星野リゾートも採用するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略とは?

星野リゾートでは、地域文化を活かした「経験価値」で市場支配を狙い、「アクセス」で差別化を図り、残り3つは業界水準を維持する戦略をとっています。
限られたリソースを「選択と集中」によって有効活用し、独自の競争優位性を築くための有効な手法です。
今回はあの星野リゾートも採用しているファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略についてご紹介したいと思います。
近年、顧客ニーズの多様化や競争の激化により、企業が「どうやって競争優位を築くのか?」という問いは、より重要性を増しています。
そんな中で注目されているのが「ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略」という理論です。
ファイブ・ウェイ・ポジショニングは、5つの異なる価値提供の方向性を提示する戦略フレームワークで、星野リゾートをはじめとした多くの企業が実践しています。
この記事では、ファイブ・ウェイ・ポジショニングの概要から、経営・マーケティングとの関係、そして星野リゾートの事例まで、わかりやすく解説します。
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略とは?

ファイブ・ウェイ・ポジショニングとは、企業が顧客に提供できる「価値」を5つに分類し、それぞれの軸でどこに注力するかを戦略的に決める考え方です。
5つの価値を以下に示します。
・商品(Product):製品そのものの品質・性能・独自性
・サービス(Service):接客やサポート、人的な体験
・アクセス(Access):購入のしやすさ、導線の工夫、チャネル設計
・経験価値(Experience):顧客の記憶に残るブランド体験・物語性
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略がユニークなのは、この全てを高めよ、と言っているわけではないということです。
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略では以下の組み合わせで十分だとされています。
・もう1つで差別化(レベル2)を図る
・残り3つは業界水準(レベル1)を満たす

画像引用:【星野リゾートに学ぶ②】マーケティング戦略とDX戦略【星野リゾート代表・星野佳路】PIVOT 公式チャンネル
選択と集中という言葉がありますが、ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略では、まさに5つの価値のどこに集中するのか?が問われているわけです。
星野リゾートに見るファイブ・ウェイ・ポジショニングの実践例
ファイブ・ウェイ・ポジショニングを実践している代表的企業が「星野リゾート」です。同社は価格競争に陥らず、記憶に残る体験と、予約のしやすさによって独自の地位を築いています。
代表の星野さんがファイブ・ウェイ・ポジショニングについての書籍も出されていますし、
Youtubeでもファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略について語っています。
上記の動画でも出てきますが、星野リゾートでは以下のような戦略を取っているようです。
・アクセス(レベル2):わかりやすいブランド分け・オンライン予約・多言語化
・商品・サービス・価格(レベル1):業界標準
確かに、紹介した5つの要素を全て高めようとすると、労力もコストもコミットメントも必要となりありあまりリソースが必要となります。
まとめ:あなたのチームは、どこで勝ちますか?
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略の要点は「価格・商品・サービス・アクセス・経験価値」の5要素のうち1つを”業界を支配する水準(レベル3)”まで磨き、もう1つを”差別化(レベル2)”、残り3つは”業界標準(レベル1)”に留めることです。全要素を満遍なく高めようとするとヒト・カネ・時間が分散し、結果としてどの軸でも勝てません。星野リゾートが「経験価値=レベル3/アクセス=レベル2/商品・サービス・価格=レベル1」と勝ち筋を明示しているように、まず自社が勝ちにいく1軸を決めてからリソースを集中させるのが、このフレームワークの本質的な使い方です。
このフレームワークは、大企業の経営戦略だけでなく、スタートアップやプロジェクト単位の戦略整理にも有効です。
・商品力で勝つ?
・サービスで勝つ?
・アクセスで勝つ?
・経験価値で勝つ?
自社や自分のチームが「どの価値で勝ちにいくのか」を、ぜひこのフレームで考えてみてください。
ちなみに、弊社ではアクセスと価格が強みかなと思っています。

