システム思考のトレーニングとしての14の習慣
今回はシステム思考について書いていきたいと思います。
といっても、因果ループ図の書き方をご紹介する、システム原型について解説するというものではありません。
これらについては過去記事を御覧ください。
システム思考における因果ループ図の読み書き入門
簡単に解説!システム原型その1:応急処置の失敗
今回はシステム思考を身につけるための14の習慣ということで、システム思考を身につけるための日々のトレーニング?の参考になるかと思います。実際には、システム思考者のための14の習慣というタイトルで紹介されているものになります。逆に言えば、システム思考を身に着けている人はこういうことができている、ということになります。
画像引用:https://ttsfilestore.blob.core.windows.net/ttsfiles/habits-single-page-2020.pdf#page=1&view=FitH
上画像はシステム思考の普及で知られる Waters Center のホームページで紹介されているものです。
Waters Centerホームページ
1つずつ簡単に紹介していきたいと思います。
Seeks to understand the big picture
⇒ビッグピクチャー(全体像)を理解しようとする
Considers an issue fully and resists the urge to come to a quick conclusion.
⇒問題を十分に理解し、結論を急がない
Checks results and changes actions if needed: “successive approximation”
⇒結果を確認し、必要に応じてアクションを変更する。「少しずつゴールに近づく」
Observes how elements within systems change over time, generating patterns and trends
⇒システム内の要素が時間とともにどのように変化し、パターンやトレンドになる様子を観察する
Uses understanding of system structure to identify possible leverage actions
⇒システムの構造を理解した上で、可能性のあるテコ入れを行う
Surfaces and tests assumptions
⇒仮設を立てて、検証する
Changes perspectives to increase understanding
⇒視点を変えて理解を深める
Identifies the circular nature of complex cause and effect relationships
⇒原因と結果の関係は循環になることを認識する
Recognizes the impact of time delays when exploring cause and effect relationships
⇒時間的な遅れが原因と結果の関係に影響することを認識する
Recognizes that a system’s structure generates its behavior
⇒システムの構造が行動を生み出すことを認識する
Pays attention to accumulations and their rates of change
⇒蓄積物とその変化率(変化のスピード)に注意する
Considers how mental models affect current reality and the future
⇒メンタルモデルが現実と未来にどのような影響を与えるかを考える
Considers short-term, long-term and unintended consequences of actions
⇒行動による短期的、長期的、意図しない結果を考慮する
Makes meaningful connections within and between systems
⇒システム内およびシステム間の意味のあるつながりを作る
いかがでしょうか。個人的にはわかるけど、難しい・・・という感想です。
それこそまさに「少しずつゴールに近づく」しかないのだと思います。
この14の習慣を見て、私としては世界最高の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェット氏や、そのパートナーである、チャーリー・マンガー氏が頭に浮かびました。
興味のある方はこちらの書籍を読んでみてください。
弊社ではシステム思考を体感するビジネスゲームであるビールゲームを用いた研修を提供していますが、ビールゲームでは時間的な遅れが原因と結果の関係に影響することを認識する、システムの構造が行動を生み出すことを認識する、メンタルモデルが現実と未来にどのような影響を与えるかを考える、行動による短期的、長期的、意図しない結果を考慮するあたりをより強く体験できるかなと思います。
ビールゲームについてはこちらを御覧ください。
ビールゲーム実施の流れ|システム思考研修
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はシステム思考のトレーニングとしての14の習慣を紹介してきました。参考になれば幸いです。
画像引用:https://ttsfilestore.blob.core.windows.net/ttsfiles/habits-single-page-2020.pdf#page=1&view=FitH