メンタルヘルス対策には大きく4つのケアがありますが、その中で一般社員が特に意識したいのがセルフケアとラインケアだと思います。

なお、4つのケアの他の2つについてはこちらをご覧ください。

メンタルヘルスの4つのケアを理解しよう!

今回は、その中でもラインケアと呼ばれる、いわゆる、上司の部下に関するケアについて書いていきたいと思います。

メンタルヘルス上、上司に求められるものは?

上司としての役割には様々なものがあると思いますが、今回はメンタルヘルス的に、ラインケアという観点で上司に求められるものは?に限定して書いていこうと思います。

まずは結論から。

1.部下の状況の把握
いつもと違うへの早期対応

2.部下からの相談の対応
⇒積極的な傾聴

3.メンタルヘルス不調者の職場復帰支援
⇒復職者の緊張の緩和

4.職場環境の改善
照明の明るさや、室内の気温、レイアウトなど

参考:厚生労働省 提供PDFより

1.部下の状況の把握

まず、1つめの役割として求められるのが、部下の状況の把握です。特に、いつもと違うという状況に早期に対応できるかが重要となります。

具体的には以下のような行動や変化が出ていないかチェックが必要とされています。

 ○ 遅刻、早退、欠勤が増える
 ○ 休みの連絡がない(無断欠勤がある)
 ○ 残業、休日出勤が不釣合いに増える
 ○ 仕事の能率が悪くなる。思考力・判断力が低下する
 ○ 業務の結果がなかなかでてこない
 ○ 報告や相談、職場での会話がなくなる(あるいはその逆)
 ○ 表情に活気がなく、動作にも元気がない(あるいはその逆)
 ○ 不自然な言動が目立つ
 ○ ミスや事故が目立つ
 ○ 服装が乱れたり、衣服が不潔であったりする

2.部下からの相談

2つめの役割として求められるのが、部下からの相談への対応です。

厚生労働省による資料によれば以下の3つが重要とされています。

○ 話を聴く(積極的傾聴)
○ 適切な情報を提供する
○ 必要に応じて事業場内産業保健スタッフ等や事業場外資源への相談や受診を促すなど

また、日々の業務上での具体的な支援も重要だと考えています。
中原淳氏の「職場学習論」によれば、仕事における支援には以下の3つに分類されるとされています。

ラインケア サポート

職場学習論―仕事の学びを科学する

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3.メンタルヘルス不調者の職場復帰支援

サポート

3つめの役割として求められるのが、職場復帰支援です。

これは産休、育休でも同様だと思いますが、しばらく職場を離れていたいた人が職場に復帰する際に、すぐに以前と同様の仕事量、時間をこなすのは難しい状況であったり、場合によってはメンバーが入れ替わっていたりして、人間関係の構築という観点でもサポートが必要な場合があります。

そうした復職者の気持ちを受け止めることが、管理監督者には望まれます。

というフレーズが厚生労働省提供の資料にありますが、まさにこの1行が重要なポイントだと思います。

4.職場環境の改善

4つめの役割として求められるのが、職場環境の改善です。

内容を見ると、上司としての仕事というより総務部の仕事か?と思う方もいるかと思いますが、日常の細かいことがストレスの蓄積に繋がる可能性もあります。

厚生労働省の資料には以下のような記載があります。

職場の照明や温度などの物理環境作業レイアウトも労働者の心理的なストレスの原因になることがあり
ます。

会議の持ち方、情報の流れ方、職場組織の作り方なども労働者のストレスに影響を与えます。

現実的にはすべてを上司が気にすることは難しいと思いますが、できるところから改善していくことが重要だと考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ラインケアとして上司に求められている4つの役割を紹介しました。部下を持つ全ての人に知っておいてほしい知識です。

1.部下の状況の把握
いつもと違うへの早期対応

2.部下からの相談の対応
⇒積極的な傾聴

3.メンタルヘルス不調者の職場復帰支援
⇒復職者の緊張の緩和

4.職場環境の改善
照明の明るさや、室内の気温、レイアウトなど

参考:厚生労働省 提供PDFより


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