研修効果に影響を与える上司の雰囲気の5段階

上司の姿勢は「抑止的」から「要求的」までの5つのレベルに分類され、部下の行動変容には上司の理解とサポートが欠かせません。
研修効果を最大化するためには、上司が研修内容を把握し、実務での実践を促す「要求的」な雰囲気づくりを組織的に目指す必要があります。
年末年始のお休み期間に、久しぶりに研修転移の理論と実践という書籍を読みました。
改めて読んでみると以前に読んだときとは違う項目に目が止まりました。それが研修効果に影響を与える上司の雰囲気の5段階という項目です。
これまで、弊社のブログでも研修効果における上司の重要性については書いてきました。
行動変容段階モデルと研修効果
研修での学びを現場で活かすにはどうすればよいのか?
例えば、バークとハッチンズの研究では「研修内容を試行することに関して、上司からのサポートと指示があること」が重要とされています。
上司からのサポートと指示が大事、というのはなんとなく理解できますが、今回目が止まったのは研修効果に影響を与える上司の雰囲気の5段階という項目で、雰囲気とはなんとも抽象的です。
研修効果に影響を与える上司の雰囲気の5段階
【要点】研修効果に影響を与える上司の雰囲気には、カークパトリックが提唱する5段階(抑止的、やる気をそぐ、中立的、奨励的、要求的)が存在します。研修で学んだことの活用を上司が禁止する段階から、確実に仕事に転用させたいと要求する段階までがあり、上司が研修に抱くイメージが大きく影響します。部下の学びを活かす雰囲気があるかどうかが重要です。
しかし、この5段階を提唱しているのはなんと、研修効果といえばこの人、というカークパトリックによるものなのです。カークパトリックといえば、下図の研修効果の4段階評価で有名です。

カークパトリックによる研修効果の測定(4段階評価)
さて、そんなカークパトリックが提唱している研修効果に影響を与える上司の雰囲気の5段階は下記となります。
⇒学んだことの活用を上司が禁止している
2.やる気をそぐ
⇒「やってはいけない」と直接的には言わないが、
上司が快く思っていないことは確実に伝えられている
3.中立的
⇒研修を受けてきたという事実を上司が無視している
⇒職務が今まで通りに完了するのであれば何も言わない
4.奨励的
⇒学んだ成果を職務に活用することを奨励している
5.要求的
⇒部下が何を学んできたのかを上司は把握していて、
それを確実に仕事に転用させたいと思っている
研修開発入門 「研修転移」の理論と実践 P.45 より
ダイヤモンド社 (2018/6/21)
(著) 中原淳 , 島村公俊 , 鈴木英智佳 , 関根雅泰
いかがでしょうか。みなさんの上司は、または、みなさんの会社では部下がどんな研修を受けているということを知っているでしょうか。
また、そこでの気付きや、学びを活かしてみようという雰囲気はあるでしょうか。このあたりは上司が「研修」に抱いているイメージが大きく影響(研修なんて時間のムダで効果なんて無いと思っているなど)してきそうです。
参考になれば幸いです。

