異文化理解において「コンテクスト」以外に注目したい7つのポイント
今回は異文化理解のハイコンテクスト、ローコンテクストについて書いてみたいと思います。
というのも、ちょうど先日、勝間和代さんがyoutubeで、ハイコンテクストについての動画をあげていらしゃって、そういえば、異文化理解にはハイコンテクスト・ローコンテクスト以外に注目すべきポイントがあったな、と思い出したのです。
異文化理解のハイコンテクスト・ローコンテクスト
さて、下の図を見たことがある人も多いのではないでしょうか?
この図は、エリン・メイヤー(Erin Meyer)の書籍「異文化理解力」にもでてくる有名な図です。
我々、日本人は以下のような特徴を持っており、長い間共有されているコンテクスト(文脈)があり、空気を読むという言葉ある通り、言葉にしなくても互いの意図を読み取る能力を持つ世界有数のハイコンテクスト国(民族?)なのです。
・ほぼ単一民族
・島国
・長い間、他国との交流をあまり持たなかった(鎖国など)
メイヤーによる8つの指標
実はメイヤーはハイコンテクスト・ローコンテクスト以外にも以下の8つの指標による分布モデルも作成しています。
low-context vs.high-context
⇒空気を読むか否か
2.Evaluating 評価の仕方
direct negative feedback vs. indirect negative feedback
⇒直接批判するか否か
3.Persuading 説得の仕方
principles-first vs.applications-first
⇒原則か、事例か
4.Leading リーダーシップ
egalitarian vs.hierarchical
⇒平等か、階層か
5.Deciding 決断の仕方
consensual vs.top-down
⇒合意かトップダウンか
6.Trusting 信用の仕方
task-based vs. relationship-based
⇒タスク型か、関係性か
7.Disagreeing 反論の仕方
confrontational vs.avoids confrontation
⇒直接か、避けるか
8.Scheduling 予定の立て方
linear-time vs.flexible-time
⇒正確性か、柔軟性か
例えば、Evaluating 評価の仕方の分布は以下のようになっています。
1のCommunicationと2のEvaluatingをかけ合わせてマトリックスにすると以下のようになります。
こうやってみると日本人と一緒に仕事をする外国人の方って大変そうですよね。。。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ハイコンテクスト・ローコンテクストが注目されますが、それ以外の7つの指標を知るとより異文化理解について一歩踏み込んで知れると思います。参考になれば幸いです。
コミュニケーションにおける文化的相違 :
日本人の異文化認識とErin MeyerによるThe Culture Mapとの比較
山科 美智子
埼玉女子短期大学研究紀要
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006458107/