就職活動が不安な原因を分析する20の質問
こんにちは、HEART QUAKE 代表取締役の千葉です。
今回はめずらしく主に大学生向けの記事を書いてみたいと思います。(キャリアセンターや採用担当者の方にも参考になるかもしれません)
というのも、私は某大学でキャリアデザイン論の非常勤講師を担当しており、就職活動の時期を迎えた大学生の不安について学生からよく耳にします。
ただ、その不安は漠然としたものであることが多く、漠然としているがゆえに、対策が立てづらくなっているように感じます。
そこで今回は20の質問に回答することで、あなたが就職活動の何に不安を感じているのか?分析し、分析結果から、ではどんな行動を起こしたらいいのか?をご紹介したいと思います。
なお、この記事は下記の論文内の就職活動不安尺度を参考に書いております。
──コーピングに注目して──
松田 侑子, 永作 稔, 新井 邦二郎(2010)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/80/6/80_6_512/_article/-char/ja/
就職活動が不安な原因を分析する20の質問
それでは、20の質問を紹介したいと思います。
2 自分の就職活動をサポートしてくれる人がいないのが不安である
3 試験対策があまりできていないのが不安である
4 就職活動を途中で諦めてしまわないか不安である
5 就職活動中の悩みについて誰に相談したらよいかわからず不安である
6 就職活動に対する準備をあまりやってこなかったのが不安である
7 企業側の人と上手くコミュニケーションをとれるか不安である
8 長い就職活動を乗り切れるか不安である
9 就職試験の筆記テストにどんな問題が出されるかわからず不安である
10 今の時期何をすればよいかわからず不安である
11 長い就職活動を最後まで頑張れるか不安である
12 就職活動について相談できる人が周りにいないのが不安である
13 就職試験で自分の知らない分野の問題を出されるのが不安である
14 周囲の人より準備が後れてるかもしれないと不安になる
15 就職活動においてうまく自分をアピールできるか不安である
16 試験にどんな問題が出題されるのか不安である
17 就職活動をくじけずにやっていけるか不安である
18 就職活動の悩みやつらさを共有できる人がいないのが不安である
19 面接などでいい印象を与えられるか不安である
20 就職活動に対する準備があまり進んでいないのが不安である
各質問に対して、「全く当てはまらない」、「当てはまらない」、「どちらともいえない」、「当てはまる」、「とても当てはまる」の5段階で回答してもらいます。20問ありますので、合計得点は20〜100点の範囲となり、得点が高いほど就職活動に関する不安が高いことを表しています。
下記URLから実際に診断を行えますのでやってみてください。
就職活動不安診断を実施する
サポート不安と準備不足不安が高い人は要注意!
診断を受けてみて、特に、「サポート不安」と「準備不足不安」が高い人は注意が必要です。前述の論文によれば、この2つの不安が高い人は就職活動の活動量が少ないことがわかっています。ここで言う活動量とは、企業説明会やセミナーの予約・参加を意味しています。
当然ながら活動量が少ないと、内定を獲得できる可能性も低くなってしまうため、状況は悪化していくことが懸念されます。
不安タイプ別の対策案
最後に5つの不安タイプ別の対策案をご紹介しておきたいと思います。
まず、アピール不安が高い人は、まずは自己分析を行い、自分の特徴や強みを認識しましょう。ここで大事なのはその特徴や強みを他の人と比較しないことです。周りの人と比較しても仕方ないので、自分としての特徴を伝えるしかありません。
また、キャリアセンターなどで職員の方に相談し、面接の練習や自分の印象などを聞いてみるのも有効だと思います。
次に、サポート不安の高い人は、サポーターを作りましょう。これは大学の友人同士でも良いですし、母親や兄弟といった家族、または、ゼミの先生、キャリアセンターの職員など大学関係者、恋人などの既知の人や、就職活動で出会った他大学の学生も重要です。相談相手が1人しかいないと、その相手に余裕がない時に相談できなくなってしまいます。
活動継続不安が高い人もサポーターを見つけましょう。就職活動はマラソンのように比較的長丁場のレースです。走っていくには応援してくれる人や、給水所、伴走者が必要かもしれません。特に、志望度の高い会社に落ちてしまったり、連続で数社落ちてしまった時に立て直せるようにしておきましょう。
試験不安の高い人は情報収集を行いましょう。SPIなどの筆記試験については大学受験と同じように対策本が発売されています。
また、キャリアセンターなどで面接対策講座なども行っていると思いますので、キャリアセンターの掲示板を見てみるのもオススメです。
最後に準備不足不安の高い人も情報収集から始めましょう。ただし、まずは先程のSPI対策などではなく、就職活動全体の流れを掴むことが大事です。
こちらも下記のような書籍がでています。
また、キャリアデザイン系の授業を履修することも役立つでしょう。必修じゃないし・・・と思うかもしれませんが、そこで得た情報があなたの身を助ける可能性があります。
まとめ
いかがでしょうか。20個の質問に答えることで就職活動に対する漠然とした不安が具体的なものに変わり、対策の糸口が見えていたら幸いです。
大学生の就職活動不安が就職活動に及ぼす影響
──コーピングに注目して──
松田 侑子, 永作 稔, 新井 邦二郎(2010)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/80/6/80_6_512/_article/-char/ja/