オードリー・タンが利用する焦点討論法(ORID)とは?
今回はオードリー・タンが利用する焦点討論法(ORID)とは?ということで、焦点討論法(ORID)についてご紹介したいと思います。
私は焦点討論法(ORID)というのを知ったのはこちらの書籍で紹介されていたからです。
オードリー・タンといえば、台湾のIT政策を担当する大臣に就任していた(2024年4月に退任)人物で、この立場となると、様々な立場の人との調整や説明が必要となると思いますが、オードリー・タンは「大まかな合意」に達成するために焦点討論法(ORID)という手法を用いていることが書籍で紹介されていました。
大まかな合意については以下のように説明されています。
毎回必ず前回の議論に基づいて話し合いを始める。
最後は全員が「大まかな合意」に達していれば、すぐに実行に移すことができる。
では「大まかな合意」とは何だろうか。
それは「満足ではないが、みんなが受け入れられる」という結果を意味する。
そこを出発点として次の一歩へと進めば異論は出にくい。
オードリー・タン. オードリー・タン 私はこう思考する (p.139).
株式会社かんき出版. Kindle 版.
大まかな合意を形成し、スピード感を持って政策を実行していくために焦点討論法(ORID)を用いていたということですね。
焦点討論法(ORID)とは?
では、焦点討論法(ORID)とは何か?について具体的に紹介したいと思います。
書籍は以下のように紹介されています。
グループ内のコミュニケーションを強化するための手法だ。
オードリー・タン. オードリー・タン 私はこう思考する (p.139).
株式会社かんき出版.
調べてみると確かにICAカナダのホームページにORIDについての記述がありました。

ICAカナダ ホームページ
みなさんご想像の通り、ORIDは4つの単語の頭文字をとったものです。
まずは前述の書籍での紹介文を引用します。
ORIDでは、四つのステップに基づき問いかけを行う。
「事実や現況を観察する(Objective)」
「感情や反応を語る(Reflective)」
「解釈を見つける(Interpretive)」
「次の行動を決定する(Decisional)」
という段階を踏み、
グループを一歩ずつ効果的なコミュニケーションへと導きつつ結論を明確にしていく。
オードリー・タン. オードリー・タン 私はこう思考する (p.139).
株式会社かんき出版.
もう少し具体的にご紹介したいと思います。
まず、ORIDはOから順番に行っていく手法で、問いかけを中心にしたMTG手法です。
話は脱線しますが、問いかけを中心にしたMTGといえば、すごい会議がぱっと思いつきます。
かなり昔の書籍ですがこちらも面白いので興味のある方はぜひ。
話しを元に戻して、ORIDの詳細ですが、以下のようにまとめることができます。
目的: 事実やデータ、観察された現象など、客観的な情報を共有します。
質問例: 「何が起こったのか?」「具体的なデータや事実は何か?」
2.Reflective(感情的段階)
目的: 参加者の感情や反応を引き出し、個々の経験や感じたことを共有します。
質問例: 「この情報についてどう感じたか?」「どんな反応があったか?」
3.Interpretive(解釈的段階)
目的: 意味や意義を深掘りし、情報の背景や影響について考察します。
質問例: 「この状況の意味は何か?」「なぜこうなったのか?」
4.Decisional(決定的段階)
目的: 次の行動や具体的なステップを決定し、実行計画を立てます。
質問例: 「今後どのように進めるべきか?」「具体的なアクションプランは?」
いかがでしょうか。このような順番で議論を進めていくことで大まかな合意が形成しやすい、ということはなんとなく理解できると思います。
ちなみに、弊社ではコンセンサスゲームと呼ばれる合意形成を体験できるコミュニケーションゲームを企業研修として提供していますが、ゲーム後の振り返りで説明している合意形成における重要なポイントはORIDともリンクしているように思います。
弊社では情報・解釈・目的・価値観の違いによって合意形成が難しくなり、このうち、目的を共有することで合意形成が進むと説明しています。


特に最初の情報、解釈についてはORIDのObjectiveとReflectiveに対応しているかと思います。弊社で伝えているコンセンサスゲームで伝えている合意形成のポイントについては過去記事にまとめていますので興味のある方はぜひ御覧ください。
コンセンサスゲームで伝えている合意形成のポイント
なお、ORIDについて説明している動画(英語ですが、字幕を日本語に変更できます)がありましたのでこちらも紹介したいと思います。
まとめ
いかがでしょうか。今回はオードリー・タンが利用する焦点討論法(ORID)とは?ということでORIDという手法についてご紹介しました。
目的: 事実やデータ、観察された現象など、客観的な情報を共有します。
質問例: 「何が起こったのか?」「具体的なデータや事実は何か?」
2.Reflective(感情的段階)
目的: 参加者の感情や反応を引き出し、個々の経験や感じたことを共有します。
質問例: 「この情報についてどう感じたか?」「どんな反応があったか?」
3.Interpretive(解釈的段階)
目的: 意味や意義を深掘りし、情報の背景や影響について考察します。
質問例: 「この状況の意味は何か?」「なぜこうなったのか?」
4.Decisional(決定的段階)
目的: 次の行動や具体的なステップを決定し、実行計画を立てます。
質問例: 「今後どのように進めるべきか?」「具体的なアクションプランは?」
また、弊社では合意形成のためのビジネスゲームを用いた研修をご提供していますので、興味のある方はこちらを御覧ください。
