アクティブラーニングとビジネスゲームの関係性
「アクティブラーニング」という学習スタイルは、教育現場だけでなく企業研修の世界でも広く取り入れられるようになりました。一方的な講義型ではなく、参加者自身が能動的に考え・話し・行動することで、研修の学びを行動変容につなげる設計思想です。本記事では、アクティブラーニングの定義をおさらいしながら、ビジネスゲーム研修との関係性を整理します。
目次
1. ビジネスゲーム研修はアクティブラーニングか
2. アクティブラーニングを実現するビジネスゲーム研修の代表例
3. NASAゲーム
4. 部課長ゲーム
5. ベストチーム
6. 株式会社HEART QUAKEの研修・ビジネスゲームにご興味のある方へ
アクティブラーニングとは何か
平成24年に文部科学省中央教育審議会が発表した答申では、これからの大学教育のあり方として次のように述べられています。
ここでは「大学教育の質の改善」に関連してアクティブラーニングの必要性が示されていますが、現在では小中学校から企業研修まで、学習者が能動的に参加する学習設計として広く採用されるようになっています。
アクティブラーニングの定義
アクティブラーニングの定義はいくつか存在します。まず文部科学省中央教育審議会の「用語集」では次のように定義されています。
学習者が能動的に学ぶことによって、後で学んだ情報を思い出しやすい、あるいは異なる文脈でもその情報を使いこなしやすいという理由から用いられる教授法。
発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等を行うことでも取り入れられる。
要約すると、アクティブラーニングは「座学形式の講義型から、学習者が能動的に参加する学習法」への転換を指します。
また京都大学の溝上慎一教授の著書『アクティブラーニングと教授学修パラダイムの転換』では、以下のように定義されています。
能動的な学習には、書く・話す・発表するなどの活動への関与と、そこで生じる認知プロセスの外化を伴う。
なお「外化」とは教育心理学などで使われる用語で、次のように説明されます。
つまりアクティブラーニングのポイントは、聴くだけではなく「能動的な学習への参加」であり、その形式はグループディスカッション・グループワーク・体験学習など多様であるということです。
ビジネスゲーム研修はアクティブラーニングか

上記の定義から判断する限り、ビジネスゲーム研修もアクティブラーニングに含まれると考えられます。
ビジネスゲーム研修は「ゲームをプレイする」という性質上、参加者は聴くだけではなく、ルールの中で意思決定し、他者と話し、書き、発表するという活動を求められます。受講者の能動的な関与を前提に設計されており、まさに溝上教授の定義する「あらゆる能動的な学習」に該当します。
グループワークの一形態としてビジネスゲームを位置づけることもできますが、シミュレーション型のゲームでは1人でも実施可能なものがあり、必ずしもグループワーク=ビジネスゲームではありません。
ビジネスゲーム全般について網羅的に知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
研修でよく使われているビジネスゲームの「定番」7選
アクティブラーニングを実現するビジネスゲーム研修の代表例
実際に企業研修の現場でアクティブラーニング型として使われているビジネスゲームの代表例を3つ紹介します。
NASAゲーム

NASAゲームは宇宙船が月面に不時着したという設定で、生き残るために必要なアイテムの優先順位をチームで合意形成するコンセンサスゲームです。会議や合意形成、傾聴の体験学習として人気で、新入社員研修からマネジメント層まで幅広く活用されています。
2026年4月現在、NASAゲームの導入社数は約560社、受講者満足度は4.81(5点満点)となっております。
| 所要時間 | 1〜2時間 |
|---|---|
| 推奨人数 | 1〜100名超 |
部課長ゲーム

部課長ゲームは管理職の役割を疑似体験できる組織シミュレーションゲームです。情報の偏りや指示の出し方によってチーム成果が大きく変わることを体感でき、若手・中堅・管理職の階層別研修で利用されています。
2026年5月現在、部課長ゲームの導入社数は約150社、受講者満足度は4.82(5点満点)となっております。
| 所要時間 | 1〜2時間 |
|---|---|
| 推奨人数 | 5〜100名超 |
ベストチーム

ベストチームは心理的安全性を体感する研修ゲームです。業績軸と関係性軸の2軸でチームの状態を可視化し、能動的に振り返る学びを生み出します。マネジメント研修・チームビルディング研修との相性が良く、対話を通じた行動変容を狙いやすいゲームです。
2026年4月現在、ベストチーム(カード版)の導入社数は約180社、受講者満足度は4.91(5点満点)となっております。
| 所要時間 | 2〜4時間 |
|---|---|
| 推奨人数 | 15〜100名超 |
その他のゲームも含めて研修の選択肢を広げたい方は、階層別研修にゲームを導入するメリットとおすすめゲーム12選もあわせてご覧ください。
アクティブラーニング型研修を導入する際のポイント
アクティブラーニングを企業研修で機能させるには、ゲームを取り入れるだけでは不十分です。次の3点を意識すると、能動的な学びを行動変容につなげやすくなります。
第一に、研修の目的とゲームの相性を確認すること。合意形成を学びたいならコンセンサス系、心理的安全性を学びたいならチーム関係性を扱うゲームというように、目的に対して適切なゲームを選びます。
第二に、ゲーム後の振り返り設計を丁寧に行うこと。アクティブラーニングは「外化」を伴ってはじめて学習として定着します。ゲーム中に何が起きたか、なぜその意思決定をしたのかを言語化する時間を必ず確保してください。
第三に、職場での実践に接続すること。研修で得た気づきを実際の業務でどう活かすかをアクションプランに落とし込み、上司や同僚と共有する仕組みを用意することで、研修効果が持続します。
株式会社HEART QUAKEの研修・ビジネスゲームにご興味のある方へ
株式会社HEART QUAKEでは、企業研修用ビジネスゲームの企画・開発・提供を行っております。年間400社以上の研修実績があり、新入社員研修からマネジメント研修まで幅広く対応しています。
ゲームを通じて学ぶため、参加者の記憶に残りやすく、行動変容につながる研修設計が可能です。オンライン・オフラインどちらにも対応しています。
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