過去の記事でワーク・ファミリー・コンフリクトについて書きましたが、今回はワーク・ファミリー・バランスについて書いてみたいと思います。

ワーク・ファミリー・コンフリクトの記事についてはこちらを御覧ください。

共働き時代のワーク・ファミリー・コンフリクト

今回は仕事と家庭の両立を表すワーク・ファミリー・バランスを保つための2つの条件についてご紹介したいと思います。

なお、この記事は下記の論文を参考にしております。

仕事と家庭生活の両立を支える条件

松田茂樹
第一生命保険 研究開発室
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/report/rp0601.pdf

ワーク・ファミリー・バランスを保つための2つの条件

まずは結論から。ワーク・ファミリー・バランスを保つための2つの条件とは以下の通りです。

1.労働時間の柔軟性(の高さ)
2.延長保育の利用しやすさ

前提として、この研究は東京都と千葉県の保育園に子供を預けている夫婦(420世帯)へのアンケート調査によるものです。

対象者にワーク・ファミリー・コンフリクト(仕事が家庭に与える葛藤)と、ファミリー・ワーク・コンフリクト(家庭が仕事に与える葛藤)についての質問項目に回答してもらい、その結果を分析するといくつかのことが明らかになりました。

ワークファミリーバランス

妻の「家庭による仕事への葛藤」が明らかに

調査でわかったことの1つとして、妻のほうが家庭生活によって仕事に与える葛藤を感じている比率が高いことがわかりました。

具体的には以下のようなことです。

・家庭で母親としての役割を果たすために、仕事を制限せざるをえない
・子育てのために仕事量をおさえなくてはいけない
・子供と過ごす時間をつくるために、長い時間働けない

労働環境とワーク・ファミリー・バランス

次に、労働時間やフレックスタイム制などの労働環境とワーク・ファミリー・バランスの関係を調査したところ、面白いことがわかりました。

・夫は労働時間が長いほどワーク・ファミリー・コンフリクトを感じている

・フレックスタイム制はワーク・ファミリー・コンフリクトやファミリー・ワーク・コンフリクトの低下に影響がない

労働時間管理の柔軟性が高いと夫・妻ともにワーク・ファミリー・コンフリクトやファミリー・ワーク・コンフリクトの低下に繋がる

1つめについて、夫は労働時間が長いほど、仕事のために、妻と話したりゆっくり過ごす時間がないと感じているなどワーク・ファミリー・コンフリクトを感じている。

2つめはフレックスタイムという制度があるだけではワーク・ファミリー・コンフリクトやファミリー・ワーク・コンフリクトの低下につながらない。むしろ、夫については制度がある方がコンフリクトを感じやすい

3つめは「出退勤時間が柔軟に決められる」、「残業を断りやすい」、「休暇を取りやすい」などの労働時間管理の柔軟性が高いと夫・妻ともにワーク・ファミリー・コンフリクトやファミリー・ワーク・コンフリクトの低下に繋がる。

夫の協力と延長保育の重要性

最後に紹介するのは夫の協力と延長保育の重要性についてです。

まず、夫の家事・育児分担率が高いほど、夫のワーク・ファミリー・コンフリクトと、妻のファミリー・ワーク・コンフリクトが低いということがわかっています。

また、延長保育がしにくいほど夫婦のワーク・ファミリー・コンフリクトやファミリー・ワーク・コンフリクトが高くなるということです。

特に、論文では以下のことが指摘されています。

正社員の妻の半数が残業等で保育園の送り迎えができないことがあると回答している。
そうした場合に延長保育を利用しやすいことが、夫婦のコンフリクトを低減する。

まとめ

いかがでしたでしょうか。働き方改革が注目されている昨今ですが、ワーク・ファミリー・バランスを保つためにも2つの条件を満たすことが求められています。

参考論文

仕事と家庭生活の両立を支える条件

松田茂樹
第一生命保険 研究開発室
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/report/rp0601.pdf


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