プルチックの感情の輪とは?8つの基本感情と管理職研修での活用法

心理学者ロバート・プルチックが1980年に提唱した「感情の輪」は、喜び・信頼・恐れ・驚き・悲しみ・嫌悪・怒り・期待の8つの基本感情を視覚化し、自己と他者の感情を理解する強力なツールです。
管理職研修では、この感情の輪を活用し、自身の感情を見つめ、部下の感情を把握することで、より良いチーム運営とハラスメント防止に繋がります。
目次
1. 管理職に感情のコントロールが必要な理由
2. プルチックの感情の輪とは?管理職研修での使い方
3. まとめ
4. よくある質問
5. 関連研修
今回は感情をテーマに書いてみたいと思います。
というのも、ここ数年、アンガーマネジメントや、「こころの知能指数」とよばれるEQが注目されており、ビジネスパーソン、特に管理職を中心に感情のコントロール・感情のマネジメントが求められています。
関連書籍も多数でています。
管理職に感情のコントロールが必要な理由
答え:管理職は部下や顧客対応で感情の波に晒されやすく、感情に振り回されると判断ミスや人間関係の悪化を招くため、自己と他者の感情を客観視するスキルが不可欠です。
では、なぜ、管理職を中心に感情のコントロール・マネジメントが求められているのでしょうか。
理由はいくつか考えられると思います。例えば・・・
・各種ハラスメントへの対応が厳格になった
※大企業では2020年6月より通称「パワハラ防止法」が施行
・Googleの研究によって、心理的安全性の重要性が明らかになった
※https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/foster-psychological-safety/
・仕事や職業生活に対するストレスの要因のうち、最も多いのが職場の人間関係であること

画像参照:平成26年版厚生労働白書 ~健康・予防元年~ 仕事や職業生活に関する不安・悩み・ストレスの内容
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/1-2-3-11.html
上で挙げた以外にも要因は多数あると思いますが、特にパワーハラスメントについては感情のマネジメント・コントロールが求められることは明らかだと思います。
プルチックの感情の輪とは?管理職研修での使い方
答え:プルチックの感情の輪は1980年に心理学者ロバート・プルチックが提唱した感情分類モデルで、8つの基本感情(喜び/信頼/恐れ/驚き/悲しみ/嫌悪/怒り/期待)を視覚化して整理する図です。
では、どのようにして、管理職研修などで感情のマネジメント・コントロールについて伝えていくか、ということですが、冒頭に書いたアンガーマネジメントも一考だと思います。
ただ、ここでは少し別の視点をご紹介したいと思います。それがプルチックの感情の輪です。簡単に書けば感情の一覧です。

画像参照:https://www.pinterest.jp/pin/797840890210178273/
アメリカの心理学者ロバート・プルチックが1980年に提唱した感情の分類で、8つの基本感情と、二点の組み合わせからなる8つの応用感情から成っています。
ちなみに、8つの基本感情は上画像でいうところの、2層目?となる、喜び・信頼・予測・・・のことです。また、中心に行くほど感情が強くなることを表しています。
| 基本感情 | 対義の感情 | 管理職の場面例 |
|---|---|---|
| 喜び (Joy) | 悲しみ | 部下の達成を承認できた時 |
| 信頼 (Trust) | 嫌悪 | チームに安心して任せられる時 |
| 恐れ (Fear) | 怒り | 重大ミスやクレームの直後 |
| 驚き (Surprise) | 期待 | 想定外のトラブル発生時 |
| 悲しみ (Sadness) | 喜び | 退職者やプロジェクト失敗時 |
| 嫌悪 (Disgust) | 信頼 | 不誠実な行動を目にした時 |
| 怒り (Anger) | 恐れ | 期待を裏切られた時 |
| 期待 (Anticipation) | 驚き | 新規プロジェクト開始時 |
管理職研修でどのように利用するのか?ということですが、自分の感情が動いたときに、感情の輪を見て、自分が今、どんな感情を持っているのかを見つめてみる、または、部下が今、どんな感情を持っているのかを想像してみるのに役立つと思います。

ようは、感情を整理して見つめることで客観視して、コントロールしていくということです。アンガーマネジメントでも、自分の怒りを数値化するという手法がありますが、それに近しい利用法です。
まとめ
いかがでしょうか。今回は管理職研修で伝えたい「プルチックの感情の輪」ということで、自分の、部下の感情を見える化して整理し、コントロール・マネジメントすることの重要性についてご紹介しました。
参考になれば幸いです。

画像参照:https://www.pinterest.jp/pin/797840890210178273/
管理職研修向けのビジネスゲームをまとめて比較したい方は、管理職研修で使えるビジネスゲーム10選|目的別の選び方と比較表つきもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. プルチックの感情の輪とは何ですか?
1980年にアメリカの心理学者ロバート・プルチックが提唱した感情分類モデルです。8つの基本感情(喜び/信頼/恐れ/驚き/悲しみ/嫌悪/怒り/期待)を放射状の円で表現し、中心に近いほど感情が強く、外側ほど穏やかになる構造です。
Q. プルチックの8つの基本感情は何ですか?
喜び・信頼・恐れ・驚き・悲しみ・嫌悪・怒り・期待の8つです。それぞれ対義となる感情(喜び↔悲しみ、信頼↔嫌悪、恐れ↔怒り、驚き↔期待)が向かい合うように配置されています。
Q. なぜ管理職に感情の輪が役立つのですか?
管理職は部下対応や顧客折衝で感情の波に晒されやすい立場です。感情の輪を使って今の感情を言語化することで客観視でき、衝動的な発言や判断ミスを減らせます。部下の感情を推測する際にも有効です。
Q. プルチックの感情の輪とアンガーマネジメントの違いは?
アンガーマネジメントは「怒り」に特化した制御技法、プルチックの感情の輪は8つの感情を俯瞰する分類モデルです。怒り単体ではなく恐れ・悲しみ・嫌悪など複数の感情に対応できる点で、より広い場面に応用できます。
Q. プルチックの感情の輪を業務でどう活用しますか?
(1)感情が動いた時に輪を見て今の感情を特定する、(2)部下や顧客の感情を想像してコミュニケーションを調整する、(3)1on1で「今週どの感情が強かったか」を共有する、などの活用法があります。
関連研修
なお、弊社では傾聴チャレンジという傾聴をテーマにしたワークのなかでプルチックの感情の輪について紹介していおります。

傾聴チャレンジについてはこちらをご覧ください


