料理を作ってチームワークを高める研修
料理を通じてチームワークを高める研修として、「みんなで新しいおにぎりを考えて作って食べる」というワークをご紹介します。ブレインストーミング→調達→調理→試食の4段階を一本化することで、「みんなで同じことをやる(楽しいこと)」と「みんなでご飯を食べる」というチームビルディングの古典的2要素を同時に満たせる設計です。
本記事では料理ワーク特有の3つの教育効果と、進め方の手順・振り返り方法・注意点(アレルギー・衛生・予算)までをまとめました。なお、ワークのアイデアは日本おにぎり協会の坂本啓介氏とのブレストから生まれたものです。
なぜ料理ワークはチームビルディングに効くのか
チームワークを高める方法としてよく知られる2つの定石があります。
2. みんなで同じことをやる(共同作業・楽しい活動)
いわゆる社内懇親会は(1)、スポーツイベントや研修ワークは(2)に相当します。通常は「17時までゲーム型研修→18時から懇親会」のように分離して運用することが多いのですが、料理ワークは(1)と(2)を同時に達成できるという特徴があります。
また、料理には以下のような副次的な学習効果も期待できます。
・役割分担と段取りの実演: 調理は工程分解と同時進行が不可欠で、仕事の段取り力がそのまま可視化される
・意外な一面の発見: 普段はテキパキ仕事する上司が料理だと新人のようにしか動けない、逆に若手が段取り上手といった肩書きが通用しない場が生まれる
・チャレンジの失敗経験: 味が外れる・量が足りないなどの小さな失敗は、心理的安全性の高い場で許容できる絶好の練習機会になる
ワーク全体の流れ:「新しいおにぎり」を作る3ステップ
基本構成はシンプルに3ステップです。
2. 実際に作ってみる(具材調達→調理)
3. みんなで食べて評価する
それぞれのポイントを解説します。
Step1. 新しいおにぎりを考える
「新しい」だけでなく「美味しい」「売れる」「◯◯な人に刺さる」のように評価軸を明確にしたテーマ設定が効果を高めます。デザイン思考の流れを取り入れる場合は、事前にフィールドワークとしてコンビニやスーパーで既存商品を観察するフェーズを入れると、発想の質が上がります。
ブレインストーミングの基本ルール(4原則)は以下の通りです。
2. 自由奔放・突飛な発想を歓迎
3. 他の人のアイデアに便乗(ビルドオン)
4. 批判禁止
Step2. 実際に作ってみる
アイデアを実際に作る段階では、具材の調達という現実的な制約が入ります。
・調達予算は事前に決める(例: チーム3,000円まで)
・アレルギー情報は事前に全員から確認
・買い出し担当・調理担当・撮影担当などの役割分担を決める
・包丁や火の使用可否など会場のルールを確認
このフェーズで実現可能性の低いアイデアは自然に淘汰されます。また、買い出しや調理の中で「この人はこういう得意があるんだ」というお互いの新たな一面が可視化されます。
Step3. みんなで食べて評価する
作ったおにぎりを実食し、味・見た目・コンセプト適合・コスト感など多面的に評価してもらいます。「狙った方向性は合っていたが味が外れた」「売れる気はしないが、意外と美味しい」など、さまざまな反応が出ます。
重要なのは失敗を許容する場として運営することです。チャレンジ無しでは新しい気づきは得られないという学びを、身をもって体験できる時間です。
振り返りで使う質問リスト
ワーク終了後の振り返りでは、以下のような問いを使うとチームビルディング効果が定着しやすくなります。
・普段は気づかなかった◯◯さんの意外な一面は?
・今回作った中で、あなたのお気に入りのおにぎりは?どこが良かった?
・このワークから得た気づき・学びを、明日以降の仕事にどう生かせますか?
・ブレスト→実行→評価の流れで「一番うまくいった瞬間」「詰まった瞬間」はどこでしたか?
より研修らしさを出すのであれば、デザイン思考のミニ講義を追加するのも有効です。
運営時に気をつける5つのポイント
①アレルギー対応: 事前アンケートで卵・乳・小麦・そば・えび・かに・落花生などの特定原材料を確認。該当者がいる場合は別テーブルで扱う
②衛生管理: 手洗い・消毒の徹底、生食材の扱いルール、まな板の使い分けなど
③会場選定: キッチン付きレンタルスペース、コミュニティキッチンなどの設備を確認。火を使えない会場では炊飯器+電子レンジで回る設計にする
④時間配分: ブレスト30分→買い出し60分→調理60分→試食&振り返り60分の合計3〜4時間が目安
⑤予算: 食材費は1人あたり500〜800円を目安に。オフィス内実施なら別途会場費を見込む
料理が難しい場合の代替:カード型チームビルディング研修「ベストチーム」
アレルギー対応・衛生管理・調理設備など、料理ワークは運営ハードルが高いのも事実です。「チームビルディングは行いたいが調理は難しい」というご相談には、カードゲーム型研修「ベストチーム」をご提案しています。

ベストチームは、業績と関係性の両立を体験的に学ぶ心理的安全性テーマのカードゲーム研修です。役割分担・相互支援・情報共有など、料理ワークで生まれる学びを再現性高く、衛生リスクなしで提供できます。
2026年4月現在、ベストチーム(カード版)の導入社数は約180社、受講者満足度は4.91(5点満点)となっております。

詳細はベストチーム紹介記事をご覧ください。
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料理チームビルディングに関するよくある質問
Q. 料理ワークはオンラインでもできますか?
A. 事前に食材キットを参加者に送付し、Zoom等で同時に作業する「オンラインクッキング型」も可能です。ただし衛生管理は自宅任せになるので、簡単なレシピに絞るのがおすすめです。
Q. おにぎり以外にもおすすめのメニューはありますか?
A. 寿司、タコス、お好み焼き、ピザなど具材のバリエーションが広く、調理時間が短い料理が向いています。カレー、煮込み料理など時間がかかるものはワーク時間が膨らみがちなので不向きです。
Q. 料理が苦手なメンバーが多い場合は?
A. 工程を細かく分解し、役割を選べるようにする(具材切り/握り/盛り付け/撮影/発表)のが効果的です。全員が料理しなくても、役割分担で貢献できる設計にします。
まとめ
料理チームビルディングワーク「新しいおにぎり」は、共同作業と共食を同時に行える数少ない研修形態で、肩書きが通用しない場での相互理解とチャレンジ学習の機会を提供できます。アレルギー・衛生・予算などの運営ハードルを乗り越えられるのであれば、非常に効果の高いワークです。
運営難度が高い場合は、同じ学習効果を再現できるカード型研修「ベストチーム」や、デザイン思考を取り入れた研修もあわせてご検討ください。
