいるといっても全ての答えを覚えている人は稀です。そういう人が「私やったことあります」といってうろ覚えの答えを発言してしまうとチームに混乱を招きますよ、と冒頭で全員に伝えてしまうという方法があります。
これによって経験者の方も「う・・・たしかにうろ覚えだ・・・」となり、強気での発言ができなくなります。
NASAゲームの実施を検討される方へ(無料サンプル貸出あり)
弊社ではNASAゲームを実施するにあたってのNASAゲームキット(カード、ボード、運営スライド(pptx形式)、ワークシート(PDF形式)、ファシリテーター向け動画マニュアル)のレンタル(貸し出し)を行っております。
有料となりますが、ゲームキットを利用することでワークシートだけを使って実施するよりも参加者の満足度が高まり、またスライド作成などの準備工数が大幅に削減できます。
また、弊社講師派遣による研修実施も可能です。
なお、解答のみ知りたいというご要望はお断りしております。
解答等はキットをお申し込み頂いたお客様のみにお伝えしております。
NASAゲームキットの概要はこちらを御覧ください。
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