以前に複雑な世界を捉えるためのカネヴィンフレームワーク(Cynefin Framework)という記事を書きましたが、今回は関連記事となります。

複雑な世界を捉えるためのカネヴィンフレームワーク(Cynefin Framework)

今回はカネヴィンフレームワーク(クネビンフレームワークとも言われます)を疑似体験するカネヴィンゲーム(Cynefin Lego Game)をご紹介したいと思います。

このゲームはアジャイル開発を疑似体験するビジネスゲームとしても知られています。
なお、この記事は下記のagile42の記事を参考にしています。
https://www.agile42.com/en/cynefin-lego-game/

カネヴィンゲームのやり方

このゲームではSimple(単純),Complicated(煩雑),Complex(複雑), Chaotic(混乱)のカネヴィンフレームワークの4つのドメインにより構成されます、

ワークを通じて、その場で起きた行動を振り返り、問題が起きている状況下でどう意思決定やコミュニケーション方法を取るかを体験することができます。

準備物

準備物は以下になります。

・準備物
 ・1チーム4〜6名にテーブル1つ(3チーム以上推奨)

 ・各テーブルごとに200個程度のレゴ
 (異なる大きさ、かつ6~10色と10%は花やタイヤなどの特殊なブロック)

・付箋:各テーブルに30〜50枚(振り返り用)

・所要時間:1時間以内

ゲームの進行方向

ファシリテーターは以下のようにゲームを進めていきます。

・ルールを説明します。
・全てのテーブル/グループでワークを始めます。
・各ワークで時間を測ります。(タイマーは設定しない)
・完了するまでにかかった最も短い・長い時間を記録します。
・各ワークごとに、全てのチームが終了後、2分間の振り返りをします。
・気づいたことを全体で共有します。

ワーク1:Simple(単純)

ワーク1では誰もが対応できる簡単な問題を解決します。
ファシリテーターが出す課題できるだけ早くグループで解決します。

課題

各テーブルに置かれたレゴをできるだけ早く、色別に分けてグループを作成します。
(例えば緑グループ、赤グループ)

シンプルのワークはとてもシンプルです。レゴブロックを色別に分けるだけです。

ワーク後の質疑応答や示唆

·計画のためにどれくらい時間を必要としましたか?
⇒おそらくそんなに時間を要しないはずです。

·コミュニケーションはどうでしたか?チーム内には何名のリーダー/フォロワーがいましたか?
⇒おそらく1名のリーダーで実施できるはずです。

ワーク中は個々人で話し合うなどせず、事前に役割を振って、黙々と作業を進めるような効果的な方法が選択されたのではないでしょうか。

やるべきことが明確で、単純な場合にはこの解決策が効果的でしょう。

ワーク2:Complicated(煩雑)

ワーク2ではチームで協力しながら要件を満たす建造物を創作してもらいます。

課題:

次のルールに従って、できるだけ早く構築します。

・少なくとも高さが20個以上のレゴで作られている
カラーバリエーションを統一(例えば白黒、白青といったパターンでレゴを積み上げます。)
・レゴの積み方の注意点:レゴの大きさは下の段で使用したレゴより、大きくなければなりません。

ワーク2はワーク1よりもルールが複雑になっています。

質疑応答や示唆

・ワーク1のシンプルと比較してどう感じましたか?
⇒少し複雑に感じたと思います。

・どれくらい時間を計画のため費やしましたか?
⇒自分たちのルールを決めるのに少し時間が掛かったかもしれません。

ワーク2ではルールの自由度が高まり、自分たちで仕様を決める必要があります。
例:カラーバリエーションをどうするか?どの段から、どの大きさのブロックを使用するか?

ワーク3:Complex(複雑)

ワーク3ではチームで協力して、動物か車のどちらを作ってもらいます。

課題:

まず30秒以内に動物か車のどちらを作るかを決めます。

その後は下記のルールに従ってワークを行なってください。

・ワーク2と同様に色のパターンを決めて、レゴで創作をします。

ブロックにはチーム内で1人しか触れることできません

・周囲と話すことができません

毎分、ファシリテーターは各チームを異なるテーブルに移動させ
 移動したチームはテーブルで行われた創作物を引継ぎ、作業を進め完成させます。

これはかなり複雑です。ワーク2から一気に難易度が上がったと感じるでしょう。
少し制約条件が多すぎると感じた場合はブロックにはチーム内で1人しか触れることできませんというルールを取り除いても良いと思います。

質疑応答や示唆

・ワーク1、ワーク2と比べて何が違うと感じましたか?
⇒一気に複雑になったと感じるでしょう。特に話し合えないところ、他のテーブルに移動し、引き継ぎをしないと行けない部分は難しかったと思います。

・もし創作活動を始める前に5分間の話し合いをし、計画を立て行動していたら違いましたか?
⇒自分たちの作品についてはもう少し効率的に出来たかもしれないが、他のテーブルの作品の引き継ぎについては5分あっても変わらないのではないか?

このワークからアジャイル開発感を感じられるかもしれません。例えば、長時間の会議/議論が問題解決に繋がらないといったことが体感できるかもしれません。

最終的な完成物が、もともと描いていたイメージと比べてどうか?(イメージ通りなのか、否か)を聞いてみるのも良いかもしれません。

ワーク4:Chaotic(混沌)

ワーク4ではワーク3と同様に建物か植物を選択してもらい創ってもらいます。
まず30秒以内に建物か植物のどちらを作るかを決めます。

課題:

・ファシリテーターは(進行役)はランダムでチームメンバーの肩を叩き、他のテーブルに移動させます
肩を叩かれた人はすぐにチームを離れ、新しいチームに加わります。

・今回もワーク3同様に話すことができません

・またチームメンバーは元のテーブルに戻ってくるかもしれませんが、戻ってこない可能性があります。

質疑応答や示唆

・ワーク3と比較して何か違いを感じましたか?
⇒1人でテーブルを移動するのは寂しさを感じたかもしれません。
⇒移動先でうまく馴染めなかったかもしれません

・コミュニケーションはいかがでしたか?あなたのチームには何人のリーダー/フォロワーがいましたか?
受け入れ担当が必要だったかもしれません

このワークでは参加者はコミュニケーションを試みること諦めたり、行動する気力が失われる可能性があります。
チーム感を感じられないというのはモチベーションに大きな影響があることがわかると思います。

チームがこのような状態にならないためにはどうすればいいのか?という反面教師的な学びがあると思います。

まとめ

いかがでしょうか。ゲームを通して、カネヴィンフレームワークの4つのドメインSimple(単純),Complicated(煩雑),Complex(複雑), Chaotic(混乱)を疑似体験することができ、特にワーク3ではアジャイル開発の疑似体験ができるでしょう。

また、ワーク4では組織のあり方について考えるきっかけにもなりそうです。

実施の際にはぜひこちらのスライドや、書籍も参考にしてください。


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