今回は、ここ数年で注目されているジョブ・クラフティングについて書いてみたいと思います。

ジョブ・クラフティングとは

まずはジョブ・クラフティングの定義を抑えておきましょう。

従業員一人ひとりが、仕事に対する認知や行動を自ら主体的に修正していくことで、
退屈な作業や“やらされ感”のある業務をやりがいのあるものへ変容させる手法のことです。

日本の人事部 https://jinjibu.jp/keyword/detl/779/ より

つまり、大雑把に言えばつまらないと感じている仕事を、面白く感じられるようにするための手法ということでしょうか。これだけ読むと小手先のテクニック感を感じますがもう少し詳しく説明していきたいと思います。

ジョブ・クラフティングは2001年にイェール大学のエイミー・レズネスキー准教授と、ミシガン大学のジェーン・E・ダットン教授(Wrzesniewski & Dutton)によって提唱されました。

ワーク・エンゲイジメントの分野で有名な慶応大学の島津明人教授らが作成したジョブ・クラフティング研修プログラム 実施マニュアルによれば、ジョブ・クラフティングはワーク・エンゲイジメントに正の相関が、心理的ストレス反応に負の相関があることがわかっているようです。

ジョブ・クラフティング効果
画像引用:ジョブ・クラフティング研修プログラム 実施マニュアル
https://hp3.jp/wp-content/uploads/2019/09/14.pdf

ワーク・エンゲイジメントが上がり、心理的ストレス反応が下がるなんて、これは俄然興味が出てきましたね。

実は、ジョブ・クラフティングは3つの次元(要素)から成り立っています。それが、タスククラフティング、人間関係クラフティング、認知的クラフティングです。下表に簡単にまとめています。

もう少し具体的な行動を詳しく見ていくと、京都大学経営管理大学院の関口 倫紀教授らによるジョブ・クラフティング尺度が参考になります。

タスククラフティング
1. 仕事をしやすくするために必要な作業を追加したり不必要な作業を減らしたりする
2. 必要と感じれば新たな作業を自分の仕事に加える
3. 仕事の中身や作業手順を自分が望ましいと思うように変更する

関係クラフティング
4. 仕事を通じて積極的に人と関わる
5. 仕事を通じて関わる人の数を増やしていく
6. 仕事で関係する人々の状況を把握し、相手の便宜をはかる

認知的クラフティング
7. 自分の担当する仕事を見つめ直すことによって、やりがいのある仕事に見立てる
8. 自分の担当する仕事を単なる作業の集まりではなく、全体として意味のあるものだと考える
9. 自分の担当する仕事の目的がより社会的に意義のあるものであると捉えなおす

引用:http://hrmstudy.com/ja/ジョブ・クラフティング尺度/

この尺度を利用した若年労働者のジョブ・クラフティングと職場における能力向上を調査した論文によると、タスククラフティングは業務能力と協働スキルの向上、人間関係クラフティングは協働スキルと(メンタル)タフネスの向上に相関が見られたそうです。

引用:
若年労働者のジョブ・クラフティングと職場における能力向上
池田 めぐみ, 池尻 良平, 鈴木 智之, 城戸 楓, 土屋 裕介, 今井 良, 山内 祐平
日本教育工学会論文誌

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjet/advpub/0/advpub_44067/_article/-char/ja

まとめ

いかがでしょうか。今回はジョブ・クラフティングの3つの次元と、ジョブ・クラフティング尺度から9つの具体例をご紹介しました。

なお、ジョブ・クラフティング研修については下記が参考になるかと思います。

ジョブ・クラフティング研修プログラム 実施マニュアル
https://hp3.jp/wp-content/uploads/2019/09/14.pdf

参考になれば幸いです。


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