ここ数年で睡眠研修を導入する企業が増えています。
睡眠についての研修?そんなことまでやる必要あるの?と思う方も多いと思います。
しかし、健康経営を目指すなら睡眠をおろそかにすることはできません。

実態として、2019年のニューロスペース社の調査によれば約7割の従業員が睡眠に満足していないということです。

画像参照:https://at-jinji.jp/blog/24015/

それは個人の問題でしょ?と思う方もいるかと思いますが、また、以前の記事にも書きましたが、睡眠はアブゼンティーイズム、及び、プレゼンティーイズムについては影響があることが分かっています。
図1:睡眠とアブセンティーイズムの関係

図2:睡眠とプレゼンティーイズムの関係

画像参照:健康経営の推進に向けた取組

経済産業省 商務情報政策局

http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/yuuryouhoujin.pptx

上記画像についての過去記事はこちら

健康経営の促進で1人当たりコストが30万円削減できる?

つまり、睡眠不足は休職や生産性の低下に繋がるのです。
ということで、睡眠研修を導入する企業が増えているということになります。

睡眠研修で伝えたい睡眠の問題の6パターン

ここまで書いておきながら弊社では現在、睡眠研修を提供してはいないのですが、ここからは睡眠研修で伝えたい睡眠の問題の6パターンを紹介したいと思います。

ひとくちに睡眠に問題がある、といっても人によって問題の種類は異なるかと思います。下記の論文では睡眠の問題を6つのパターンに分類し、それを下図のフローチャートの形でまとめています。

先に6パターンを簡単にまとめて紹介しておきます。

1.不眠型
⇒慢性不眠障害
⇒寝つきの悪い「入眠障害」、眠りが浅く途中で何度も目が覚める「中途覚醒」
早朝に目が覚めてしまう「早朝覚醒」、ある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感(休養感)が得られない「熟眠障害」がある

2.リズム後退型
⇒睡眠・覚醒相後退障害
⇒就寝時刻になっても寝つけず夜更かしとなり、さらに起きるべき時刻に起きられない

3.睡眠不足型
⇒睡眠不足症候群
⇒慢性の睡眠不足のため、日中に過眠が出現する状態

4.無呼吸型
⇒閉塞性睡眠時無呼吸症候群
⇒眠り出すと呼吸が止まってしまうため、過眠や高血圧などを引き起こす病気。

5.周期性四肢運動・むずむず脚型
⇒周期性四肢運動障害、むずむず脚症候群
⇒周期性四肢運動障害は睡眠中に四肢の異常運動が生じて睡眠が妨げられる病気。
⇒夜になると出現する下肢を中心とした異常感覚により不眠、過眠を引き起こす病気

6.交代制勤務型
⇒交代勤務睡眠障害
⇒交代勤務のために睡眠時間帯が頻繁に変化することにより、睡眠をはじめ精神・身体機能の障害がもたらされる症状

参考:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

こちらがフローチャートです。敵を知り己を知れば百戦殆うからずということで、まずはしっかりと自分の睡眠の問題がどのパターンに属する可能性があるのかを理解することが重要です。

睡眠 問題 6パターン

なお、こちらのフローチャートや6つのパターンについては下記の論文から引用しています。

認知行動療法に基づくストレスマネジメントのためのスマートフォンアプリケーションの開発の試み
—労働者を対象とした有効性の検討—
田中 佑樹, 嶋田 洋徳, 岡島 義, 石井 美穂, 野村 和孝

認知行動療法研究

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjbct/advpub/0/advpub_20-021/_article/-char/ja/

まとめ

いかがでしょうか。今回は、睡眠研修という新しい研修のジャンル健康経営の文脈、及び、実態として睡眠に問題を抱えている人が多いために生まれたこと、また、睡眠の問題にも様々あり、大きく6つのパターンに分類され、それをフローチャート形式で判断する方法をご紹介しました。

引用した論文の主題はスマホアプリの開発についてとなっておりますので、ぜひ論文もご覧頂ければと思います。

認知行動療法に基づくストレスマネジメントのためのスマートフォンアプリケーションの開発の試み
—労働者を対象とした有効性の検討—
田中 佑樹, 嶋田 洋徳, 岡島 義, 石井 美穂, 野村 和孝

認知行動療法研究

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjbct/advpub/0/advpub_20-021/_article/-char/ja/


関連記事

人気記事

記事内検索

カテゴリ別

注目されているタグ

TOPに戻る
お問い合わせ