今回は傾聴について書いてみたいと思います。

傾聴力は経済産業省が提唱する社会人基礎力チームで働く力の1要素としても取り上げられています。

たとえ話として、口は1つ、耳は2つあるんだから、話す量の2倍聞きましょうみたいなことを言われますよね。それが良いのかどうかは別として、話を聞くことは全てのビジネスパーソンにとって、特に、管理職にとっては部下の業務遂行や、メンタルヘルスの観点からも重要だと思います。

ということで、今回は管理職研修に取り入れたい積極的傾聴ということで、積極的傾聴(アクティブ・リスニング)についてご紹介したいと思います。

積極的傾聴とは(積極的傾聴の3原則)

まず、積極的傾聴について簡単にまとめておきましょう。

積極的傾聴はアクティブ・リスニングとも呼ばれ米国のカール・ロジャーズ(Carl Rogers)によって提唱されました。

ロジャースは積極的傾聴の3原則として以下を挙げてます。

1.共感的理解
相手の立場に立って共感的に聴く

2.無条件の肯定的関心
聴き手が相手の話を聴くときに話の内容を否定せずに聴く

3.自己一致
分らないところは聴きなおして内容を確かめ、
相手に対しても自分に対しても真摯な態度で聴く

わかっているけどなかなかできない、というのが正直なところではないでしょうか。

積極的傾聴態度評価尺度(ALAS)

では、積極的傾聴を行うとは具体的にどういうことなのでしょうか。今回はALAS(Active Listening. Attitude Scale)と呼ばれる、積極的傾聴態度評価尺度の短縮版を参考にし、積極的傾聴を行うとはどういうことなのかを考えていきたいと思います。

積極的傾聴態度評価尺度(短縮版)は20個の質問からなる尺度で、積極的傾聴を2つの要素に分解しています。

1.傾聴の態度
例:相手の話が終わらないうちに話し始める
例:相手と話していると,つい指示,説得調の話し方になる

2.聞き方
例:言葉には表現されていない相手の気持ちにも注意しながら聞いている
例:自分は相手の立場になって話を聞いている

引用:短時間で行う積極的傾聴研修の効果
―2時間30分で実施する管理監督者研修の検討―
巽 あさみ, 住吉 健一, 川口 仁美, 佐野 雪子

産業衛生学雑誌/52 巻 (2010) 2 号 p. 81

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangyoeisei/52/2/52_E9005/_article/-char/ja/

上画像の質問のうち、1.2.4.8.11.12.13.14.15.16が傾聴の態度に関する項目、3.5.6.7.9.10.17.18.19.20が聞き方に関する項目です。

下記の論文によれば、積極的傾聴法を研修として導入した結果として、職業性ストレス簡易調査票12項目版における上司の支援が優位に上昇したとこのことです。(分析対象の47課で8課で上昇)

引用
積極的傾聴法を取り入れた管理監督者研修による効果
池上 和範, 田川 宜昌, 真船 浩介, 廣 尚典, 永田 頌史

産業衛生学雑誌/50 巻 (2008) 4 号 p. 120-127

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangyoeisei/50/4/50_E7008/_article/-char/ja/

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は管理職研修に取り入れたい積極的傾聴ということで、積極的傾聴の3原則と、積極的傾聴態度評価尺度をご紹介し、積極的傾聴が具体的にどういうなのか、というものをご紹介しました。

記事中にご紹介した論文もぜひ読んでみてください。

引用

―2時間30分で実施する管理監督者研修の検討―
巽 あさみ, 住吉 健一, 川口 仁美, 佐野 雪子

産業衛生学雑誌/52 巻 (2010) 2 号 p. 81

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangyoeisei/52/2/52_E9005/_article/-char/ja/

積極的傾聴法を取り入れた管理監督者研修による効果
池上 和範, 田川 宜昌, 真船 浩介, 廣 尚典, 永田 頌史

産業衛生学雑誌/50 巻 (2008) 4 号 p. 120-127

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangyoeisei/50/4/50_E7008/_article/-char/ja/


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