エリスによるイラショナル・ビリーフとラショナル・ビリーフ
以前にアルバート・エリスによるABC理論(ABCDE理論)については紹介しましたが、今回はそれに関連して、エリスによるイラショナル・ビリーフとラショナル・ビリーフについて紹介したいと思います。
なお、アルバート・エリスのABC理論(ABCDE理論)については下記をご覧ください。
メンタルヘルスとアルバート・エリスのABC理論
エリスによるイラショナル・ビリーフとラショナル・ビリーフ
エリスは人間の信念(Belief)にはイラショナル・ビリーフとラショナル・ビリーフの2つがあると考えました。
イラショナル・ビリーフとは、「・・・でなければならない」といったようなある種、事実に即していないような思い込みのことです。
一方、ラショナル・ビリーフは「できれば・・・であるほうがよい」といった柔軟な考え方です。
2020年3月2日現在、新型コロナウィルスの影響でトイレットペーパーなどが売り切れになっていますが、これはイラショナル・ビリーフによって起こっているように思えます。
今こそ、データ・事実に基づいて「今は大変な状況ではあるが、危機的なほどひどくない」というラショナル・ビリーフが求めらられているように思えます。
特にイラショナル・ビリーフには4つのパターンがあるとされています。
⇒〜でなければならない、〜なはずだ、という思い込み
2.悲観的ビリーフ
⇒全部うまく行かない、世界は終わりだ、という思い込み
3.非難・卑下的ビリーフ
⇒自分、もしくは、相手はダメなやつだ、という思い込み
4.欲求不満低耐性ビリーフ
⇒我慢ができない、耐えられない、という思い込み
キャリアカウンセリングなどのプロセスの中では、クライエントのイラショナル・ビリーフを見つけ出し、その思い込みを解いていくことがポイントの1つになっているようです。
まとめ
いかがでしょうか。今回はエリスによるイラショナル・ビリーフとラショナル・ビリーフについて紹介しました。
データ的根拠があるわけではありませんが、イラショナル・ビリーフ的な思考をする人はメンタル不調にもなりやすそうだなと感じています。
「気の持ちよう」と言ってしまえばそれまでなのですが、自分がどんな思い込みをしてしまいがちなのか4つのパターンを知っていることも重要だと思います。
参考になれば幸いです。