傾聴力を高めるRASAフレームワーク
ここ数年、傾聴というキーワードが注目されています。
先日、書店でもLISTEN――知性豊かで創造力がある人になれるという「話を聞く」ということがテーマの書籍を見つけました。(その分厚さに負けてまだ読んでいません・・・)
また、経済産業省が提唱している社会人基礎力の中のチームで働く力の1つにも「相手の話を丁寧に聞く」という傾聴力が含まれています。
画像引用:https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/kisoryoku_PR.pptx
※現在はリンク切れのようです。
とある調査では、「この人仕事ができそうと感じるポイント」について調査を行ったところ、約7割の人が「話を聞くのがうまい人」と回答されているようです。
画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000003336.html
相手の話を丁寧に聞くことの重要性については多くの人がわかっていると思いますが、それが実践できているか?と考えると、正直、私自身は怪しいです。。。
傾聴力を高めるRASAフレームワーク
そこで、私のためにも傾聴力を高めるために下記のRASAフレームワークを紹介したいと思います。
RASAは上画像の通り、傾聴にあたって必要な具体的な行動をその頭文字でまとめたものとなります。
実際には下画像の通り、コミュニケーションの中で上から順番に実践していくステップ形式と言えます。
まずはなにはともあれRecieveということで、相手の話を受け入れるということになります。
相手の話を受け入れるという意味で、同じような考え方に、イエス・バット法があります。こちらは最終的には相手の話を否定する(NOという)場合でも、最初は、相手の話を受け入れてYESという入口から入るというやり方です。つまり、頭ごなしに否定から入るのはやめましょうということですね。
続いて、Appreciateとなります。日本語にすると認めるという意味になるかと思いますが、ここでは、更に具体的な行動として、「相づち」という形で、相手の話に反応して、小さな音を立てることとされています。
参考にした原文をそのまま紹介したいと思います
https://www.wsj.com/articles/tuning-in-how-to-listen-better-1406070727
個人的には相づち以外にも「うなずき」にも同様の効果があるのではないか、と考えています。
続いてSummarizeで、相手の話を要約するということになります。個人的には要約という訳だとちょっと重いのかなと思っていて、相手の話のポイントを繰り返して理解があっているか確認するという方がイメージに近いのかなと思います。
心理学などでミラーリング効果と言われているものも、相手の発言を繰り返すことで私はあなたの話を理解していますよ、というメッセージを伝える意味で、同じような意図だと思っています。
最後がAskで、相手に質問するということでさらに相手に話をしてもらう、という形となります。ここで「自分の意見を伝える」とならないところが凄いところです。
先ほど紹介したイエス・バット法では、ここで、But(しかし・・・)とこちらの意見を言うターンになりますが、傾聴力を高めるためにはここで相手に質問を投げかけるのがポイントになるのでしょう。
傾聴の基本ステップとの関連性
ここまで読んで頂き、さらに、下記の傾聴の基本ステップの図を見ていただくと、RASAフレームワークが傾聴のステップに即していることがわかります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は傾聴力を高めるRASAフレームワークを紹介しました。
参考になれば幸いです。
なお、弊社では傾聴研修用ビジネスゲーム「傾聴チャレンジ」を提供しております。
詳しくはこちらをご覧ください。